てんかん脳におけるマイクログリア依存的シナプス除去機構とその影響の解明
てんかん脳におけるマイクログリア依存的シナプス除去機構とその影響の解明
批准号:
19J14767
负责人:
平木 俊光
金额:
$1.47万
依托单位:
依托单位国家:
日本
项目类别:
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
财政年份:
2019
资助国家:
日本
项目状态:
已结题
起止时间:
2019-04-25 至 2021-03-31
中文摘要
ヒト内側側頭葉てんかんでは、幻聴(聴覚障害)をはじめとする精神症状が高い頻度で併発し、患者の生活の質を下げる要因のひとつとなっている。しかしながら、これらの精神症状に関する先行研究は、てんかん患者における症例報告に留まっており、てんかんと精神症状をつなぐ分子細胞生物学的メカニズムは未解明であった。私はこれまでの研究から、てんかん動物モデルの聴覚経路において脳内免疫細胞のマイクログリアが活性化し、聴覚経路の抑制性シナプスが減少することを見出している。そこで本研究では、てんかんモデルマウスにおいて聴覚に依存した行動試験を行い、幻聴などの聴覚障害が生じるかを調べた。まず、てんかん発作後に聴覚機能障害が生じる可能性を行動学的に検証した。行動試験として、音弁別回避課題を用いた。本課題は、棒で仕切られた部屋にマウスを入れ、異なる2種類の音刺激を学習させる。周波数が4kHzから8kHZに上昇する音が呈示された場合は隣の部屋へ移動し、8kHzから4kHZに減少する音が呈示された場合は元いた部屋に待機しなければならない。失敗した場合は足元に電気ショックが与えられるため、マウスは電気ショックを避けようとして2種類の音刺激を聞き分けるようになる。本課題を用い、てんかん発作を生じたマウスの成績が低下する可能性を検証した。まず、10日間のトレーニングにより音刺激の聞き分けを学習させた。その後、カイニン酸投与によりてんかん発作を誘導し、2日間の休息を経た後、同様の音弁別回避課題を用いてテストを行った。その結果、コントロール群はテスト時にも2種類の音刺激の聞き分けができた一方で、カイニン酸を投与した群では音刺激の聞き分けができなくなった。さらに、聴覚経路のマイクログリアを除去しておくことで、音刺激の聞き分けが回復した。このことから、マイクログリア依存的に聴覚機能障害が生じることが示唆された。
英文摘要
ヒト内側側頭葉てんかんでは、幻聴(聴覚障害)をはじめとする精神症状が高い頻度で併発し、患者の生活の質を下げる要因のひとつとなっている。しかしながら、これらの精神症状に関する先行研究は、てんかん患者における症例報告に留まっており、てんかんと精神症状をつなぐ分子細胞生物学的メカニズムは未解明であった。私はこれまでの研究から、てんかん動物モデルの聴覚経路において脳内免疫細胞のマイクログリアが活性化し、聴覚経路の抑制性シナプスが減少することを見出している。そこで本研究では、てんかんモデルマウスにおいて聴覚に依存した行動試験を行い、幻聴などの聴覚障害が生じるかを調べた。まず、てんかん発作後に聴覚機能障害が生じる可能性を行動学的に検証した。行動試験として、音弁別回避課題を用いた。本課題は、棒で仕切られた部屋にマウスを入れ、異なる2種類の音刺激を学習させる。周波数が4kHzから8kHZに上昇する音が呈示された場合は隣の部屋へ移動し、8kHzから4kHZに減少する音が呈示された場合は元いた部屋に待機しなければならない。失敗した場合は足元に電気ショックが与えられるため、マウスは電気ショックを避けようとして2種類の音刺激を聞き分けるようになる。本課題を用い、てんかん発作を生じたマウスの成績が低下する可能性を検証した。まず、10日間のトレーニングにより音刺激の聞き分けを学習させた。その後、カイニン酸投与によりてんかん発作を誘導し、2日間の休息を経た後、同様の音弁別回避課題を用いてテストを行った。その結果、コントロール群はテスト時にも2種類の音刺激の聞き分けができた一方で、カイニン酸を投与した群では音刺激の聞き分けができなくなった。さらに、聴覚経路のマイクログリアを除去しておくことで、音刺激の聞き分けが回復した。このことから、マイクログリア依存的に聴覚機能障害が生じることが示唆された。
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