日本国憲法前文の成立の思想的淵源
日本国憲法前文の成立の思想的淵源
批准号:
21K13184
负责人:
本庄 未佳
金额:
$1.16万
依托单位:
依托单位国家:
日本
项目类别:
Grant-in-Aid for Early-Career Scientists
财政年份:
2021
资助国家:
日本
项目状态:
已结题
起止时间:
2021-04-01 至 2024-03-31
中文摘要
今年度は、人権理事会附属図書館において「平和」の実現を人権保障の側面から達成しようと試みた様々な国際条約の議事録を収集し、分析した。1978年「平和的生存への社会的準備に関する宣言」では、国連で初めて「平和的生存」という文言が使われた宣言であることが明らかとなった。また、同宣言のなかでは、「生存権」と「平和権」の相互依存の関係から、両者を統合する概念として提唱されたことが明らかとなった。この発見の意義は、軍事力による安全保障によってのみ「平和」が実現されることが前提となっていた国連において、「平和的に生存する」という概念が普遍的権利の基礎となる一般的な利益の実現として、その固有の権利性が国際法として確立されたことである。次に「人民の平和への権利に関する宣言」では、より日本国憲法9条の希求する平和主義と類似する性質を見出すことができた。「人民の平和への権利」には、戦争の廃絶を希求し、各国に武力行使の放棄を求める権利として提唱されている。この分析の意義は、安全保障理事会が軍備を拡大し、核による安全保障政策を展開してきていることに対して歯止めをかけるために「平和」が人権によって実現される概念であることを再定義していることである。さらに9条の淵源といわれている国際条約(戦争放棄条約)締結のための議事録及び各国書簡をフランス外交史料館にて収集し、分析をした。これらの書簡には同条約に対する各国の姿勢が表れていることから、「戦争放棄」に対する姿勢や積極性等を解するための重要性を見出すことができる。そして、大西洋憲章におけるルーズベルトとチャーチルの書簡等を収集、分析した。同資料からは、恐怖及び欠乏からの自由という文言はチャーチルではなく、ルーズベルトによる積極的姿勢から憲章への規定にいたった経緯が記されており極めて重要な資料といえる。
英文摘要
今年度は、人権理事会附属図書館において「平和」の実現を人権保障の側面から達成しようと試みた様々な国際条約の議事録を収集し、分析した。1978年「平和的生存への社会的準備に関する宣言」では、国連で初めて「平和的生存」という文言が使われた宣言であることが明らかとなった。また、同宣言のなかでは、「生存権」と「平和権」の相互依存の関係から、両者を統合する概念として提唱されたことが明らかとなった。この発見の意義は、軍事力による安全保障によってのみ「平和」が実現されることが前提となっていた国連において、「平和的に生存する」という概念が普遍的権利の基礎となる一般的な利益の実現として、その固有の権利性が国際法として確立されたことである。次に「人民の平和への権利に関する宣言」では、より日本国憲法9条の希求する平和主義と類似する性質を見出すことができた。「人民の平和への権利」には、戦争の廃絶を希求し、各国に武力行使の放棄を求める権利として提唱されている。この分析の意義は、安全保障理事会が軍備を拡大し、核による安全保障政策を展開してきていることに対して歯止めをかけるために「平和」が人権によって実現される概念であることを再定義していることである。さらに9条の淵源といわれている国際条約(戦争放棄条約)締結のための議事録及び各国書簡をフランス外交史料館にて収集し、分析をした。これらの書簡には同条約に対する各国の姿勢が表れていることから、「戦争放棄」に対する姿勢や積極性等を解するための重要性を見出すことができる。そして、大西洋憲章におけるルーズベルトとチャーチルの書簡等を収集、分析した。同資料からは、恐怖及び欠乏からの自由という文言はチャーチルではなく、ルーズベルトによる積極的姿勢から憲章への規定にいたった経緯が記されており極めて重要な資料といえる。
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