乳児期ストレスに起因する口腔顔面領域での異常疼痛の発症メカニズムについて
乳児期ストレスに起因する口腔顔面領域での異常疼痛の発症メカニズムについて
批准号:
18K17268
负责人:
保田 将史
金额:
$2.66万
依托单位:
依托单位国家:
日本
项目类别:
Grant-in-Aid for Early-Career Scientists
财政年份:
2018
资助国家:
日本
项目状态:
已结题
起止时间:
2018-04-01 至 2024-03-31
中文摘要
疼痛には明らかな身体的原因に基づかないで発現する心因性のものが存在する。心因性疼痛は身体的変化を伴わないため原因不明の痛みとして取り扱われ,治療に苦慮することが多い。過度なストレスに曝露されることによって心因性疼痛が引き起こされることはよく知られているが,その発現機序については不明な点が多く残されている。また、慢性的なストレスにより侵害刺激に対する感受性が変化することが報告されている。実際,児童虐待を経験した成人は侵害刺激に対する感受性が増強するとの報告がある。本研究では,生後早期の異常なストレスの一つであるネグレクトをモデル化した母子分離モデル動物を作製し,口髭部皮膚への機械侵害刺激に対する逃避閾値が正常ラットと比較して有意に低下することを見出した。この結果より,乳児期の慢性ストレスによる侵害刺激に対する感受性の変化は,口腔顔面領域においてもみられる事が示唆される。疼痛の発現には,神経細胞だけでなく神経周囲の細胞も関与することが示されており,慢性ストレスにより活性化させる脳内の Iba1陽性細胞が重要な働きを持つと報告されている。これを受け,Iba1陽性細胞の活性を抑制するミノサイクリンを母子分離モデル動物では口髭部皮膚への機械侵害刺激に対する逃避閾値の上昇が認められた。今後は免疫組織化学的手法を用いて三叉神経節内におけるIba1陽性細胞発現の変化について詳細に検討を行っていく予定である。
英文摘要
疼痛には明らかな身体的原因に基づかないで発現する心因性のものが存在する。心因性疼痛は身体的変化を伴わないため原因不明の痛みとして取り扱われ,治療に苦慮することが多い。過度なストレスに曝露されることによって心因性疼痛が引き起こされることはよく知られているが,その発現機序については不明な点が多く残されている。また、慢性的なストレスにより侵害刺激に対する感受性が変化することが報告されている。実際,児童虐待を経験した成人は侵害刺激に対する感受性が増強するとの報告がある。本研究では,生後早期の異常なストレスの一つであるネグレクトをモデル化した母子分離モデル動物を作製し,口髭部皮膚への機械侵害刺激に対する逃避閾値が正常ラットと比較して有意に低下することを見出した。この結果より,乳児期の慢性ストレスによる侵害刺激に対する感受性の変化は,口腔顔面領域においてもみられる事が示唆される。疼痛の発現には,神経細胞だけでなく神経周囲の細胞も関与することが示されており,慢性ストレスにより活性化させる脳内の Iba1陽性細胞が重要な働きを持つと報告されている。これを受け,Iba1陽性細胞の活性を抑制するミノサイクリンを母子分離モデル動物では口髭部皮膚への機械侵害刺激に対する逃避閾値の上昇が認められた。今後は免疫組織化学的手法を用いて三叉神経節内におけるIba1陽性細胞発現の変化について詳細に検討を行っていく予定である。
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