アーレントとヤスパースにおける「歴史性」と「全体主義」-哲学と政治思想の連環
アーレントとヤスパースにおける「歴史性」と「全体主義」-哲学と政治思想の連環
批准号:
16J05806
负责人:
水谷 洋平
金额:
$0.58万
依托单位:
依托单位国家:
日本
项目类别:
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
财政年份:
2016
资助国家:
日本
项目状态:
已结题
起止时间:
2016-04-22 至 2018-03-31
中文摘要
先年度の研究にて、『人間の条件』において、物的基盤を持った共通世界というものに大きな重要性が与えられている旨を確認したが、本年度の前半にあっては、かかる物的共通世界を基盤として遂行される人間側の営みたる「行為」概念が、アーレントにあって如何なるものとして概念化され、また如何なる理由で重要視されているか、に関する研究を遂行した。結果として、強固な物的世界を基礎として、事物の存在に関する信念を不可疑的で共通に受容可能なものとすることにより、言論やプロパガンダによる恣意的な信念操作・事実歪曲に歯止めをかける一方で、それ以外の部分に関しては広範な解釈と言論の自由を認め、無限の解釈実践と言論によって信念の硬直化や単一原理の圧倒的妥当を防止し、以て公共空間内の人間の実質的対等性を保全することが、アーレントの思想内容の核心である、という知見を得るに至った。本年度の後半では『革命について』の分析に従事した。第一に、法乃至憲法の位置づけを考察した。結果として、アーレントにおける「法」は単なる行為の抑制のみならず、過去の自由な行為実践を継受せしめ、自由な公共空間を維持せしめる機能を有している、との知見を得るに至った。この研究に関連して、申請者はChristian Volkによる近著(Arendtian Constitutionalism. Law, Politics and the Order of Freedom)を書評した。第二に、『革命について』末尾において現れる階層秩序的な評議会制構想が『全体主義の起源』以来一貫して保持されているアーレントの中間集団に対する注目と、『人間の条件』をはじめとする哲学的著作において現れている自由な行為乃至言論を中心とする公共空間論と、が、如何にして結合されているか、に関する研究を行った。他方で、ヤスパースの研究については、殆ど進展は見られなかった。
英文摘要
先年度の研究にて、『人間の条件』において、物的基盤を持った共通世界というものに大きな重要性が与えられている旨を確認したが、本年度の前半にあっては、かかる物的共通世界を基盤として遂行される人間側の営みたる「行為」概念が、アーレントにあって如何なるものとして概念化され、また如何なる理由で重要視されているか、に関する研究を遂行した。結果として、強固な物的世界を基礎として、事物の存在に関する信念を不可疑的で共通に受容可能なものとすることにより、言論やプロパガンダによる恣意的な信念操作・事実歪曲に歯止めをかける一方で、それ以外の部分に関しては広範な解釈と言論の自由を認め、無限の解釈実践と言論によって信念の硬直化や単一原理の圧倒的妥当を防止し、以て公共空間内の人間の実質的対等性を保全することが、アーレントの思想内容の核心である、という知見を得るに至った。本年度の後半では『革命について』の分析に従事した。第一に、法乃至憲法の位置づけを考察した。結果として、アーレントにおける「法」は単なる行為の抑制のみならず、過去の自由な行為実践を継受せしめ、自由な公共空間を維持せしめる機能を有している、との知見を得るに至った。この研究に関連して、申請者はChristian Volkによる近著(Arendtian Constitutionalism. Law, Politics and the Order of Freedom)を書評した。第二に、『革命について』末尾において現れる階層秩序的な評議会制構想が『全体主義の起源』以来一貫して保持されているアーレントの中間集団に対する注目と、『人間の条件』をはじめとする哲学的著作において現れている自由な行為乃至言論を中心とする公共空間論と、が、如何にして結合されているか、に関する研究を行った。他方で、ヤスパースの研究については、殆ど進展は見られなかった。
期刊论文(0)
专著(0)
科研奖励(0)
会议论文
牧野雅彦『精読 アレント『全体主義の起源』』合評会(2017年3月18日)
牧野正彦,“细读阿伦特的《极权主义的起源》”联合评论(2017 年 3 月 18 日)
DOI:
--
发表时间:
2017
期刊:
影响因子:
--
作者:
[Moe Sakurai, Noriyoshi Tsujino, Shun-ichiro Karato and B. Karki, 水谷洋平, 水谷洋平]
通讯作者:
水谷洋平
Christian Volk, Arendtian Constitutionalism. Law, Politics and the Order of Freedom (Hart Publishing, 2015, xviii+284p.)
克里斯蒂安·沃尔克,阿伦特宪政主义。
DOI:
--
发表时间:
2018
期刊:
国家学会雑誌
影响因子:
--
作者:
[Moe Sakurai, Noriyoshi Tsujino, Shun-ichiro Karato and B. Karki, 水谷洋平]
通讯作者:
水谷洋平
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