石碑の機能と意匠変遷に関する研究―漢碑から唐碑を中心として―
石碑の機能と意匠変遷に関する研究―漢碑から唐碑を中心として―
批准号:
10J02867
负责人:
村木 さち (徳泉 さち)
金额:
$0.9万
依托单位:
依托单位国家:
日本
项目类别:
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
财政年份:
2010
资助国家:
日本
项目状态:
已结题
起止时间:
2010 至 2011
中文摘要
本研究では、中国の後漢時代から唐時代までの石碑を対象とし、石碑が各時代の社会のなかで如何なる機能を担う造形物であったのか、その特質の変遷過程を明らかにすることを目指す。昨年より中国南北朝時代の碑刻作品を実見すべく現地調査を行ってきた。一連の調査を通じて、北斉の碑刻文字の書が前代の東魏のものと大きく異なることに気づかされた。よって今年度は、東魏北斉時代の碑刻作例の整理から着手した。東魏の碑刻書法が前代の書法を継承しているのに対して、北斉では遥かに遡る後漢、三国時代の碑に用いられた隷書で書かれている。なぜこのような変化が起きたのか。同時期の文献史料に目を向けてみると、東魏の武定四年(546)に前代の都、洛陽から鄴(東魏の都)へと石経が移設された記事が確認できる。石経とは儒教の正統な経典を正しい文字で刻して公示するための碑刻であり、後漢と三国時代魏に国家的事業として建立された。北斉ではこれら二種の石経が官立学校である国子寺の前に並べられ、文教のシンボルとして扱われていた。石経には隷書が用いられており、北斉の碑刻文字と見比べた時その類似に気づかされる。つまり、北斉隷書は石経文字に範を求めたことが想定され、その復古主義の目指すところは漢魏時代に正統 とされた書法への回帰であったと解せよう。非漢族出身とされる高歓により事実上創始された北斉王朝が漢民族文化にどう対峙したのか。中華文明の精粋ともいえる書法、とりわけ公的な側面の強い碑刻書法の動向はそれを伝える重要な手がかりとなる。石碑は一般に、碑文が衆人の目に触れ、末永く後世に伝わることを目的に制作された造形物である。碑刻文字もまた、各時代の最も正式とされるものが選択され、能書家の手で書かれることが望まれた。今年度の研究により、石碑という造形物が制作者の有する文化やその水準を端的に示す機能をも備えていたことを明らかにし得た。
英文摘要
本研究では、中国の後漢時代から唐時代までの石碑を対象とし、石碑が各時代の社会のなかで如何なる機能を担う造形物であったのか、その特質の変遷過程を明らかにすることを目指す。昨年より中国南北朝時代の碑刻作品を実見すべく現地調査を行ってきた。一連の調査を通じて、北斉の碑刻文字の書が前代の東魏のものと大きく異なることに気づかされた。よって今年度は、東魏北斉時代の碑刻作例の整理から着手した。東魏の碑刻書法が前代の書法を継承しているのに対して、北斉では遥かに遡る後漢、三国時代の碑に用いられた隷書で書かれている。なぜこのような変化が起きたのか。同時期の文献史料に目を向けてみると、東魏の武定四年(546)に前代の都、洛陽から鄴(東魏の都)へと石経が移設された記事が確認できる。石経とは儒教の正統な経典を正しい文字で刻して公示するための碑刻であり、後漢と三国時代魏に国家的事業として建立された。北斉ではこれら二種の石経が官立学校である国子寺の前に並べられ、文教のシンボルとして扱われていた。石経には隷書が用いられており、北斉の碑刻文字と見比べた時その類似に気づかされる。つまり、北斉隷書は石経文字に範を求めたことが想定され、その復古主義の目指すところは漢魏時代に正統 とされた書法への回帰であったと解せよう。非漢族出身とされる高歓により事実上創始された北斉王朝が漢民族文化にどう対峙したのか。中華文明の精粋ともいえる書法、とりわけ公的な側面の強い碑刻書法の動向はそれを伝える重要な手がかりとなる。石碑は一般に、碑文が衆人の目に触れ、末永く後世に伝わることを目的に制作された造形物である。碑刻文字もまた、各時代の最も正式とされるものが選択され、能書家の手で書かれることが望まれた。今年度の研究により、石碑という造形物が制作者の有する文化やその水準を端的に示す機能をも備えていたことを明らかにし得た。
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会议论文
石碑の装飾意匠の変遷-穿に注自して-
石碑装饰设计的变化——注意穿孔——
DOI:
--
发表时间:
2010
期刊:
影响因子:
--
作者:
[伊藤喜彦, Yoshihiko Ito, Hiroki Nagakura, 徳泉さち]
通讯作者:
徳泉さち
中国學藝聚華
中国文科院
DOI:
--
发表时间:
2012
期刊:
影响因子:
--
作者:
[Hancock C, et al., Hiroki Nagakura, 嘉幡貴至・松本絵理子, 共著]
通讯作者:
共著