造物と造像-東洋・西洋の絵画主題としての「岩」をめぐって
造物と造像-東洋・西洋の絵画主題としての「岩」をめぐって
批准号:
61510022
负责人:
海津 忠雄
金额:
$0.64万
依托单位:
依托单位国家:
日本
项目类别:
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
财政年份:
1986
资助国家:
日本
项目状态:
已结题
起止时间:
1986 至 --
中文摘要
岩は東洋・西洋の絵画の共通の対象で、しばしばそれだけで主題となってきた。ことに中国絵画史では、すでに4世紀末に顧がい之が山水画を独立した領域と認め、9世紀になると、張彦遠や朱景玄の論考に「樹石図」が登場している。他方、西洋における神の創造のわざとしての自然の観照は、ブルクハルトの言うように、アッシジの聖フランチェスコ(1226年没)の太陽讃美にその萌芽がみられる。13世紀のスコラ哲学では、「神の存在はア・プリオリに信じられるのではなく、神の創造のわざをとおして論証される」(パノフスキー)。トマス・アクィナス(1274年没)にはいわゆる「建築家としての神」の思想が認められる。ダンテ以降のイタリアでは風景美の発見とともに、1400年頃には絵画技術上の修練の対象として岩層が注目され始める。これは、中国の樹石図の発展とは比較にならないほど遅い。本研究は、これまで美術史家が不可解にも研究関心をよせなかった「石切り場」をとくにとりあげ、その究明を通じて西欧絵画の自然観・造形観を明らかにした。デューラーの初期水彩画にみられる5点の「石切り場連作」は、なお技術上の修練の場であり、後年のデューラーが自認した「物をそれ固有の、本質的な性質に従って完全に表現しつくす客観性」(ヴェルフリン)には達していない。近代ではパウル・クレーは、19世紀の進化論に耽溺し、そこから会得した独自の自然史的観点に立って、1907年以降、ベルン近郊の「美しい石切り場」を造形の手がかりとした。クレーの観点は、19世紀前半の画家C.G.カールスにも通じるが、画像有機体を造形の基礎概念とみなすクレーにとって、石切り場はカールスのそれのように地学的関心の対象ではなく、建築のような構築性の成立にかかわる根本的な題材にほかならなかった。
英文摘要
岩は東洋・西洋の絵画の共通の対象で、しばしばそれだけで主題となってきた。ことに中国絵画史では、すでに4世紀末に顧がい之が山水画を独立した領域と認め、9世紀になると、張彦遠や朱景玄の論考に「樹石図」が登場している。他方、西洋における神の創造のわざとしての自然の観照は、ブルクハルトの言うように、アッシジの聖フランチェスコ(1226年没)の太陽讃美にその萌芽がみられる。13世紀のスコラ哲学では、「神の存在はア・プリオリに信じられるのではなく、神の創造のわざをとおして論証される」(パノフスキー)。トマス・アクィナス(1274年没)にはいわゆる「建築家としての神」の思想が認められる。ダンテ以降のイタリアでは風景美の発見とともに、1400年頃には絵画技術上の修練の対象として岩層が注目され始める。これは、中国の樹石図の発展とは比較にならないほど遅い。本研究は、これまで美術史家が不可解にも研究関心をよせなかった「石切り場」をとくにとりあげ、その究明を通じて西欧絵画の自然観・造形観を明らかにした。デューラーの初期水彩画にみられる5点の「石切り場連作」は、なお技術上の修練の場であり、後年のデューラーが自認した「物をそれ固有の、本質的な性質に従って完全に表現しつくす客観性」(ヴェルフリン)には達していない。近代ではパウル・クレーは、19世紀の進化論に耽溺し、そこから会得した独自の自然史的観点に立って、1907年以降、ベルン近郊の「美しい石切り場」を造形の手がかりとした。クレーの観点は、19世紀前半の画家C.G.カールスにも通じるが、画像有機体を造形の基礎概念とみなすクレーにとって、石切り場はカールスのそれのように地学的関心の対象ではなく、建築のような構築性の成立にかかわる根本的な題材にほかならなかった。
期刊论文(1)
专著(0)
科研奖励(0)
会议论文
前田富士男: 『造物と造像/東洋・西洋の絵画主題としての「岩」をめぐって』(昭和61年度文部省科学研究費補助金研究報告書). 13-21 (1987)
前田富士夫:“建筑与意象/关于‘岩石’作为东西方绘画的主题”(1985年度文部科学省科学研究资助金研究报告书)13-21()。 1987)
DOI:
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发表时间:
期刊:
影响因子:
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作者:
[]
通讯作者:
絵画と物語‐erz a hlendes Bild の原理‐
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批准号:59510030
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项目类别:Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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资助金额:$0.7万
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财政年份:1984
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负责人:海津 忠雄
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依托单位:
造形芸術におけるパラフレイズ構造の研究
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批准号:58510031
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项目类别:Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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资助金额:$0.9万
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财政年份:1983
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负责人:海津 忠雄
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依托单位:
美術史記述におけるトポス概念の可能性-世俗芸術における規範的慣習-
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批准号:X00090----551014
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项目类别:Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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资助金额:$1.6万
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财政年份:1980
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负责人:海津 忠雄
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依托单位:
文化伝統における芸術的象徴の問題-「ゼーレの歴史」への試み
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批准号:X00090----251024
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项目类别:Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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资助金额:$1.6万
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财政年份:1977
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负责人:海津 忠雄
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依托单位:
ハンス・ホルバインにおけるリアリズムの問題
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批准号:X00095----761033
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项目类别:Grant-in-Aid for General Scientific Research (D)
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资助金额:$0.16万
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财政年份:1972
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负责人:海津 忠雄
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依托单位: