励起一重項と三重項のエネルギーが逆転した次世代有機EL材料の開発
励起一重項と三重項のエネルギーが逆転した次世代有機EL材料の開発
批准号:
22H02051
负责人:
相澤 直矢
金额:
$11.48万
依托单位:
依托单位国家:
日本
项目类别:
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
财政年份:
2022
资助国家:
日本
项目状态:
未结题
起止时间:
2022-04-01 至 2025-03-31
中文摘要
1925年にドイツの物理学者フリードリヒ・フントは「同一の電子配置において最大のスピン多重度を持つ状態が最低エネルギーを持つ」という経験則を提案した。このフントの規則は、多電子原子や分子の基底状態や励起状態において広く成り立つ。例えば、数多くの有機化合物の三重項励起状態は、一重項励起状態より低エネルギーで、両状態のエネルギー差ΔESTは正であると知られている。もし負のΔESTを実現できれば、三重項励起状態を低エネルギーの一重項励起状態に速やかに変換する理想的な有機EL材料を実現できると期待できる。本研究では、約3万5千種の分子の理論計算を行い、負のΔESTを持つ可能性がある候補分子HzTFEX2を見い出した。この分子のΔESTは、多数の電子配置間の相互作用により負になると考えられる。パウリの排他原理より、三重項励起状態と比べ一重項励起状態の方がとり得る二電子励起配置の数が多いため、配置間の相互作用によってエネルギー的に安定化される。この一重項の安定化が、交換相互作用による三重項の安定化を上回り、ΔESTが負になることを明らかにした。HzTFEX2は、一重項励起状態と三重項励起状態間の可逆的な項間交差を介して起こる遅延蛍光を示し、その寿命はわずか217 nsであった。また、低温において遅延蛍光が短寿命化し、正のΔESTを持つ通常の有機化合物とは全く逆の性質を示した。これは、一重項励起状態が、三重項励起状態よりも低エネルギーであり、低温において発光を担う一重項励起状態の占有密度が増大するためであると考えられる。この遅延蛍光の温度依存性から、ΔESTを-11 meVと決定した。さらに、HzTFEX2を用いた有機EL素子の外部量子効率が17%(内部量子効率85%に相当)に到達したことから、電流励起で生じた三重項励起状態が効率的に発光に利用できることを実証した。
英文摘要
1925年にドイツの物理学者フリードリヒ・フントは「同一の電子配置において最大のスピン多重度を持つ状態が最低エネルギーを持つ」という経験則を提案した。このフントの規則は、多電子原子や分子の基底状態や励起状態において広く成り立つ。例えば、数多くの有機化合物の三重項励起状態は、一重項励起状態より低エネルギーで、両状態のエネルギー差ΔESTは正であると知られている。もし負のΔESTを実現できれば、三重項励起状態を低エネルギーの一重項励起状態に速やかに変換する理想的な有機EL材料を実現できると期待できる。本研究では、約3万5千種の分子の理論計算を行い、負のΔESTを持つ可能性がある候補分子HzTFEX2を見い出した。この分子のΔESTは、多数の電子配置間の相互作用により負になると考えられる。パウリの排他原理より、三重項励起状態と比べ一重項励起状態の方がとり得る二電子励起配置の数が多いため、配置間の相互作用によってエネルギー的に安定化される。この一重項の安定化が、交換相互作用による三重項の安定化を上回り、ΔESTが負になることを明らかにした。HzTFEX2は、一重項励起状態と三重項励起状態間の可逆的な項間交差を介して起こる遅延蛍光を示し、その寿命はわずか217 nsであった。また、低温において遅延蛍光が短寿命化し、正のΔESTを持つ通常の有機化合物とは全く逆の性質を示した。これは、一重項励起状態が、三重項励起状態よりも低エネルギーであり、低温において発光を担う一重項励起状態の占有密度が増大するためであると考えられる。この遅延蛍光の温度依存性から、ΔESTを-11 meVと決定した。さらに、HzTFEX2を用いた有機EL素子の外部量子効率が17%(内部量子効率85%に相当)に到達したことから、電流励起で生じた三重項励起状態が効率的に発光に利用できることを実証した。
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Dual-Acceptor Thermally Activated Delayed Fluorescence Emitters: Achieving High Efficiency and Long Lifetime in Orange-Red OLEDs
双受体热激活延迟荧光发射器:实现橙红色 OLED 的高效率和长寿命
DOI:
10.1016/j.cej.2022.134728
发表时间:
2022-01
期刊:
Chemical Engineering Journal
影响因子:
15.1
作者:
[Hu Xiaoxiao, Aizawa Naoya, Kim Mingjun, Huang Miaofei, Li Zhiyi, Liu Guanhao, Gao Honglei, Gao Teng, Dong Xiangyu, Zhang Yong, Liu Jianjun, Wang Pengfei, Yi Yuanping, Pu Yongjin, Wang Ying]
通讯作者:
Wang Ying
Delayed Fluorescence from Energetically Inverted Singlet and Triplet Excited States
来自能量反转单线态和三线态激发态的延迟荧光
DOI:
--
发表时间:
2021
期刊:
影响因子:
--
作者:
[Zhang Sheng, Hashikawa Yoshifumi, Murata Yasujiro, Naoya Aizawa]
通讯作者:
Naoya Aizawa
励起一重項と三重項のエネルギー逆転
激发单线态和三线态的能量反转
DOI:
--
发表时间:
2022
期刊:
影响因子:
--
作者:
[Morino Yusuke, Sano Hikaru, Kawamoto Koji, Fukui Ken-ichi, Takeuchi Masato, Sakuda Atsushi, Hayashi Akitoshi, Naoya Aizawa, Naoya Aizawa, 福井賢一, 相澤直矢, 相澤直矢]
通讯作者:
相澤直矢
Kinetic Prediction of Reverse Intersystem Crossing in Thermally Activated Delayed Fluorescence Molecules
热激活延迟荧光分子反向系间窜越的动力学预测
DOI:
--
发表时间:
2022
期刊:
影响因子:
--
作者:
[Morino Yusuke, Fukui Ken-Ichi, Naoya Aizawa]
通讯作者:
Naoya Aizawa
励起一重項と三重項のエネルギーが逆転した有機EL材料の開発
具有反向激发单线态和三线态能量的有机EL材料的开发
DOI:
--
发表时间:
2022
期刊:
影响因子:
--
作者:
[Morino Yusuke, Sano Hikaru, Kawamoto Koji, Fukui Ken-ichi, Takeuchi Masato, Sakuda Atsushi, Hayashi Akitoshi, Naoya Aizawa, Naoya Aizawa, 福井賢一, 相澤直矢]
通讯作者:
相澤直矢
共 8 条
励起一重項と三重項のエネルギーが逆転した次世代有機EL材料の開発
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批准号:23K23319
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项目类别:Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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资助金额:$1.58万
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财政年份:2024
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负责人:相澤 直矢
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依托单位:
有機-金属酸化物ハイブリッドナノ粒子を用いた塗布型マルチフォトン有機ELの開発
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批准号:13J10532
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项目类别:Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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资助金额:$1.15万
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财政年份:2013
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负责人:相澤 直矢
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依托单位: