初期中世から盛期中世における学問観の変遷
初期中世から盛期中世における学問観の変遷
批准号:
21J13496
负责人:
阿部 晃平
金额:
$0.58万
依托单位:
依托单位国家:
日本
项目类别:
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
财政年份:
2021
资助国家:
日本
项目状态:
已结题
起止时间:
2021-04-28 至 2023-03-31
中文摘要
2022年度は引き続き写本の収集を継続しつつ、これまでに集めた写本の分析を、おもに以下の2点から行った。ひとつは、初期中世の多くの写本に見られる学問の「区分図」についてである。前年度より着目していた『ソロモンの哲学の書』については、さらに数点の新たな写本を発見し、文献学的な視点から、複数の写本系統に分岐することだけでなく、数度の「改訂」が為されていることがより具体的に明らかとなった。この改訂においては、テクストの内容が区分図として描き起こされることによって、テクストに縛られることなく、複数の異なる理論が一つに統合されていた。さらに、使用されている語彙や内容の検討から、この史料が従来の研究で言われていたように、12世紀や9世紀に起源をもつものではなく、6世紀後半から7世紀頃まで遡ることを示唆した。このことは、学問史上における古代末期から初期中世にかけての、ある種の暗黒史観を覆しうる可能性をこの史料が秘めていることを意味する。この史料については、批判校訂版を作成する予定である。もう一つの視点は、「欄外註」である。昨年度にシンポジウム報告を行ったボエティウスの『哲学の慰め』については、より広い時代の写本を分析対象としつつ、欄外註も含めて分析の対象とし、世俗的な「哲学」像が徐々にキリストの神と同一視されていくさまを明らかにした。この研究は2023年度刊行予定の論集に収録が決まっている。さらに、マルティアヌス・カペッラの『フィロロギアとメルクリウスの結婚』にも着目し、複数の校訂版を比較検討しつつ、欄外註が当時の学問観を知るうえで重要な史料となり得ることを指摘した論文を上梓した。その他、しばしば初期中世の写本に挿入されているギリシアの七賢人に関するテクストの校訂版を作成し、その典拠に関する考察を行った。いずれの成果も、初期中世における学問観を明らかにするうえで重要な知見となるだろう。
英文摘要
2022年度は引き続き写本の収集を継続しつつ、これまでに集めた写本の分析を、おもに以下の2点から行った。ひとつは、初期中世の多くの写本に見られる学問の「区分図」についてである。前年度より着目していた『ソロモンの哲学の書』については、さらに数点の新たな写本を発見し、文献学的な視点から、複数の写本系統に分岐することだけでなく、数度の「改訂」が為されていることがより具体的に明らかとなった。この改訂においては、テクストの内容が区分図として描き起こされることによって、テクストに縛られることなく、複数の異なる理論が一つに統合されていた。さらに、使用されている語彙や内容の検討から、この史料が従来の研究で言われていたように、12世紀や9世紀に起源をもつものではなく、6世紀後半から7世紀頃まで遡ることを示唆した。このことは、学問史上における古代末期から初期中世にかけての、ある種の暗黒史観を覆しうる可能性をこの史料が秘めていることを意味する。この史料については、批判校訂版を作成する予定である。もう一つの視点は、「欄外註」である。昨年度にシンポジウム報告を行ったボエティウスの『哲学の慰め』については、より広い時代の写本を分析対象としつつ、欄外註も含めて分析の対象とし、世俗的な「哲学」像が徐々にキリストの神と同一視されていくさまを明らかにした。この研究は2023年度刊行予定の論集に収録が決まっている。さらに、マルティアヌス・カペッラの『フィロロギアとメルクリウスの結婚』にも着目し、複数の校訂版を比較検討しつつ、欄外註が当時の学問観を知るうえで重要な史料となり得ることを指摘した論文を上梓した。その他、しばしば初期中世の写本に挿入されているギリシアの七賢人に関するテクストの校訂版を作成し、その典拠に関する考察を行った。いずれの成果も、初期中世における学問観を明らかにするうえで重要な知見となるだろう。
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マージナリアは何を語るのか?
旁注说什么?
DOI:
10.50942/jinbunxshakai.2.8_185
发表时间:
2022
期刊:
Jinbun Shakai
影响因子:
--
作者:
[MITSUDA, Yu, 阿部 晃平]
通讯作者:
阿部 晃平
知識をいかに体系づけるか?-9世紀のヴァランシエンヌ写本-
我们如何组织知识?
DOI:
--
发表时间:
2021
期刊:
影响因子:
--
作者:
[MITSUDA, Yu, 臺信 直人, 阿部晃平]
通讯作者:
阿部晃平
世俗知から宗教知へ:ボエティウス『哲学の慰め』に見る知的世界観の変容
从世俗知识到宗教知识:波伊提乌斯《哲学的安慰》中思想世界观的转变
DOI:
--
发表时间:
2023
期刊:
改変される中世書物-メディアと宗教の比較史(仮題)
影响因子:
--
作者:
[Kagita Akihiro, Lung Mandy S.Y., Xu Huaigeng, Kita Yuto, Sasakawa Noriko, Iguchi Takahiro, Ono Miyuki, Wang Xiou H., Gee Peter, Hotta Akitsu, 阿部 晃平]
通讯作者:
阿部 晃平
初期中世におけるギリシアの七賢人
中世纪早期的七位希腊智者
DOI:
--
发表时间:
2023
期刊:
立教史学
影响因子:
--
作者:
[Wang Manna, Ateia Mohamed, Hatano Yuta, Miyanaga Kazuhiko, Yoshimura Chihiro, 阿部 晃平]
通讯作者:
阿部 晃平
中世の学問観と、現代の「文系・理系」 : 隠岐さや香『文系と理系はなぜ分かれたのか』(星海社、二〇一八年)によせて
中世纪的学术观点与现代“人文科学”:大木沙也香认为,“为什么文科和理科会被划分?”(Seikaisha,2018)
DOI:
--
发表时间:
2022
期刊:
立教史学
影响因子:
--
作者:
[MITSUDA, Yu, 阿部晃平]
通讯作者:
阿部晃平
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