野球における速度・コース・軌道の異なるボールに対する打撃動作の調整とバットの制御
野球における速度・コース・軌道の異なるボールに対する打撃動作の調整とバットの制御
批准号:
25750327
负责人:
高木 斗希夫
金额:
$2.75万
依托单位国家:
日本
项目类别:
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
财政年份:
2013
资助国家:
日本
项目状态:
已结题
起止时间:
2013-04-01 至 2015-03-31
中文摘要
本研究の目的は,速度・コース・軌道の異なるボールに対する打撃動作の特徴を明らかにすることであった.様々な球種のボールに対する打者の力学的な制御方略を明らかにするためには,両手に作用する力を計測する必要がある.したがって,平成25年度から平成26年度にかけて,野球打撃中に両手に作用する力を計測するシステムの開発を行った.本研究によって得られた成果および知見を以下に記す.1)互いに直交する3軸成分力を計測する小型・軽量の力センサ(縦横:10mm,厚さ:3mm)を,バッティンググローブに貼付したセンサグローブ(左右手掌各々に10個の力センサを貼付)を開発した.本システムにより,選手が普段使い慣れたバットを用いて,両手に作用する力および力の分布を計測することが可能となった.2)センサグローブを用いて,投手から投球されたボールを打撃する野球打撃実験を行った(被験者1名,右打者).その結果,スイング動作局面を通じて,左手掌においては,手掌全体に圧縮力(センサ面に垂直な力)が大きく作用していたのに対し,右手掌においては,親指,人差し指,中指のMP関節付近を中心に圧縮力が集中する傾向が認められた.先行研究では,主として左手において,バットの遠心力に抗する力成分(バット長軸に平行な力成分)が発揮されていることが報告されている.また,右手においては,バットの遠心力に抗するよりもむしろバットの起こし回転に作用する力(スイング中にバットの先端が下方に傾かないように,バットを起こす方向に作用する力)発揮の方が大きいことなどが示されている.以上のことから,打者はスイング局面において,左手掌全体の圧縮力を用いて遠心力に抗する力を発揮するとともに,右手では手掌全体でバットを強く握りしめるよりもむしろ,親指,人差し指,中指のMP関節付近に集中的に力を発揮して,起こし回転を制御している可能性が示唆された.
英文摘要
本研究の目的は,速度・コース・軌道の異なるボールに対する打撃動作の特徴を明らかにすることであった.様々な球種のボールに対する打者の力学的な制御方略を明らかにするためには,両手に作用する力を計測する必要がある.したがって,平成25年度から平成26年度にかけて,野球打撃中に両手に作用する力を計測するシステムの開発を行った.本研究によって得られた成果および知見を以下に記す.1)互いに直交する3軸成分力を計測する小型・軽量の力センサ(縦横:10mm,厚さ:3mm)を,バッティンググローブに貼付したセンサグローブ(左右手掌各々に10個の力センサを貼付)を開発した.本システムにより,選手が普段使い慣れたバットを用いて,両手に作用する力および力の分布を計測することが可能となった.2)センサグローブを用いて,投手から投球されたボールを打撃する野球打撃実験を行った(被験者1名,右打者).その結果,スイング動作局面を通じて,左手掌においては,手掌全体に圧縮力(センサ面に垂直な力)が大きく作用していたのに対し,右手掌においては,親指,人差し指,中指のMP関節付近を中心に圧縮力が集中する傾向が認められた.先行研究では,主として左手において,バットの遠心力に抗する力成分(バット長軸に平行な力成分)が発揮されていることが報告されている.また,右手においては,バットの遠心力に抗するよりもむしろバットの起こし回転に作用する力(スイング中にバットの先端が下方に傾かないように,バットを起こす方向に作用する力)発揮の方が大きいことなどが示されている.以上のことから,打者はスイング局面において,左手掌全体の圧縮力を用いて遠心力に抗する力を発揮するとともに,右手では手掌全体でバットを強く握りしめるよりもむしろ,親指,人差し指,中指のMP関節付近に集中的に力を発揮して,起こし回転を制御している可能性が示唆された.
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