マラリア原虫で検出されたサリチル酸が誘導する新規シグナル経路の探索
マラリア原虫で検出されたサリチル酸が誘導する新規シグナル経路の探索
批准号:
13J00474
负责人:
松原 立真
金额:
$1.15万
依托单位:
依托单位国家:
日本
项目类别:
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
财政年份:
2013
资助国家:
日本
项目状态:
已结题
起止时间:
2013-04-01 至 2015-03-31
中文摘要
本研究では原虫類が産生する植物ホルモンの新規同定を行った。その結果、マラリア原虫ではサリチル酸が高濃度に蓄積しており、近縁の原虫類に見られない独自のホルモンであることが判明した。サリチル酸の過剰量添加はマラリア原虫の生育速度、生活環等に影響を与えなかった。またサリチル酸生合成酵素群はin silicoで検出されず、その合成系が既知の経路と大きく異なることが示唆された。そこで機能解析にあたり、熱帯熱マラリア原虫Plasmodium falciparum 3D7に細菌由来のサリチル酸分解酵素遺伝子を導入し、サリチル酸欠乏原虫を作出した。この変異原虫は野生株と比較して増殖速度などに大きな差は認められなかったが、マラリア原虫が産生することが知られている炎症物質 Prostaglandin E2 (PGE2) の産生量が有意に減少していた。このことからサリチル酸とPGE2合成系の関係性、宿主免疫系を改変している可能性が示された。この可能性を検証するため、ネズミマラリア原虫P. berghei ANKAを用い、同様に欠乏原虫を作出した。C57BL/6nマウスを用いた感染試験の結果、サリチル酸欠乏原虫ではマウス致死活性が有意に上昇しており、脳組織検査、色素漏出試験の結果、脳マラリアの重症度が有意に亢進していることが確認された。PGE2は炎症性サイトカインを介した脳マラリア発症への関与が知られている。そこで感染マウス血中でのPGE2、および各種サイトカインの定量を行ったところ、サリチル酸欠乏原虫では血中PGE2濃度が減少し、また炎症性サイトカイン産生が亢進していた。以上から、サリチル酸は宿主のPGE2および炎症性サイトカイン濃度を変化させ、宿主免疫を改変する機能を持ち、マラリアの重症度決定に関与している可能性が示唆された。
英文摘要
本研究では原虫類が産生する植物ホルモンの新規同定を行った。その結果、マラリア原虫ではサリチル酸が高濃度に蓄積しており、近縁の原虫類に見られない独自のホルモンであることが判明した。サリチル酸の過剰量添加はマラリア原虫の生育速度、生活環等に影響を与えなかった。またサリチル酸生合成酵素群はin silicoで検出されず、その合成系が既知の経路と大きく異なることが示唆された。そこで機能解析にあたり、熱帯熱マラリア原虫Plasmodium falciparum 3D7に細菌由来のサリチル酸分解酵素遺伝子を導入し、サリチル酸欠乏原虫を作出した。この変異原虫は野生株と比較して増殖速度などに大きな差は認められなかったが、マラリア原虫が産生することが知られている炎症物質 Prostaglandin E2 (PGE2) の産生量が有意に減少していた。このことからサリチル酸とPGE2合成系の関係性、宿主免疫系を改変している可能性が示された。この可能性を検証するため、ネズミマラリア原虫P. berghei ANKAを用い、同様に欠乏原虫を作出した。C57BL/6nマウスを用いた感染試験の結果、サリチル酸欠乏原虫ではマウス致死活性が有意に上昇しており、脳組織検査、色素漏出試験の結果、脳マラリアの重症度が有意に亢進していることが確認された。PGE2は炎症性サイトカインを介した脳マラリア発症への関与が知られている。そこで感染マウス血中でのPGE2、および各種サイトカインの定量を行ったところ、サリチル酸欠乏原虫では血中PGE2濃度が減少し、また炎症性サイトカイン産生が亢進していた。以上から、サリチル酸は宿主のPGE2および炎症性サイトカイン濃度を変化させ、宿主免疫を改変する機能を持ち、マラリアの重症度決定に関与している可能性が示唆された。
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Functional analysis of Apicomplexa- producing plant hormone
产生Apicomplexa的植物激素的功能分析
DOI:
--
发表时间:
2014
期刊:
影响因子:
--
作者:
[Matsubara, R. and Nagamune, K.]
通讯作者:
K.
マラリア原虫の植物ホルモンが病原性へ及ぼす影響: 重症脳マラリアのモデルとしてのネズミマラリア原虫
疟原虫植物激素对致病性的影响:鼠疟原虫作为严重脑型疟疾模型
DOI:
--
发表时间:
2014
期刊:
影响因子:
--
作者:
[松原立真, 小嶋美紀子, 榊原均, 永宗喜三郎]
通讯作者:
永宗喜三郎
マラリア原虫が産生するサリチル酸の機能解析
疟疾寄生虫产生的水杨酸的功能分析
DOI:
--
发表时间:
2014
期刊:
影响因子:
--
作者:
[松原立真, 永宗喜三郎]
通讯作者:
永宗喜三郎
寄生性原虫が産生する植物ホルモンの機能解析
寄生原虫产生的植物激素的功能分析
DOI:
--
发表时间:
2013
期刊:
影响因子:
--
作者:
[松原立真, 小嶋美紀子, 田原美智留, Syed Bilal Ahmad Andrabi, 福士路花, 川原史也, 山野安規徳, 榊原均, 永宗喜三郎]
通讯作者:
永宗喜三郎
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