帝国日本における「植民地台湾・朝鮮書道史」の成立とその展開―自主・協力・抵抗
帝国日本における「植民地台湾・朝鮮書道史」の成立とその展開―自主・協力・抵抗
批准号:
22KJ1015
负责人:
柯 輝煌
金额:
$0.96万
依托单位:
依托单位国家:
日本
项目类别:
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
财政年份:
2023
资助国家:
日本
项目状态:
未结题
起止时间:
2023-03-08 至 2025-03-31
中文摘要
研究実績の内容として、大韓帝国期における文字とナショナリズムの問題に焦点を当てた。大韓帝国の成立により、国家像に相応しい文字とは何か。また、どのような議論や論争が行われたのかを明らかにした。この問いに対して、書家でありながら政治家でもあり、民族運動など多方面で活躍した呉世昌〔1864-1953〕を研究対象とした。発表者はこれまで、呉世昌による書物である『書之鯖』(1901年)に現れる歴史観が、大韓帝国の成立による「中華」の継承意識と密接に関わることを検証してきた。さらに、殷商の青銅器の金文や甲骨文を取り入れた彼の書の作品は、「箕子崇拝」という中華文明の継承者としての意識と朝鮮民族の自意識(近代的なナショナリズム)が共存していたことを指摘した。これらの成果を踏まえたうえで、さらに視野を広げ、大韓帝国期に起きた議論を収集し、ハングルと漢字それぞれの優劣性についての言論を観察する。具体的には、『万歳報』、『大韓民報』、『皇城新聞』、『大東学会月報』などの新聞を観察の対象とし、文字と国家像の関係に対する議論を考察した。研究の重要性として、これまでの先行研究は、大韓帝国と文字ナショナリズムを考える際に、ハングルは容易に朝鮮民族の固有性や属性に結び付けられ、漢字との二元対立の関係として扱われる。しかし、儒教の価値観に深く影響される呉世昌にとって、書き言葉としての漢字は、単純に「他者」の文字ではなかったのである。特に重要なのは、彼にとって「中国」は不変な存在ではないからという点である。特に近代朝鮮において、漢字とナショナリズムの問題を考えるのに、明王朝から「正統中華」を継承する大韓帝国が成立した際に、明・清交替からもたらされた影響も考慮せねばならない。そして、華夷思想において「正統中華」を継承する資格として、箕子が重要な役割を果たしているのである。
英文摘要
研究実績の内容として、大韓帝国期における文字とナショナリズムの問題に焦点を当てた。大韓帝国の成立により、国家像に相応しい文字とは何か。また、どのような議論や論争が行われたのかを明らかにした。この問いに対して、書家でありながら政治家でもあり、民族運動など多方面で活躍した呉世昌〔1864-1953〕を研究対象とした。発表者はこれまで、呉世昌による書物である『書之鯖』(1901年)に現れる歴史観が、大韓帝国の成立による「中華」の継承意識と密接に関わることを検証してきた。さらに、殷商の青銅器の金文や甲骨文を取り入れた彼の書の作品は、「箕子崇拝」という中華文明の継承者としての意識と朝鮮民族の自意識(近代的なナショナリズム)が共存していたことを指摘した。これらの成果を踏まえたうえで、さらに視野を広げ、大韓帝国期に起きた議論を収集し、ハングルと漢字それぞれの優劣性についての言論を観察する。具体的には、『万歳報』、『大韓民報』、『皇城新聞』、『大東学会月報』などの新聞を観察の対象とし、文字と国家像の関係に対する議論を考察した。研究の重要性として、これまでの先行研究は、大韓帝国と文字ナショナリズムを考える際に、ハングルは容易に朝鮮民族の固有性や属性に結び付けられ、漢字との二元対立の関係として扱われる。しかし、儒教の価値観に深く影響される呉世昌にとって、書き言葉としての漢字は、単純に「他者」の文字ではなかったのである。特に重要なのは、彼にとって「中国」は不変な存在ではないからという点である。特に近代朝鮮において、漢字とナショナリズムの問題を考えるのに、明王朝から「正統中華」を継承する大韓帝国が成立した際に、明・清交替からもたらされた影響も考慮せねばならない。そして、華夷思想において「正統中華」を継承する資格として、箕子が重要な役割を果たしているのである。
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会议论文
大韓帝国期における呉世昌の書芸活動―1901年『書之鯖』を中心に
吴世昌在大韩帝国时期的书法活动——以1901年的《正字斋》为中心
DOI:
--
发表时间:
2022
期刊:
影响因子:
--
作者:
[Michihiro Nishimura, Hisato Hirano, Cameron P. Gill, Christopher N. K. Phan, Yuka Yashiro, Keitaro Yamashita, Kazuhiro Kobayashi, Yoshiaki Kise, Tsukasa Kusakizako, Yuzuru Itoh, Kozo Tomita, Herve Roy, Tomohiro Nishizawa, Osamu Nureki, 柯輝煌]
通讯作者:
柯輝煌
大韓帝国期における文字と国家像の問題について―呉世昌を中心に
论大韩帝国时期的文字与国家形象问题——以吴世昌为中心
DOI:
--
发表时间:
2022
期刊:
影响因子:
--
作者:
[Michihiro Nishimura, Hisato Hirano, Cameron P. Gill, Christopher N. K. Phan, Yuka Yashiro, Keitaro Yamashita, Kazuhiro Kobayashi, Yoshiaki Kise, Tsukasa Kusakizako, Yuzuru Itoh, Kozo Tomita, Herve Roy, Tomohiro Nishizawa, Osamu Nureki, 柯輝煌, 柯輝煌]
通讯作者:
柯輝煌