異人論と王権論の展開としての北欧神話と日本神話の比較研究
異人論と王権論の展開としての北欧神話と日本神話の比較研究
批准号:
15520217
负责人:
水野 知昭
金额:
$1.6万
依托单位:
依托单位国家:
日本
项目类别:
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
财政年份:
2003
资助国家:
日本
项目状态:
已结题
起止时间:
2003 至 2006
中文摘要
エッダ詩の代表作品「巫女の予言」について、生と死および運命を司る,月の古代思想を探った。古ノルド語veroldや古英語woroldその他のゲルマン諸語の同系語は、みなそれぞれ「人間」(古ノルド語verr)と「時代、生涯、世代」(old)から成る複合語であり、単に空間概念としての「世界」(英語world、ドイツ語Welt)を意味するばかりか、「人がある時代を生き、老いて死にゆきながらも次々と世代が生まれ代る領域」をさし、時間概念をも包括していた。生と死、創造と破壊、没落と再生のテーマが脈打っている本詩の根底には、古ゲルマン的な運命観と月の信仰が潜んでいる。別稿にて、同作品が円環詩法の原理に基づき、対応する表現要素が幾つもの同心円を描きつつ、中核の主題を取り巻く構成になっていることを実証した。「異人来訪」という根本テーマがその円環を貫通し、直線的な連鎖となって語りの進展を支配している。印欧神話の三機能体系に対応する「三つの罪を犯す戦士」というG.デュメジルの図式を適用すれば、イェーアト王国(5-6世紀)の戦士ベーオウルフも三つの罪を犯していることが分かるが(水野1999)、王権・戦士・平和(または愛)に係わる三つの罪は、実はこの勇者が討ち果たした三種の水界の怪物たちの所作と特性のなかに反映されていた。また「異人的な勇者」に武器を供与し、殺害を教唆する「賢者たち」の群像に探りを入れた。後者は例えば、王の顧問官ウンフェルス、または最高神オージンの「友」ロキ等であり、王権ないしは神権を維持するための知恵と予言ひいては謀略をも司っている。そしてギリシア・北欧・日本の神話に共通する、「川を渡る神々と勇者たち」の特性を究明した。川の徒渉は一種の「異人の禊ぎ」であり、その後に「求愛」の行動が続くが、その愛の成就を阻む宿敵は必ず血祭り(犠牲または追放)にあげられている。また、ノアの洪水説話を皮切りに、ギリシア・北欧・日本の神話において、洪水の終わりに出現する鴉(烏)の関連モチーフを追究し、うつぼ舟漂流譚と「異人来訪」のテーマを抉出した。
英文摘要
エッダ詩の代表作品「巫女の予言」について、生と死および運命を司る,月の古代思想を探った。古ノルド語veroldや古英語woroldその他のゲルマン諸語の同系語は、みなそれぞれ「人間」(古ノルド語verr)と「時代、生涯、世代」(old)から成る複合語であり、単に空間概念としての「世界」(英語world、ドイツ語Welt)を意味するばかりか、「人がある時代を生き、老いて死にゆきながらも次々と世代が生まれ代る領域」をさし、時間概念をも包括していた。生と死、創造と破壊、没落と再生のテーマが脈打っている本詩の根底には、古ゲルマン的な運命観と月の信仰が潜んでいる。別稿にて、同作品が円環詩法の原理に基づき、対応する表現要素が幾つもの同心円を描きつつ、中核の主題を取り巻く構成になっていることを実証した。「異人来訪」という根本テーマがその円環を貫通し、直線的な連鎖となって語りの進展を支配している。印欧神話の三機能体系に対応する「三つの罪を犯す戦士」というG.デュメジルの図式を適用すれば、イェーアト王国(5-6世紀)の戦士ベーオウルフも三つの罪を犯していることが分かるが(水野1999)、王権・戦士・平和(または愛)に係わる三つの罪は、実はこの勇者が討ち果たした三種の水界の怪物たちの所作と特性のなかに反映されていた。また「異人的な勇者」に武器を供与し、殺害を教唆する「賢者たち」の群像に探りを入れた。後者は例えば、王の顧問官ウンフェルス、または最高神オージンの「友」ロキ等であり、王権ないしは神権を維持するための知恵と予言ひいては謀略をも司っている。そしてギリシア・北欧・日本の神話に共通する、「川を渡る神々と勇者たち」の特性を究明した。川の徒渉は一種の「異人の禊ぎ」であり、その後に「求愛」の行動が続くが、その愛の成就を阻む宿敵は必ず血祭り(犠牲または追放)にあげられている。また、ノアの洪水説話を皮切りに、ギリシア・北欧・日本の神話において、洪水の終わりに出現する鴉(烏)の関連モチーフを追究し、うつぼ舟漂流譚と「異人来訪」のテーマを抉出した。
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殺しの武器を供与する賢者たちの群像
一群智者提供死亡武器
DOI:
--
发表时间:
2004
期刊:
アジア遊学(勉誠出版) 68号
影响因子:
--
作者:
[Hayashi, Kayoko (ed.), 水野知昭]
通讯作者:
水野知昭
異界の川を渡る神々と勇者たち-オデュッセウス、ヘラクレス、ソール、およびスサノヲと大国主の場合-
异世界渡河的诸神与英雄——奥德修斯、赫拉克勒斯、扫罗、须佐之男、大国主事例——
DOI:
--
发表时间:
2005
期刊:
海洋神話の比較研究(広島市立大学:科学研究費研究報告書No.13301015)(篠田知和基(編))
影响因子:
--
作者:
[Sugahara Mutsumi, 水野知昭]
通讯作者:
水野知昭
「巫女の予言」にみる運命と月の思想
《女祭司的预言》中对命运和月亮的思考
DOI:
--
发表时间:
2004
期刊:
生と死の神話(松村一晃(編))(リトン社)
影响因子:
--
作者:
[水野知昭]
通讯作者:
水野知昭
水野知昭: "不死鳥の歌なんか聞こえない-海のかなたの楽園と古ゲルマンの選民思想-"人文科学論集・文化コミュニケーション学科編(信州大学人文学部). 37号. 39-66 (2003)
水野智明:《听不到凤凰之歌——海外的天堂与古老日耳曼的选民思想》人文文集,文化传播系(信州大学人文学院)编第37期。 39-66(2003)
DOI:
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发表时间:
期刊:
影响因子:
--
作者:
[]
通讯作者:
水野知昭: "漕ぎ手なき舟にて漂うて-海に葬送される王者たち-"人文科学論集・文化コミュニケーション学科編(信州大学人文学部). 38号. 57-85 (2004)
水野智明:《漂流无桨者——国王葬于大海——》人文文集,文化传播系编(信州大学人文学院)第38. 57-85号(2004年)。
DOI:
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发表时间:
期刊:
影响因子:
--
作者:
[]
通讯作者:
共 12 条