ローマ元首政期小アジアにおける都市社会の実態―都市による文化資本運用をめぐって―
ローマ元首政期小アジアにおける都市社会の実態―都市による文化資本運用をめぐって―
批准号:
16J04395
负责人:
増永 理考
金额:
$0.7万
依托单位:
依托单位国家:
日本
项目类别:
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
财政年份:
2016
资助国家:
日本
项目状态:
已结题
起止时间:
2016-04-22 至 2018-03-31
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英文摘要
ローマ帝国下小アジアにおけるギリシア都市における公共建築物や祝祭といった文化資本の運用実態を解明していく中、2017年度は、前年度に投稿した、公共建築物に関する論説の修正を行う一方で、都市の公的恵与について、その主たるものが2世紀ごろを境に、公共建築物から祝祭に緩やかに変化したという問題に新たに取り組んだ。先行研究は、この変化の問題をめぐって、恵与をなす有力者の視点に着目してきたが、これに対して本研究では、経済的価値を含意する文化資本としての公共建築物と見世物が都市社会全体にとっていかなる意義を有したかを明らかにすることを目的とした。具体的には、碑文史料、文学的史料、そして法制史料をもとに、建築物と祝祭が都市にもたらした経済的利益を解明することに努めた。分析の結果、公共建築物については、その維持のための自立的な経済システムが看取されるものの、2世紀の諸史料に基づく限り、その機能的限界が明らかになった。また、2世紀には都市の恵与に対するローマの介入が確認された。そうした中、次第に数を増していった祝祭については、ローマ当局の存在を前提として、出資者の財政破綻を回避するかたちで開催費用を確保する試みがなされるようになった。そのようにして確実に開催されうる祝祭は、それに伴う市の開催による都市の経済的活況という利点を提供し、同時に、既存の建築物に由来する利益も増大させることとなった。以上のような恵与の変遷の背景には、2世紀における都市内部の有力者層の収縮があり、そのような半ば危機的な状況に対応するべく、都市全体の経済を活性化するという点でよりふさわしい祝祭という恵与が選択されていったと考えられる。以上から、たとえ「平和な時代」であっても、都市社会は、その維持や発展に関わる経済的状況をめぐって、少なくとも2世紀には半ば危機的状況に直面していたことが明らかとなった。
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「ローマ帝政前期小アジア都市における文化資本の変遷―経済的持続性をめぐって―」
“罗马帝国早期小亚细亚城市文化资本的变化:关于经济可持续性”
DOI:
--
发表时间:
2017
期刊:
影响因子:
--
作者:
[Matsui, H., & Izawa, E-I., 増永理考]
通讯作者:
増永理考
「ローマ帝政前期小アジアにおける公共建築物と都市―エフェソスの碑文史料とディオン・クリュソストモスの弁論を材料に―」
“罗马帝国早期小亚细亚的公共建筑和城市:基于以弗所的铭文材料和迪翁·克里索斯托姆的演讲”
DOI:
--
发表时间:
2018
期刊:
『古代文化』
影响因子:
--
作者:
[Kento Kawakita, Teruhiko Saito, Haruka Nishiyama, Hayato Tsurugi, Kazushi Mashima, 増永理考]
通讯作者:
増永理考
言語行為論を通してみる碑文ー史料論的一考察
从言语行为理论看铭文:史料视角的研究
DOI:
--
发表时间:
2016
期刊:
西洋古代史研究
影响因子:
--
作者:
[Matsui, H., & Izawa, E-I., 増永理考]
通讯作者:
増永理考
公共建築物造営事業にみるローマ帝政前期小アジアの都市社会ーエフェソスを中心にー
罗马帝国早期小亚细亚城市社会的公共建筑建设项目 - 聚焦以弗所
DOI:
--
发表时间:
2016
期刊:
影响因子:
--
作者:
[Matsui Hiroshi, Yamada Kota, Sakagami Takayuki, Tanno Takayuki, 増永理考]
通讯作者:
増永理考