カザフスタンにおける伝統医療とイスラームの人類学的研究
カザフスタンにおける伝統医療とイスラームの人類学的研究
批准号:
16K02028
负责人:
藤本 透子
金额:
$3.0万
依托单位国家:
日本
项目类别:
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
财政年份:
2016
资助国家:
日本
项目状态:
已结题
起止时间:
2016-04-01 至 2024-03-31
中文摘要
中央ユーラシア草原地帯の社会・宗教動態に関して、歴史学と連携しながら人類学研究を位置づけるため、カザフスタンのR.B.スレイメノフ東洋学研究所の研究者と連絡をとりつつ分析を進めた。カザフ社会におけるイスラームについては、人生儀礼や結婚に関する論考を執筆した。また、関連文献を読込み、エムシと呼ばれる治療者の活動について検討した結果、次のことがわかった。中央ユーラシアの諸社会は、歴史的にシャマニズム、祖先信仰、マニ教、ゾロアスター教などの宗教的多元性を有していた。14~16世紀頃におけるテュルク系遊牧民の段階的なイスラーム化には、スーフィー教団の導師が大きな役割を果たした。シャマニズムとスーフィズムは観念上異なるが、身体を動かし忘我の状態で不可視の存在に祈る点で儀礼的行為に共通性がある。カザフのバクス(シャマン)がスーフィズムのズィクルと称する儀礼を行うことは、こうした歴史的文脈を踏まえて理解すべきものだろう。カザフを含む中央アジアのシャマンの主な活動は、病気治療であった。現在では、エムシの活動にシャマニズムの要素が含まれる。エムシはグループを組織して聖者廟などに参詣し、病気の治癒や開運を祈願する。聖者廟はしばしばスーフィー教団の導師の墓に由来し、泉や洞穴も聖者に関連付けられ参詣の対象になっている。エムシの活動は、アニミズム、シャマニズム、スーフィズムの歴史的重層性の上に展開されていると考えられる。エムシは自分の祖先の系譜を強調することが多い。系譜の重視は一般にテュルク系遊牧民の社会の特徴であり、また歴史的にチンギス・ハンの子孫トレと預言者の子孫であるサイイドが社会的権威を有していたが、明確にシャマンの家系とされるものはない。子孫すべてではなく、特定の子孫に受け継がれた素質が病いや夢の啓示により明らかになるという点に、エムシの系譜および継承に関する観念の特徴がある。
英文摘要
中央ユーラシア草原地帯の社会・宗教動態に関して、歴史学と連携しながら人類学研究を位置づけるため、カザフスタンのR.B.スレイメノフ東洋学研究所の研究者と連絡をとりつつ分析を進めた。カザフ社会におけるイスラームについては、人生儀礼や結婚に関する論考を執筆した。また、関連文献を読込み、エムシと呼ばれる治療者の活動について検討した結果、次のことがわかった。中央ユーラシアの諸社会は、歴史的にシャマニズム、祖先信仰、マニ教、ゾロアスター教などの宗教的多元性を有していた。14~16世紀頃におけるテュルク系遊牧民の段階的なイスラーム化には、スーフィー教団の導師が大きな役割を果たした。シャマニズムとスーフィズムは観念上異なるが、身体を動かし忘我の状態で不可視の存在に祈る点で儀礼的行為に共通性がある。カザフのバクス(シャマン)がスーフィズムのズィクルと称する儀礼を行うことは、こうした歴史的文脈を踏まえて理解すべきものだろう。カザフを含む中央アジアのシャマンの主な活動は、病気治療であった。現在では、エムシの活動にシャマニズムの要素が含まれる。エムシはグループを組織して聖者廟などに参詣し、病気の治癒や開運を祈願する。聖者廟はしばしばスーフィー教団の導師の墓に由来し、泉や洞穴も聖者に関連付けられ参詣の対象になっている。エムシの活動は、アニミズム、シャマニズム、スーフィズムの歴史的重層性の上に展開されていると考えられる。エムシは自分の祖先の系譜を強調することが多い。系譜の重視は一般にテュルク系遊牧民の社会の特徴であり、また歴史的にチンギス・ハンの子孫トレと預言者の子孫であるサイイドが社会的権威を有していたが、明確にシャマンの家系とされるものはない。子孫すべてではなく、特定の子孫に受け継がれた素質が病いや夢の啓示により明らかになるという点に、エムシの系譜および継承に関する観念の特徴がある。
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結婚をめぐる交渉――中央ユーラシア草原地帯におけるカザフ社会の変容
婚姻谈判:中欧亚草原哈萨克社会的变革
DOI:
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发表时间:
2023
期刊:
磯貝真澄・帯谷知可編『中央ユーラシアの女性・結婚・家庭――歴史から現在をみる』国際書院
影响因子:
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作者:
[藤本透子]
通讯作者:
藤本透子
Kazakhskaya etnograficheskaya collektsiya v Yaponii
哈萨克斯坦民族协会 v 亚波尼
DOI:
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发表时间:
2021
期刊:
影响因子:
--
作者:
[藤本透子, 藤本透子, 藤本透子, 川口幸大・別所裕介・藤本透子, Toko Fujimoto, 藤本透子, 藤本透子, 藤本透子, 藤本透子, 藤本透子, 藤本透子, 藤本透子, 藤本透子, 藤本透子, Toko Fujimoto]
通讯作者:
Toko Fujimoto
DOI:
--
发表时间:
2019
期刊:
影响因子:
--
作者:
[藤本透子, 藤本透子, 藤本透子, 川口幸大・別所裕介・藤本透子, Toko Fujimoto, 藤本透子, 藤本透子, 藤本透子, 藤本透子, 藤本透子, 藤本透子, 藤本透子, 藤本透子, 藤本透子, Toko Fujimoto, Toko Fujimoto, Toko Fujimoto, Toko Fujimoto, Toko Fujimoto, Toko Fujimoto]
通讯作者:
Toko Fujimoto
“The Religious and Social Aspects of “Ancestral Lands” in Rural Kazakhstan: An Anthropological Perspective.”
“哈萨克斯坦农村“祖传土地”的宗教和社会方面:人类学的视角。”
DOI:
--
发表时间:
2017
期刊:
影响因子:
--
作者:
[藤本透子, 藤本透子, 藤本透子, 川口幸大・別所裕介・藤本透子, Toko Fujimoto, 藤本透子, 藤本透子, 藤本透子, 藤本透子, 藤本透子, 藤本透子, 藤本透子, 藤本透子, 藤本透子, Toko Fujimoto, Toko Fujimoto, Toko Fujimoto, Toko Fujimoto, Toko Fujimoto, Toko Fujimoto, 藤本透子, 藤本透子, 藤本透子, 藤本透子, 藤本透子, 藤本透子, 藤本透子, Toko Fujimoto]
通讯作者:
Toko Fujimoto
聖者になる過程――カザフスタンにおける近代化の経験とイスラーム
成为圣人的过程:哈萨克斯坦的现代化和伊斯兰教的经历
DOI:
--
发表时间:
2021
期刊:
長谷千代子・別所裕介・川口幸大・藤本透子編『宗教性の人類学――近代の果てに、人はなにを願うのか』京都:法蔵館
影响因子:
--
作者:
[藤本透子, 藤本透子, 藤本透子]
通讯作者:
藤本透子
共 38 条
ポスト・ソビエト期の社会的ネットワーク再構築とイスラーム実践-カザフを事例に
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批准号:06J02938
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项目类别:Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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资助金额:$1.22万
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财政年份:2006
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负责人:藤本 透子
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依托单位:
海外基金