孤立量子多体系の熱平衡化機構の解明
孤立量子多体系の熱平衡化機構の解明
批准号:
22KJ0966
负责人:
杉本 昇大
金额:
$1.02万
依托单位:
依托单位国家:
日本
项目类别:
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
财政年份:
2023
资助国家:
日本
项目状态:
已结题
起止时间:
2023-03-08 至 2024-03-31
中文摘要
本年度の研究では、長距離相互作用系において、孤立量子多体系のユニタリ時間発展下での熱平衡化機構として有力視されている固有状態熱化仮説(ETH)が典型的に成り立つかどうかを数値的に明らかにした。具体的には、相互作用が距離rについて ~1/r^αのように冪的に減衰する2体長距離相互作用ハミルトニアンからなる2体長距離ランダム行列集団を構成し、1次元スピン鎖において少なくともα>=0.6のときに、2サイト局所物理量についてETHが典型的に成り立つことを明らかにした。この結果は、熱力学的に重要な性質である相加性を満たさないα<=1.0のハミルトニアンにおいても、長時間後に系が熱平衡化し、その熱平衡状態がミクロカノニカル集団でよく記述できることを意味する。一方で、物理量のエネルギー固有状態に関する期待値と、ミクロカノニカル平均からのずれに関する仮説であるSrednicki's ansatz (ETH ansatz)は、1次元スピン鎖においてα<=1.0のとき典型的に破れることを発見した。このことは、ハミルトニアンの相加性は、熱平衡化の有無には影響しないものの、熱平衡化ダイナミクスに影響を及ぼしうることを示唆している。これらの結果をまとめた論文が、Physical Review Lettersから出版された。ETHの成立には測定量への制限が必須であるが、どのような制限が本質的であるかや、測定量への制約がETHに及ぼす定性的及び定量的影響はほとんど明らかでなかった。そこでまず、私たちは測定量の集合をさまざまに変化させた場合にも適用可能なETHの指標を導入し、その基本的性質を明らかにした。このETH指標を、固有状態が一様に分布する理想化された場合について解析的に計算することで、この場合、系全体に作用する比較的多体の演算子まで全て同時にETHを満たすという結果を得た。
英文摘要
本年度の研究では、長距離相互作用系において、孤立量子多体系のユニタリ時間発展下での熱平衡化機構として有力視されている固有状態熱化仮説(ETH)が典型的に成り立つかどうかを数値的に明らかにした。具体的には、相互作用が距離rについて ~1/r^αのように冪的に減衰する2体長距離相互作用ハミルトニアンからなる2体長距離ランダム行列集団を構成し、1次元スピン鎖において少なくともα>=0.6のときに、2サイト局所物理量についてETHが典型的に成り立つことを明らかにした。この結果は、熱力学的に重要な性質である相加性を満たさないα<=1.0のハミルトニアンにおいても、長時間後に系が熱平衡化し、その熱平衡状態がミクロカノニカル集団でよく記述できることを意味する。一方で、物理量のエネルギー固有状態に関する期待値と、ミクロカノニカル平均からのずれに関する仮説であるSrednicki's ansatz (ETH ansatz)は、1次元スピン鎖においてα<=1.0のとき典型的に破れることを発見した。このことは、ハミルトニアンの相加性は、熱平衡化の有無には影響しないものの、熱平衡化ダイナミクスに影響を及ぼしうることを示唆している。これらの結果をまとめた論文が、Physical Review Lettersから出版された。ETHの成立には測定量への制限が必須であるが、どのような制限が本質的であるかや、測定量への制約がETHに及ぼす定性的及び定量的影響はほとんど明らかでなかった。そこでまず、私たちは測定量の集合をさまざまに変化させた場合にも適用可能なETHの指標を導入し、その基本的性質を明らかにした。このETH指標を、固有状態が一様に分布する理想化された場合について解析的に計算することで、この場合、系全体に作用する比較的多体の演算子まで全て同時にETHを満たすという結果を得た。
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量子多体系における連続スペクトル中の束縛エネルギー固有状態
量子多体系统连续光谱中的束缚能本征态
DOI:
--
发表时间:
2022
期刊:
影响因子:
--
作者:
[杉本昇大, 蘆田裕人, 上田正仁]
通讯作者:
上田正仁
Rigorous Bounds on Eigenstate Thermalization
本征态热化的严格界限
DOI:
--
发表时间:
2023
期刊:
arXiv
影响因子:
--
作者:
[Sugimoto Shoki, Hamazaki Ryusuke, Ueda Masahito]
通讯作者:
Ueda Masahito
IST Austria(オーストリア)
奥地利IST
DOI:
--
发表时间:
期刊:
影响因子:
--
作者:
[]
通讯作者:
測定量に対する物理的制限が固有状態熱化仮説の成立に及ぼす影響
测量量的物理限制对建立本征态热化假说的影响
DOI:
--
发表时间:
2023
期刊:
影响因子:
--
作者:
[杉本昇大, 濱崎立資, 上田正仁]
通讯作者:
上田正仁
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