非相反磁気抵抗を増強する散乱機構の解明
非相反磁気抵抗を増強する散乱機構の解明
批准号:
22KJ0246
负责人:
須藤 健太
金额:
$1.09万
依托单位:
依托单位国家:
日本
项目类别:
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
财政年份:
2023
资助国家:
日本
项目状态:
已结题
起止时间:
2023-03-08 至 2024-03-31
中文摘要
本研究の目的は、電気抵抗が電流反転に対し異なる値を示す非相反抵抗について、どのような機構により非相反抵抗の強度(電流反転に対する電気抵抗の非等価さの度合い)が大きくなるかを明らかにし、非相反輸送現象の学理構築に貢献することである。初年度は主に、局所的に空間反転対称性を破る磁性金属における非相反抵抗の測定を行った。これまでの非相反抵抗の研究対象物質では、結晶構造がグローバルに空間反転対称性を破っており、さらに外部磁場を印加することで時間反転対称性が破れ非相反抵抗が生じる。一方、ジグザグ構造のような原子が反転中心にない、局所的に空間反転対称性の破れた結晶構造を持つ物質では、ジグザグ鎖上の局在スピンが反強磁性的に秩序することでグローバルな空間反転対称性と時間反転対称性が破れ、外部磁場を印加せずとも非相反抵抗が生じることが予想できる。しかし、これまで外部磁場印加なしで非相反抵抗を観測した例は無かった。このような新しい機構による非相反抵抗を観測できれば、より広い視野から非相反抵抗を議論し理解が深まると考えられる。さらに、これまでは主に非磁性物質における非相反抵抗の研究が中心であった。本研究を行うことで、磁性原子が非相反抵抗の強度に与える影響や、磁性と非相反抵抗の関係性について議論できる。また、当初の研究課題であった磁性不純物散乱により非相反抵抗が増強される可能性についても、本研究により解決の糸口を得られると考えている。上述の条件を満たす物質としてジグザグ構造を有する反強磁性金属NdRu2Al10に着目し、実験を行った。FIBで微細加工したデバイスを用い非相反抵抗の温度依存性を測定した結果、0磁場にもかかわらずネール温度以下の反強磁性秩序状態でNdRu2Al10は非相反抵抗を示した。
英文摘要
本研究の目的は、電気抵抗が電流反転に対し異なる値を示す非相反抵抗について、どのような機構により非相反抵抗の強度(電流反転に対する電気抵抗の非等価さの度合い)が大きくなるかを明らかにし、非相反輸送現象の学理構築に貢献することである。初年度は主に、局所的に空間反転対称性を破る磁性金属における非相反抵抗の測定を行った。これまでの非相反抵抗の研究対象物質では、結晶構造がグローバルに空間反転対称性を破っており、さらに外部磁場を印加することで時間反転対称性が破れ非相反抵抗が生じる。一方、ジグザグ構造のような原子が反転中心にない、局所的に空間反転対称性の破れた結晶構造を持つ物質では、ジグザグ鎖上の局在スピンが反強磁性的に秩序することでグローバルな空間反転対称性と時間反転対称性が破れ、外部磁場を印加せずとも非相反抵抗が生じることが予想できる。しかし、これまで外部磁場印加なしで非相反抵抗を観測した例は無かった。このような新しい機構による非相反抵抗を観測できれば、より広い視野から非相反抵抗を議論し理解が深まると考えられる。さらに、これまでは主に非磁性物質における非相反抵抗の研究が中心であった。本研究を行うことで、磁性原子が非相反抵抗の強度に与える影響や、磁性と非相反抵抗の関係性について議論できる。また、当初の研究課題であった磁性不純物散乱により非相反抵抗が増強される可能性についても、本研究により解決の糸口を得られると考えている。上述の条件を満たす物質としてジグザグ構造を有する反強磁性金属NdRu2Al10に着目し、実験を行った。FIBで微細加工したデバイスを用い非相反抵抗の温度依存性を測定した結果、0磁場にもかかわらずネール温度以下の反強磁性秩序状態でNdRu2Al10は非相反抵抗を示した。
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