転写因子IRF5の機能に関する研究
転写因子IRF5の機能に関する研究
批准号:
10J05660
负责人:
西村 啓士郎
金额:
$1.34万
依托单位:
依托单位国家:
日本
项目类别:
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
财政年份:
2010
资助国家:
日本
项目状态:
已结题
起止时间:
2010 至 2012
中文摘要
本研究は、転写因子IFN regulatory factor 5 (IRF5)を欠損したマウス、Irf5^<-/->マウスにおけるがん細胞の転移増強のメカニズムを解明することを目的としている。がんの進行に従いMHCクラスIの発現量が低下するメラノーマの排除機構において、NK細胞は重要であると考えられるが、その認識機構等、不明な点は多い。NK細胞に関する検討や、Rag1^<-1->マウスを用いた検討から、NK細胞はがん細胞を早期に認識、排除するが微小転移巣の増殖過程においてあまり機能しない事が示唆され、本来腫瘍免疫を担うとされているT細胞やNK細胞以外の免疫担当細胞で機能することが示唆された。がん環境におけるIRF5の機能を詳細に調べるため、がん細胞の皮下投与を野性型及びIrf5^<-1->マウスを用い行った結果、肺転移と同様Irf5^<-1->マウスでは優位ながん細胞の増殖が観察され、また、がん組織に浸潤する主要な免疫細胞であるマクロファージにおいて、Irf5^<-1->マウスではがん増殖に関与することが知られているM2マクロファージへ分極している事が明らかとなった。そこで、皮下投与の系で得られた知見をもとに肺転移におけるがん環覧での免疫担当細胞の挙動を、肺組織切片を用い検討した。その結果、皮下投与におけるがん環境と同様、Irf5^<-1->マウスでは免疫担当細胞の浸潤障害とM2マクロファージへの分極が観察された。さらに、野生型マウスへIrf5^<-1->の骨髄を移植した検討から、やはりIRF5は抗腫瘍において骨髄由来の細胞で機能していることが明らかとなった。また、脾臓細胞を用いたin vitroにおける検討から、がん細胞の傷害能がIrf5^<-1->では野生型に比べ優位に低いことが明らかとなった。同様のがん細胞を用い細胞障害能を検討した報告において、in vitroにおける無刺激のNK細胞はメラノーマを障害できないことが示されていることから、NK細胞以外の免疫担当細胞においてIRF5が、がん細胞障害機構の一端を担っている可能性が強く、免疫担当細胞のがん組織への浸潤機構と共に新たながん排除機構の一端を解明できるものと期待する。現在、これらの結果をまとめ、論文を準備中である。
英文摘要
本研究は、転写因子IFN regulatory factor 5 (IRF5)を欠損したマウス、Irf5^<-/->マウスにおけるがん細胞の転移増強のメカニズムを解明することを目的としている。がんの進行に従いMHCクラスIの発現量が低下するメラノーマの排除機構において、NK細胞は重要であると考えられるが、その認識機構等、不明な点は多い。NK細胞に関する検討や、Rag1^<-1->マウスを用いた検討から、NK細胞はがん細胞を早期に認識、排除するが微小転移巣の増殖過程においてあまり機能しない事が示唆され、本来腫瘍免疫を担うとされているT細胞やNK細胞以外の免疫担当細胞で機能することが示唆された。がん環境におけるIRF5の機能を詳細に調べるため、がん細胞の皮下投与を野性型及びIrf5^<-1->マウスを用い行った結果、肺転移と同様Irf5^<-1->マウスでは優位ながん細胞の増殖が観察され、また、がん組織に浸潤する主要な免疫細胞であるマクロファージにおいて、Irf5^<-1->マウスではがん増殖に関与することが知られているM2マクロファージへ分極している事が明らかとなった。そこで、皮下投与の系で得られた知見をもとに肺転移におけるがん環覧での免疫担当細胞の挙動を、肺組織切片を用い検討した。その結果、皮下投与におけるがん環境と同様、Irf5^<-1->マウスでは免疫担当細胞の浸潤障害とM2マクロファージへの分極が観察された。さらに、野生型マウスへIrf5^<-1->の骨髄を移植した検討から、やはりIRF5は抗腫瘍において骨髄由来の細胞で機能していることが明らかとなった。また、脾臓細胞を用いたin vitroにおける検討から、がん細胞の傷害能がIrf5^<-1->では野生型に比べ優位に低いことが明らかとなった。同様のがん細胞を用い細胞障害能を検討した報告において、in vitroにおける無刺激のNK細胞はメラノーマを障害できないことが示されていることから、NK細胞以外の免疫担当細胞においてIRF5が、がん細胞障害機構の一端を担っている可能性が強く、免疫担当細胞のがん組織への浸潤機構と共に新たながん排除機構の一端を解明できるものと期待する。現在、これらの結果をまとめ、論文を準備中である。
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