20世紀前半のドイツ語圏における「精神的な愛」の諸相
20世紀前半のドイツ語圏における「精神的な愛」の諸相
批准号:
20J21370
负责人:
白坂 彩乃
金额:
$1.98万
依托单位:
依托单位国家:
日本
项目类别:
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
财政年份:
2020
资助国家:
日本
项目状态:
已结题
起止时间:
2020-04-24 至 2023-03-31
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特別研究員採用最終年に当たる本年度はR・ムージルにおける愛の観念の解明に取り組み、予定していた論文の発表は叶わなかったものの、研究成果を学会で発表することができた。ムージルの主著『特性のない男』(1930/32)は当初は第一次大戦と近親相姦に終わる予定だったが、近年の遺稿研究では、兄妹の神秘的な愛を近親相姦に至らせることにたいしムージルが抵抗を示してもいたことが明らかにされている。その抵抗の内実を探るため本研究では、いまだに副次的な役割と捉えられるにとどまっている、『特性のない男』の主人公ウルリッヒの妹であるアガーテに注目し、作中で描かれる二つの〈精神的な愛〉――若いウルリッヒと少佐夫人の愛、そしてウルリッヒとアガーテの愛――を比較した。〈精神的な愛〉は、精神と肉体の厳しい二項対立に立脚して肉体を排除する。少佐夫人との愛においては、トルバドゥールの〈遙かな愛〉を思わせるようなかたちで、ウルリッヒは夫人のもとから遠く離れ、女性の肉体の介在しない孤独のなか神秘体験に至った。だが離れずにともに暮らすウルリッヒとアガーテのあいだでは、性的な行為と境を接しながらも一線を画した肉体の触れ合いが模索されており、そうした触れ合いを生み出す契機となるのがウルリッヒではなくアガーテであることを本研究は突き止めた。こうした成果を日本独文学会京都支部春季研究発表会にて発表した。今後もアガーテに注目しつつ『特性のない男』の遺稿部を読み解きながら、これまで研究してきたリルケやヴァイニンガーとムージルとの関連を探り、世紀転換期オーストリアというミリューのなかで三者を位置づけたい。
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二人の「人間」のユートピア――ヴァイニンガーとリルケの〈所有なき愛〉を比較して
两个“人”的乌托邦:魏宁格与里尔克《没有占有的爱》的比较
DOI:
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发表时间:
2022
期刊:
京都大学人間・環境学研究科『社会システム研究』
影响因子:
--
作者:
[Xue Yi, Ma Haiyuan, Li Yu-You, 呉人花, 白坂彩乃]
通讯作者:
白坂彩乃
[研究報告]リルケの〈所有なき愛〉――『マルテの手記』における〈愛する女〉を手がかりに
【研究报告】里尔克的“没有占有的爱”——取材于《玛特笔记》中的“心爱的女人”
DOI:
--
发表时间:
2021
期刊:
オーストリア文学
影响因子:
--
作者:
[Kubo Nami, Watanabe Tatsunori, Chen Xiaoxiao, Matsumoto Takuya, Yunoki Keisuke, Kuwabara Takayuki, Kirimoto Hikari, 白坂彩乃]
通讯作者:
白坂彩乃
ヴァイニンガーとプラトン的な愛――『性と性格』を中心に――
魏宁格与柏拉图式的爱情——聚焦“性与性格”——
DOI:
--
发表时间:
2021
期刊:
日本独文学会京都支部『Germanistik Kyoto』
影响因子:
--
作者:
[Kong Zhe, Xue Yi, Zhang Yanlong, Hao Tianwei, Chen Hong, Sun Jianliang, Pan Yang, Li Dapeng, Li Yong, Huang Yong, 深谷拓未, Ryutaro SHIBATA, 呉人花, 白坂彩乃]
通讯作者:
白坂彩乃
[翻訳]オット・ヴァイニンガー『性と性格』――翻訳と解題
【翻译】奥托·维宁格的《性与性格》——翻译与口译
DOI:
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发表时间:
2021
期刊:
ドイツ文学研究
影响因子:
--
作者:
[Kong Zhe, Xue Yi, Zhang Yanlong, Hao Tianwei, Chen Hong, Sun Jianliang, Pan Yang, Li Dapeng, Li Yong, Huang Yong, 深谷拓未, Ryutaro SHIBATA, 呉人花, 白坂彩乃, 白坂彩乃/大川勇]
通讯作者:
白坂彩乃/大川勇
ムージル『特性のない男』における〈遙かな愛〉と兄妹愛
穆吉尔《没有特色的男人》中的远亲和兄妹之情
DOI:
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发表时间:
2022
期刊:
影响因子:
--
作者:
[ENDO MANABU, NISHIOKA TAKASHI, NUMAZAKI KENTO, HASEGAWA HIROSHI, TAKAHASHI TETSU, SUGAWARA SHUNJI, TADA HIROYUKI, 白坂彩乃]
通讯作者:
白坂彩乃