意志概念の研究―自由意思liberumarbitriumの観点から
意志概念の研究―自由意思liberumarbitriumの観点から
批准号:
17J04274
负责人:
村上 寛
金额:
$2.83万
依托单位:
依托单位国家:
日本
项目类别:
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
财政年份:
2017
资助国家:
日本
项目状态:
已结题
起止时间:
2017-04-26 至 2020-03-31
中文摘要
最終年度にあたる本年度は、古代から現代まで広く意志概念に関わる資料を収集、調査しつつ、マルグリット・ポレートの『単純な魂の鏡』(以下『鏡』)に関する研究成果と、中世の二元論的異端思想であるカタリ派の自由意志理解に関する研究成果が得られた。『哲学・科学史論叢』第22号に発表した「『単純な魂の鏡』における「遠くに在りて近きもの」」では、『鏡』に現れる「遠くに在りて近きもの」(le Loingpres)が聖書的背景よりもむしろ世俗文学を着想の源泉としながらも、そのいずれにも留まらず、神的意志の問題として展開されていることを示した。この分析によって、高度な完成の段階にある魂における意志について、披けとしての自由意志を保持した状態と、神的意志の顕現に満たされた状態との関係についてポレートがどのように措定しているのかを明確にすることが出来たため、特に中世における神秘思想領域での意志理解の深化に寄与することが出来たものと思われる。カタリ派についての業績「『二原理の書』における悪と意志」では、カタリ派の著作である『二原理の書』で展開される自由意志否定の論証についてその論理構造を分析し、その論証が無時間的領域でのみ成立するものであり、被造的世界には妥当しないことをものとなっていることを論証した。その上で、自由意志の否定が、被造的世界における人間において、特に悪との関係を考えた場合、どのように適用されるのかについて考究を試み、カタリ派的倫理感が、自由意志を持たない人間はそれでも善き意志も悪しき意志も持ちうるが、行為の原因となるのは外的な原理であり、意志とは関係なしに行為としての結果においてのみ善悪が判断されるというものであることを示した。以上の研究によって、これまで注目されてこなかったが確かに一定の影響を与えていた中世における自由意志と悪をめぐる理解に新たな光を与えることが可能となった。
英文摘要
最終年度にあたる本年度は、古代から現代まで広く意志概念に関わる資料を収集、調査しつつ、マルグリット・ポレートの『単純な魂の鏡』(以下『鏡』)に関する研究成果と、中世の二元論的異端思想であるカタリ派の自由意志理解に関する研究成果が得られた。『哲学・科学史論叢』第22号に発表した「『単純な魂の鏡』における「遠くに在りて近きもの」」では、『鏡』に現れる「遠くに在りて近きもの」(le Loingpres)が聖書的背景よりもむしろ世俗文学を着想の源泉としながらも、そのいずれにも留まらず、神的意志の問題として展開されていることを示した。この分析によって、高度な完成の段階にある魂における意志について、披けとしての自由意志を保持した状態と、神的意志の顕現に満たされた状態との関係についてポレートがどのように措定しているのかを明確にすることが出来たため、特に中世における神秘思想領域での意志理解の深化に寄与することが出来たものと思われる。カタリ派についての業績「『二原理の書』における悪と意志」では、カタリ派の著作である『二原理の書』で展開される自由意志否定の論証についてその論理構造を分析し、その論証が無時間的領域でのみ成立するものであり、被造的世界には妥当しないことをものとなっていることを論証した。その上で、自由意志の否定が、被造的世界における人間において、特に悪との関係を考えた場合、どのように適用されるのかについて考究を試み、カタリ派的倫理感が、自由意志を持たない人間はそれでも善き意志も悪しき意志も持ちうるが、行為の原因となるのは外的な原理であり、意志とは関係なしに行為としての結果においてのみ善悪が判断されるというものであることを示した。以上の研究によって、これまで注目されてこなかったが確かに一定の影響を与えていた中世における自由意志と悪をめぐる理解に新たな光を与えることが可能となった。
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『単純な魂の鏡』における「遠くに在りて近きもの」
《朴素心灵之镜》中的“远近之物”
DOI:
--
发表时间:
2020
期刊:
哲学・科学史論叢
影响因子:
--
作者:
[Anders Jason L., Uchida Kenta, Watanabe Mitsuru, Tanio Iori, Shimamoto Tatsuki, Hamada Mizuho, Yanagawa Hisashi, Koizumi Itsuro, 内田健太, 村上寛]
通讯作者:
村上寛
テオーシス―東方・西方教会における人間神化思想の伝統
神论:东西方教会的人神化思想传统
DOI:
--
发表时间:
2018
期刊:
影响因子:
--
作者:
[田島照久, 阿部善彦編著]
通讯作者:
阿部善彦編著
ポレートからエックハルトへ?―「神化」思想を中心に
从波雷托到埃克哈特?
DOI:
--
发表时间:
2017
期刊:
影响因子:
--
作者:
[Blais, B. R., T. A. Sprague, and K. Uchida., 村上寛, Yurikusa Toshiya, 高畑優・ 内田健太・嶌本樹・大河龍之介・柳川久・白井厚太朗・田中健太郎・ 伊藤元裕, 村上寛, 内田健太・嶌本樹・柳川久・小泉逸郎, Yurikusa Toshiya, 内田健太, 村上寛, Yurikusa Toshiya, 村上寛, 山崎 嵩拓・内田健太, 村上寛]
通讯作者:
村上寛
鏡・意志・魂―ポレートと呼ばれるマルグリットとその思想
镜子、意志、灵魂——玛格丽特打电话给波雷托和她的想法
DOI:
--
发表时间:
2018
期刊:
影响因子:
--
作者:
[渡辺充, 内田健太, 嶌本樹, 柳川久., 村上寛]
通讯作者:
村上寛
世俗の愛と聖なる愛―至純の愛と神秘思想
世俗的爱与神圣的爱——纯洁的爱与神秘的思想
DOI:
--
发表时间:
2018
期刊:
カトリコス
影响因子:
--
作者:
[Blais, B. R., T. A. Sprague, and K. Uchida., 村上寛, Yurikusa Toshiya, 高畑優・ 内田健太・嶌本樹・大河龍之介・柳川久・白井厚太朗・田中健太郎・ 伊藤元裕, 村上寛]
通讯作者:
村上寛
共 9 条
国内基金
海外基金
解析人类意志:分离自主动作和控制信念对认知表现的促进作用
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批准号:32300883
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项目类别:青年科学基金项目
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资助金额:30万元
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批准年份:2023
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负责人:罗霄骁
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依托单位:
城市行政意志与城市规划关联性的历史研究——以近代沈阳为例
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批准号:51908483
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项目类别:青年科学基金项目
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资助金额:21.0万元
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批准年份:2019
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负责人:王骏
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依托单位: