超越論哲学から超越論的文献学への転回:カントに挑むベンヤミンの歴史的認識の理論
超越論哲学から超越論的文献学への転回:カントに挑むベンヤミンの歴史的認識の理論
批准号:
07J00832
负责人:
清水 一浩
金额:
$1.34万
依托单位:
依托单位国家:
日本
项目类别:
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
财政年份:
2007
资助国家:
日本
项目状态:
已结题
起止时间:
2007 至 2009
中文摘要
本研究は、ドイツの思想家ヴァルター・ベンヤミンの思想におけるカント哲学の意義を明らかにしようとするものである。本年度は、三年間の採択期間の最終年度にあたる。本年度に行なわれた具体的な研究活動は、以下の二点に要約される。(一)アリストテレスの術語法・問題構制からカントを再読すること、(二)ベンヤミンの術語法・問題構制の系譜を探究すること。(一)の作業は、昨年度から継続して取り組んできたものである。結果、以下のような点が確認された。第一に、『判断力批判』の思惟の場が、アリストテレスの『弁論術』のそれと類比的に画定されていること。アリストテレスにおける弁論術も、カントにおける判断力の批判も、固有の対象領域をもたないということを存立構造としている。重要なのは、この脱領域性が、両者で共通して「感情」という言葉で表示されていることである。第二に、カントの歴史哲学が『判断力批判』と類比的な位置づけにあること。「歴史」は、判断力と同様に、自然と自由との間に位置づけられる。自然にも自由にも還元されない「普遍史」の構想は「小説」と呼ばれる。この呼び名にふさわしく、『普遍史の理念』のテクストは、極めてレトリカルに構築されている。この第二の点の素描を、カント研究会にて口頭発表した(二〇一〇年二月二八日、於・法政大学)。(二)に関しては、ベンヤミンの神学的な言葉遣いやモティーフを辿ることも目的として、ヤーコプ・タウベス『パウロの政治神学』の研究会を行なってきた(その副産物として、拙訳になる『パウロの政治神学』が近刊の予定である)。これによって、旧約聖書からベンヤミンにいたる神学・哲学・政治・文学の伝統について、幾つかの鍵言葉が再確認された(メシア、自然、イメージ、儚さ、など)。言葉遣いのレベルでこの伝統を引き受け、再考し、再構築するところに、ベンヤミンの超越論的文献学と呼ぶべきテクスト実践があったのだと考えられる。
英文摘要
本研究は、ドイツの思想家ヴァルター・ベンヤミンの思想におけるカント哲学の意義を明らかにしようとするものである。本年度は、三年間の採択期間の最終年度にあたる。本年度に行なわれた具体的な研究活動は、以下の二点に要約される。(一)アリストテレスの術語法・問題構制からカントを再読すること、(二)ベンヤミンの術語法・問題構制の系譜を探究すること。(一)の作業は、昨年度から継続して取り組んできたものである。結果、以下のような点が確認された。第一に、『判断力批判』の思惟の場が、アリストテレスの『弁論術』のそれと類比的に画定されていること。アリストテレスにおける弁論術も、カントにおける判断力の批判も、固有の対象領域をもたないということを存立構造としている。重要なのは、この脱領域性が、両者で共通して「感情」という言葉で表示されていることである。第二に、カントの歴史哲学が『判断力批判』と類比的な位置づけにあること。「歴史」は、判断力と同様に、自然と自由との間に位置づけられる。自然にも自由にも還元されない「普遍史」の構想は「小説」と呼ばれる。この呼び名にふさわしく、『普遍史の理念』のテクストは、極めてレトリカルに構築されている。この第二の点の素描を、カント研究会にて口頭発表した(二〇一〇年二月二八日、於・法政大学)。(二)に関しては、ベンヤミンの神学的な言葉遣いやモティーフを辿ることも目的として、ヤーコプ・タウベス『パウロの政治神学』の研究会を行なってきた(その副産物として、拙訳になる『パウロの政治神学』が近刊の予定である)。これによって、旧約聖書からベンヤミンにいたる神学・哲学・政治・文学の伝統について、幾つかの鍵言葉が再確認された(メシア、自然、イメージ、儚さ、など)。言葉遣いのレベルでこの伝統を引き受け、再考し、再構築するところに、ベンヤミンの超越論的文献学と呼ぶべきテクスト実践があったのだと考えられる。
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专著(0)
科研奖励(0)
会议论文
詩作としての歴史の概念(『普遍史の理念』)について
关于历史作为诗歌的概念(《普遍历史的理念》)
DOI:
--
发表时间:
2010
期刊:
影响因子:
--
作者:
[○加藤潤, 五十嵐淑郎, 清水一浩]
通讯作者:
清水一浩
思弁の場所:快原理の彼岸・神話・夢
投机之地:超越快乐原则、神话和梦想
DOI:
--
发表时间:
2008
期刊:
影响因子:
--
作者:
[○加藤潤, 五十嵐淑郎, 清水一浩, 清水一浩]
通讯作者:
清水一浩
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