アジアの仏教遺跡と「聖地」形成に関する研究-「聖地」の比較社会学的研究に向けて
アジアの仏教遺跡と「聖地」形成に関する研究-「聖地」の比較社会学的研究に向けて
批准号:
20K20048
负责人:
前島 訓子
金额:
$1.91万
依托单位国家:
日本
项目类别:
Grant-in-Aid for Early-Career Scientists
财政年份:
2020
资助国家:
日本
项目状态:
已结题
起止时间:
2020-04-01 至 2024-03-31
中文摘要
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英文摘要
本研究は,仏教最大の聖地におけるブッダガヤと,仏教三大遺跡の一つで世界遺産に登録されたミャンマーパガン遺跡を事例に,アジアにおける仏教遺跡をめぐる聖地化の過程を比較検討しながら,「聖地とは何か」という根本的な問いに答えると共に,そこに内包する現代的課題に取り組むものである。2022年度となる2023年2月に約1週間となるインド・ブッダガヤにおいて現地調査を実施することができた。具体的には,ブッダガヤにおいて仏教遺跡の周辺の地域コミュニティと深いかかわりを築いていたヒンドゥー教のシヴァ派の僧院のマハントを中心とする僧院と僧院が所有するヒンドゥー寺院が現在どのような状況にあるのかに関して,関係者へのインタビューを行うものである。現在ブッダガヤは,東南アジアの経済的成長を受けて,巡礼者の増加やそれぞれの仏教寺院の建設のラッシュが進んでいる。その勢いは衰えておらず,ブッダガヤにおいて仏教徒の存在感が増すだけでなく,現地の「仏教」への依存ともいうべき状況を生み出している。 一方,ヒンドゥー教シヴァ派の僧院及びヒンドゥー寺院は,インド独立以降,その存在感を失いつつあったが,シヴァ派の僧院が所有していたヒンドゥー寺院は復活を遂げ,僧院自体に関しても,影響力はなく形骸化しながらも,完全にその組織としての仕組みを失っていたわけではなかった。今回の調査による成果は,シヴァ派の僧院の所有するヒンドゥー寺院は宗教的な機能を取り戻しているものの,シヴァ派の僧院の文化財化の動きが垣間見えるものの,組織基盤が大きく揺らいでいる状況にあることが見えてきた点である。ここでの調査成果は,まだまだ十分な研究が行われているとは言い難い多様な宗教が織りなすブッダガヤの遺跡およびその周辺の「聖地化」の力学を紐解く地域研究を押し広げ,さらに進展させていくものである。
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