記憶の数理モデルの新しい可能性とその神経生理学的意義

记忆数学模型的新可能性及其神经生理学意义

基本信息

批准号：
09268234
负责人：
矢内浩文
金额：
$ 1.02万
依托单位：
Tamagawa University
依托单位国家：
日本
项目类别：
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
财政年份：
1997
资助国家：
日本
起止时间：
1997 至 1998
项目状态：
已结题

项目摘要

数理モデルを用いた神経回路研究の数10年の歴史の中では,概して,単純な素子を多数結合したシステムにどのような能力が発現するか,その可能性と限界を探るという手法が支配的であった.しかし,近年の理論の発展とコンピューターの計算能力の向上のお陰で,より複雑な素子を仮定した議論が可能になってきた.その複雑さには,(1)数理モデルの理論的な性能を向上させる方向とともに,(2)現実の神経システムに近い現象を取り込む,という方向がある.今回の研究では,(1)の方法で数理モデルの可能性を検討し,(2)との対応関係も議論するという方法をとった.研究の結果,モデルを構成するニューロンの入出力特性を工夫することで神経回路モデルの記憶システムとしての性能が劇的に向上すること,また,その際に用いる特性は能動的樹上突起(active dendrite)の性質に対応していることが明らかになった.後者については,これまでは実験的に現象としてのみ観測されていたが,情報処理における機能的可能性は議論されていなかった.今後は,この方向の研究を,時間情報に意味のあるパルスニューロン(spiking neuron)で構成したモデルに発展させる予定である.近年,パルスニューロンに関するモデル研究が盛んになってきているが,神経情報処理における具体的な役割を議論した研究は殆どない.パルス頻度情報とパルスタイミング情報を複合したモデルを考察し,より広く深く神経システムの持つ可能性を吟味するとともに,その生理学的実験結果との関係を検討してゆく予定である.

在使用数学模型的神经回路研究的长达十年历史中，探索结合许多简单元素的系统中发展能力的可能性和局限性的方法通常已经主导。但是，理论的最新发展和计算机计算能力的改善已经使人们讨论了更复杂元素的假设。这些复杂性是（1）是为了改善数学模型的理论性能，（2）结合了类似于实际神经系统的现象。在这项研究中，我们使用方法（1）检查了数学模型的可能性，并讨论了与（2）的对应关系。研究结果表明，通过设计构成模型的神经元的输入/输出特性，可以大大改善神经电路模型作为存储系统的性能，并且在这种情况下使用的特征是有效的。已经揭示了它与树突的性质相对应。以前仅观察到后者是一种实验现象，但尚未讨论信息处理的功能可能性。将来，我们计划将此方向发展为一个由脉冲神经元组成的模型，这些神经元在时间信息中具有意义。尽管近年来对脉冲神经元的模型研究变得越来越流行，但很少有研究讨论了神经信息处理中的具体作用。我们将考虑一个结合脉冲频率信息和脉搏时间信息的模型，并更广泛，更深入地检查神经系统的可能性，并检查其结果与生理实验之间的关系。