ポール・リクールにおける歴史的存在論の思想
ポール・リクールにおける歴史的存在論の思想
批准号:
19J20389
负责人:
山野 弘樹
金额:
$1.98万
依托单位:
依托单位国家:
日本
项目类别:
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
财政年份:
2019
资助国家:
日本
项目状态:
已结题
起止时间:
2019-04-25 至 2022-03-31
中文摘要
今年度は、ポール・リクールの主著の一つ『他としての自己自身』の中に登場する最重要概念である「自己性」および「証し」概念の解釈を、『時間と物語』における「負債」概念および『記憶・歴史・忘却』における「市民」概念の観点から行った。現象学、歴史学、文学理論、神学、精神分析など、その都度様々な学問領域に自らの議論の射程を伸ばすリクール哲学の全容を体系的に理解するのは容易なことではない。しかし、本研究においては、これまでの研究成果(とりわけ『時間と物語』における歴史意識論と『記憶・歴史・忘却』における歴史記述論)の知見を用いつつ、『他としての自己自身』において展開される「自己の証し」と呼ばれる議論の内実を解釈した。リクールの「自己の証し論」を理解するためには、段階的に「自己性」および「証し」概念の内実を解釈していく必要がある。マルティン・ハイデガーとエマニュエル・レヴィナスの間の道を志向するリクールにとり、「自己性」とは「他者から到来する命令」に自己を差し出し、その命令を自らの「良心」(すなわち「自己に内在する高次の他性」)として内面化することによって構成される主体性を指す。本研究の独自性は、こうした「自己性」に関わる「命令」概念の内実を歴史意識論の視座から解釈した点に存する。『時間と物語』において、リクールは「決して忘れない」‐「決して繰り返さない」という過去の他者からの懇請に応答することが歴史的存在者である人間には根源的に求められていると論じた。散逸的な印象を持たれるリクールの思想であるが、「歴史哲学」という解釈の枠組みを設定することで、後年のリクール哲学の特質を統一的かつ体系的に理解することができるのだ。さらに本研究はリクールの「自己」概念が「市民」概念として彫琢されることを論じることを通して、リクール哲学の今日的意義をも示すことができた。
英文摘要
今年度は、ポール・リクールの主著の一つ『他としての自己自身』の中に登場する最重要概念である「自己性」および「証し」概念の解釈を、『時間と物語』における「負債」概念および『記憶・歴史・忘却』における「市民」概念の観点から行った。現象学、歴史学、文学理論、神学、精神分析など、その都度様々な学問領域に自らの議論の射程を伸ばすリクール哲学の全容を体系的に理解するのは容易なことではない。しかし、本研究においては、これまでの研究成果(とりわけ『時間と物語』における歴史意識論と『記憶・歴史・忘却』における歴史記述論)の知見を用いつつ、『他としての自己自身』において展開される「自己の証し」と呼ばれる議論の内実を解釈した。リクールの「自己の証し論」を理解するためには、段階的に「自己性」および「証し」概念の内実を解釈していく必要がある。マルティン・ハイデガーとエマニュエル・レヴィナスの間の道を志向するリクールにとり、「自己性」とは「他者から到来する命令」に自己を差し出し、その命令を自らの「良心」(すなわち「自己に内在する高次の他性」)として内面化することによって構成される主体性を指す。本研究の独自性は、こうした「自己性」に関わる「命令」概念の内実を歴史意識論の視座から解釈した点に存する。『時間と物語』において、リクールは「決して忘れない」‐「決して繰り返さない」という過去の他者からの懇請に応答することが歴史的存在者である人間には根源的に求められていると論じた。散逸的な印象を持たれるリクールの思想であるが、「歴史哲学」という解釈の枠組みを設定することで、後年のリクール哲学の特質を統一的かつ体系的に理解することができるのだ。さらに本研究はリクールの「自己」概念が「市民」概念として彫琢されることを論じることを通して、リクール哲学の今日的意義をも示すことができた。
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ユリイカ 2020年8月号 特集=今敏の世界、「われ発見せり」 「「哲学」という迂回路」
Eureka 2020年8月号特辑=今敏的世界“我的发现”“名为“哲学”的弯路”
DOI:
--
发表时间:
2020
期刊:
影响因子:
--
作者:
[Y. Gong, Y. Otomo, H. Igarashi, 大友 佳嗣,五十嵐 一, 大友 佳嗣,五十嵐 一, 大友 佳嗣,五十嵐 一, 山野弘樹, Hiroki YAMANO, 山野弘樹, 山野弘樹, 山野弘樹, Hiroki YAMANO, 山野弘樹, 山野弘樹, 山野弘樹, 山野弘樹, 山野弘樹, 山野弘樹, Hiroki YAMANO, 山野弘樹, Hiroki YAMANO, Hiroki YAMANO, Hiroki YAMANO, 山野弘樹, 山野弘樹, 山野弘樹]
通讯作者:
山野弘樹
人間はいかにして〈自己〉を知るのか――リクールと精神分析
人类如何认识“自我”?
DOI:
--
发表时间:
2020
期刊:
影响因子:
--
作者:
[Y. Gong, Y. Otomo, H. Igarashi, 大友 佳嗣,五十嵐 一, 大友 佳嗣,五十嵐 一, 大友 佳嗣,五十嵐 一, 山野弘樹, Hiroki YAMANO, 山野弘樹, 山野弘樹, 山野弘樹, Hiroki YAMANO, 山野弘樹]
通讯作者:
山野弘樹
How Should We Consider the Historical Past? Ricoeur’s Hermeneutics and Narrative Theory of History
我们应该如何看待利科的历史阐释学和历史叙事理论?
DOI:
--
发表时间:
2019
期刊:
影响因子:
--
作者:
[Y. Gong, Y. Otomo, H. Igarashi, 大友 佳嗣,五十嵐 一, 大友 佳嗣,五十嵐 一, 大友 佳嗣,五十嵐 一, 山野弘樹, Hiroki YAMANO, 山野弘樹, 山野弘樹, 山野弘樹, Hiroki YAMANO, 山野弘樹, 山野弘樹, 山野弘樹, 山野弘樹, 山野弘樹, 山野弘樹, Hiroki YAMANO, 山野弘樹, Hiroki YAMANO, Hiroki YAMANO]
通讯作者:
Hiroki YAMANO
歴史とフィクションはどこで交叉するのか――リクール『時間と物語』における「歴史記述」論の批判的再読解
历史与小说的交集在哪里?——对利科《时间与故事》中“历史写作”理论的批判性重读
DOI:
--
发表时间:
2021
期刊:
日仏哲学会編『フランス哲学・思想研究』
影响因子:
--
作者:
[Y. Gong, Y. Otomo, H. Igarashi, 大友 佳嗣,五十嵐 一, 大友 佳嗣,五十嵐 一, 大友 佳嗣,五十嵐 一, 山野弘樹]
通讯作者:
山野弘樹
何が「物語的自己同一性」を構成するのか――反省哲学としてのリクール解釈学
什么构成了利科的反思哲学的“叙事自我同一性”?
DOI:
--
发表时间:
2020
期刊:
影响因子:
--
作者:
[Y. Gong, Y. Otomo, H. Igarashi, 大友 佳嗣,五十嵐 一, 大友 佳嗣,五十嵐 一, 大友 佳嗣,五十嵐 一, 山野弘樹, Hiroki YAMANO, 山野弘樹, 山野弘樹, 山野弘樹]
通讯作者:
山野弘樹
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