「器楽」の概念形成――イタリア・ルネサンス期のインタヴォラトゥーラ集を中心に――
「器楽」の概念形成――イタリア・ルネサンス期のインタヴォラトゥーラ集を中心に――
批准号:
16J04516
负责人:
菅沼 起一
金额:
$1.79万
依托单位国家:
日本
项目类别:
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
财政年份:
2016
资助国家:
日本
项目状态:
已结题
起止时间:
2016-04-22 至 2019-03-31
中文摘要
①16世紀の器楽教則本における声楽ポリフォニーの器楽編曲方法と器楽概念:本年度は、ケーススタディとして旋律楽器、撥弦楽器それぞれから教本を選択し、当該資料における声楽ポリフォニーの編曲方法に関する分析・考察を行い研究発表を行った。ディエゴ・オルティス『変奏論』の譜例からは、それぞれ異なる伝統と歴史を持つ三つの器楽編曲スタイル(定旋律楽曲、声楽ポリフォニーの編曲、オスティナート)が混在しているという教本の特殊性・重要性を指摘し、そこから16世紀における器楽概念の萌芽・変遷を論じた。ミケーレ・カッラーラ『簡潔、かつ真の規則』の譜例分析からは、編曲過程における「音の省略」の問題を扱った。彼の編曲では、リュートという楽器の構造的問題に起因した意図的な音の省略が行われており、その実践的な「抽象化」の作業は後の通奏低音の実践に繋がるその萌芽形態であるとの考察を行った。②「声楽用・器楽用ディミニューション」の比較分析:声楽ポリフォニーの器楽編曲における重要技法「ディミニューション」は、必ずしも器楽奏者独自の実践ではない。歌手もまたその実践を行なっており、両者は影響を与え合いながら、各楽器・身体的特性を活かした独自の実践方法を生み出した。よって本年度は、ジローラモ・ダッラ・カーザの教本・曲集の調査範囲を広げ、彼の声楽曲集におけるディミニューション技法を扱った。本来即興で行われるディミニューションが記譜された彼の声楽曲集『パッサッジ付きマドリガーレ集第2巻』を分析した結果、器楽用ディミニューションと声楽用ディミニューションとでは使用音価が明らかに異なり、現在の32分音符に相当する音符は器楽用においてのみ用いられていたことが明らかになった。本年度は、教本の邦訳・エディションの作成に加え、『マドリガーレ集第2巻』のエディション作成とディミニューションの分析も合わせて行い、大きな進展が見られた。
英文摘要
①16世紀の器楽教則本における声楽ポリフォニーの器楽編曲方法と器楽概念:本年度は、ケーススタディとして旋律楽器、撥弦楽器それぞれから教本を選択し、当該資料における声楽ポリフォニーの編曲方法に関する分析・考察を行い研究発表を行った。ディエゴ・オルティス『変奏論』の譜例からは、それぞれ異なる伝統と歴史を持つ三つの器楽編曲スタイル(定旋律楽曲、声楽ポリフォニーの編曲、オスティナート)が混在しているという教本の特殊性・重要性を指摘し、そこから16世紀における器楽概念の萌芽・変遷を論じた。ミケーレ・カッラーラ『簡潔、かつ真の規則』の譜例分析からは、編曲過程における「音の省略」の問題を扱った。彼の編曲では、リュートという楽器の構造的問題に起因した意図的な音の省略が行われており、その実践的な「抽象化」の作業は後の通奏低音の実践に繋がるその萌芽形態であるとの考察を行った。②「声楽用・器楽用ディミニューション」の比較分析:声楽ポリフォニーの器楽編曲における重要技法「ディミニューション」は、必ずしも器楽奏者独自の実践ではない。歌手もまたその実践を行なっており、両者は影響を与え合いながら、各楽器・身体的特性を活かした独自の実践方法を生み出した。よって本年度は、ジローラモ・ダッラ・カーザの教本・曲集の調査範囲を広げ、彼の声楽曲集におけるディミニューション技法を扱った。本来即興で行われるディミニューションが記譜された彼の声楽曲集『パッサッジ付きマドリガーレ集第2巻』を分析した結果、器楽用ディミニューションと声楽用ディミニューションとでは使用音価が明らかに異なり、現在の32分音符に相当する音符は器楽用においてのみ用いられていたことが明らかになった。本年度は、教本の邦訳・エディションの作成に加え、『マドリガーレ集第2巻』のエディション作成とディミニューションの分析も合わせて行い、大きな進展が見られた。
期刊论文(0)
专著(0)
科研奖励(0)
会议论文
登录
查看更多内容
ディミニューションにおける「細かさ」の美学――ジローラモ・ダッラ・カーザ『ディミニューションの真の方法』の音価を巡って――
缩小中的“细”美学:论吉罗拉莫·达拉·卡萨《缩小的真实方法》的币值
DOI:
--
发表时间:
2018
期刊:
音楽文化学論集(東京藝術大学大学院音楽研究科音楽文化学専攻博士後期過程研究論文集)
影响因子:
--
作者:
[Iulian Apostolescu, Claudia Serban (Eds.), 菅沼起一]
通讯作者:
菅沼起一
テレマンにおける装飾の『趣味の融合』(パネル:21世紀のテレマン像――没後250年を記念して――)
泰勒曼装饰中的“品味融合”(专题小组:21世纪的泰勒曼雕像——纪念他逝世250周年)
DOI:
--
发表时间:
2018
期刊:
影响因子:
--
作者:
[Iulian Apostolescu (ed.), Claudia Serban (ed.), Steven Crowell, Dermot Moran, Dominique Pradelle, Alexander Schnell, Yusuke Ikeda 他。, 菅沼起一, 菅沼起一]
通讯作者:
菅沼起一
「ルネサンスにおける『器楽』様式史の再考――インタヴォラトゥーラとディミニューション教本に見る『一貫性』――」
“重新思考文艺复兴时期“器乐”的风格史:intervolatura和减法教科书中的“一致性”
DOI:
--
发表时间:
2016
期刊:
影响因子:
--
作者:
[米虫正巳, ディディエ・フランク, 池田裕輔, ドミニク・プラデル, ヴァンサン・ジロー, 杉村靖彦, ミカエル・フェッセル, 落合芳, 服部敬弘, エマニュエル・カタン, フランソワ=ダヴィット・セバー, 菅沼起一, 菅沼起一, 菅沼起一]
通讯作者:
菅沼起一
声楽ポリフォニーの器楽編曲方法――16世紀リュート教則本資料を中心に―― Instrumental Arrangement Methods of Vocal Polyphony: A Case of Lute Treatises in the Sixteenth-Century
声乐复调的器乐编曲方法:以十六世纪琵琶专着为例
DOI:
--
发表时间:
2018
期刊:
影响因子:
--
作者:
[Iulian Apostolescu, Claudia Serban (Eds.), 菅沼起一, Hans Rainer Sepp (Ed.), 菅沼起一]
通讯作者:
菅沼起一
Diego Ortiz’s Instrumental Treatises, Trattato de Glosas: Mixture of New and Old Practices in the Sixteenth-Century
迭戈·奥尔蒂斯的器乐论文 Trattato de Glosas:十六世纪新旧实践的混合
DOI:
--
发表时间:
2018
期刊:
影响因子:
--
作者:
[Iulian Apostolescu, Claudia Serban (Eds.), 菅沼起一, Hans Rainer Sepp (Ed.), 菅沼起一, Hans Rainer Sepp (Ed.), Kiichi Suganuma]
通讯作者:
Kiichi Suganuma
共 9 条
16~17世紀の西洋音楽教育におけるディミニューション:非西洋圏への普及を中心に
-
批准号:24KJ1319
-
项目类别:Grant-in-Aid for JSPS Fellows
-
资助金额:$2.41万
-
财政年份:2024
-
负责人:菅沼 起一
-
依托单位: