登り窯焼成過程における窯内雰囲気の実験的研究=作品の焼成効果との関連を中心に=
登り窯焼成過程における窯内雰囲気の実験的研究=作品の焼成効果との関連を中心に=
批准号:
01400002
负责人:
三浦 小平二
金额:
$14.08万
依托单位国家:
日本
项目类别:
Grant-in-Aid for General Scientific Research (A)
财政年份:
1989
资助国家:
日本
项目状态:
已结题
起止时间:
1989 至 1992
中文摘要
登り窯の陶器焼成過程においては燃料に薪を用い、数分単位でこれを供給するため、O_2濃度及びCO濃度は終始振動し続ける。これは還元雰囲気形成時にも同様であり、このO_2濃度及びCO濃度の振動する現象は他の焼成窯では見られないため、登り窯焼成過程においてはこのように変動する雰囲気が釉状に何らかの影響を及ぼしていることが推察される。本年度の研究では、登り窯の雰囲気を灯油窯において再現し、作品に与える影響について検討した。その結果、焼き上がり作品においては、全体に中性ぎみの仕上がりとなり、登り窯の3室と同様の雰囲気となったと思われる。釉調は登り窯の作品に比らべ透明性が強く光沢がある。鉄絵、銅釉の発色も明確である。この違いは、窯内雰囲気の違いや窯の大きさからくる冷却の速度(急冷すると光沢が出る)や、薪の灰が作品に附着した事による変化等の影響が考えられる。露出している土の部分の焼きしまり具合や釉の表状は登り窯の作品の方が良い様である。また、窯内昇温過程において陶器表面及び内部の温度差が大いと熱膨張、収縮に伴う熱応力により作品に亀裂を生じることになる。そこで作品と同程度の厚みを持つ試験体を作成し、CA熱電対により陶器表面及び内部の温度を測定した。またAGEMAサーモヴィジョンによって陶器表面温度の分布の測定を行なった。その結果、灯油窯において窯内上部、中部、下部に設置した試験体の表面及び内部に温度差はみられず、また炉内中部に設置した陶器の表面温度の温度分布は小さかった。このことから作品はほぼ均一に温度上昇していることが確認され、灯油窯焼成における昇温速度(約60℃/hr)の妥当性が示された。
英文摘要
登り窯の陶器焼成過程においては燃料に薪を用い、数分単位でこれを供給するため、O_2濃度及びCO濃度は終始振動し続ける。これは還元雰囲気形成時にも同様であり、このO_2濃度及びCO濃度の振動する現象は他の焼成窯では見られないため、登り窯焼成過程においてはこのように変動する雰囲気が釉状に何らかの影響を及ぼしていることが推察される。本年度の研究では、登り窯の雰囲気を灯油窯において再現し、作品に与える影響について検討した。その結果、焼き上がり作品においては、全体に中性ぎみの仕上がりとなり、登り窯の3室と同様の雰囲気となったと思われる。釉調は登り窯の作品に比らべ透明性が強く光沢がある。鉄絵、銅釉の発色も明確である。この違いは、窯内雰囲気の違いや窯の大きさからくる冷却の速度(急冷すると光沢が出る)や、薪の灰が作品に附着した事による変化等の影響が考えられる。露出している土の部分の焼きしまり具合や釉の表状は登り窯の作品の方が良い様である。また、窯内昇温過程において陶器表面及び内部の温度差が大いと熱膨張、収縮に伴う熱応力により作品に亀裂を生じることになる。そこで作品と同程度の厚みを持つ試験体を作成し、CA熱電対により陶器表面及び内部の温度を測定した。またAGEMAサーモヴィジョンによって陶器表面温度の分布の測定を行なった。その結果、灯油窯において窯内上部、中部、下部に設置した試験体の表面及び内部に温度差はみられず、また炉内中部に設置した陶器の表面温度の温度分布は小さかった。このことから作品はほぼ均一に温度上昇していることが確認され、灯油窯焼成における昇温速度(約60℃/hr)の妥当性が示された。
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