<第二世代>のホロコースト文学研究-1980年以降のドイツ・オーストリアを中心に
<第二世代>のホロコースト文学研究-1980年以降のドイツ・オーストリアを中心に
批准号:
17K02626
负责人:
福間 具子
金额:
$2.75万
依托单位:
依托单位国家:
日本
项目类别:
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
财政年份:
2017
资助国家:
日本
项目状态:
已结题
起止时间:
2017-04-01 至 2024-03-31
中文摘要
2022年度は、研究の総括の段階として、2010年代~現在における第二世代ホロコースト文学の最新の潮流、新たな展開について重点的に研究を行った。具体的には、2010年頃から、ホロコーストを実際に体験した世代(第一世代)がこの世を去ることを題材あるいは起点とする作品が散見されるようになったことを指摘し、自らも徐々に壮年になりつつある第二世代が、親世代の死をどのような形で乗り越えようとしているのかを示した。その際特に注目したのは2017年にドイツ書籍大賞を受賞したローベルト・メナッセの『首都』の分析である。本作はホロコーストの体験を、瓦解しつつある欧州連合のあり方と結びつけたもので、分析からは第二世代ホロコースト文学の嚆矢と言われるローベルト・シンデルの『生まれ』を意識しつつ、その乗り越えを企図していることがうかがえた。研究者マリア・ロカ・リザラズもまた著書『再克服するポストメモリー』において、第二世代の自己省察が始まっていることを指摘している。上記のような研究からは、1980年代から始まった第二世代のホロコースト文学が、現代の反ユダヤ主義のみに焦点を当てていた段階を脱し、その問題を欧州連合の問題など、ヨーロッパのアクチュアルな社会事情と照らしながら再定義を模索していることがうかがえた。本研究の最終段階において、このような新たな展開を捉えることが出来たことは価値あるものであったと考えられる。過ぎ去ったものとして歴史化することが許されないとされるホロコーストという犯罪に対する、ユダヤ人側からの応答に徐々に変化があることは、現代のドイツ語圏文学を分析する際に、きわめて重要な視点である。この点を具体的な作品に沿って示すことが出来たことは他の研究にも資するものであると考えている。
英文摘要
2022年度は、研究の総括の段階として、2010年代~現在における第二世代ホロコースト文学の最新の潮流、新たな展開について重点的に研究を行った。具体的には、2010年頃から、ホロコーストを実際に体験した世代(第一世代)がこの世を去ることを題材あるいは起点とする作品が散見されるようになったことを指摘し、自らも徐々に壮年になりつつある第二世代が、親世代の死をどのような形で乗り越えようとしているのかを示した。その際特に注目したのは2017年にドイツ書籍大賞を受賞したローベルト・メナッセの『首都』の分析である。本作はホロコーストの体験を、瓦解しつつある欧州連合のあり方と結びつけたもので、分析からは第二世代ホロコースト文学の嚆矢と言われるローベルト・シンデルの『生まれ』を意識しつつ、その乗り越えを企図していることがうかがえた。研究者マリア・ロカ・リザラズもまた著書『再克服するポストメモリー』において、第二世代の自己省察が始まっていることを指摘している。上記のような研究からは、1980年代から始まった第二世代のホロコースト文学が、現代の反ユダヤ主義のみに焦点を当てていた段階を脱し、その問題を欧州連合の問題など、ヨーロッパのアクチュアルな社会事情と照らしながら再定義を模索していることがうかがえた。本研究の最終段階において、このような新たな展開を捉えることが出来たことは価値あるものであったと考えられる。過ぎ去ったものとして歴史化することが許されないとされるホロコーストという犯罪に対する、ユダヤ人側からの応答に徐々に変化があることは、現代のドイツ語圏文学を分析する際に、きわめて重要な視点である。この点を具体的な作品に沿って示すことが出来たことは他の研究にも資するものであると考えている。
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羊から豚へ -ローベルト・メナッセ『首都』論-
从羊到猪——罗伯特·梅纳塞的“资本”理论——
DOI:
--
发表时间:
2023
期刊:
文芸研究
影响因子:
--
作者:
[Natsumi Matsuda, Maiko Nonaka, Toshiaki Kono, Miyuki Fujio, Marina Nobuyoshi, Yukiko Kano, 日本発達障害連盟, 稲垣真澄・松田なつみ・藤尾未由希・菊池良和・原由紀・原恵子・北洋輔・中井昭夫・岩永竜一郎, 福間 具子]
通讯作者:
福間 具子
<第二世代>のユダヤ系作家におけるツェラン受容と展開 ―ツェランからシンデル、ベッカーマンへ
第二代犹太作家对策兰的接受和发展——从策兰到辛德尔和贝克曼
DOI:
--
发表时间:
2020
期刊:
影响因子:
--
作者:
[Natsumi Matsuda, Maiko Nonaka, Toshiaki Kono, Miyuki Fujio, Marina Nobuyoshi, Yukiko Kano, 日本発達障害連盟, 稲垣真澄・松田なつみ・藤尾未由希・菊池良和・原由紀・原恵子・北洋輔・中井昭夫・岩永竜一郎, 福間 具子, 福間 具子, 福間 具子, 福間 具子, 福間 具子]
通讯作者:
福間 具子
Literarische Abrechnung mit der Vergangenheit. Ueber zwei Werke der zweiten Generation vor dem “Ende der Zeitzeugenschaft
文学概论 mit der Vergangenheit。
DOI:
--
发表时间:
2021
期刊:
文芸研究
影响因子:
--
作者:
[Natsumi Matsuda, Maiko Nonaka, Toshiaki Kono, Miyuki Fujio, Marina Nobuyoshi, Yukiko Kano, 日本発達障害連盟, 稲垣真澄・松田なつみ・藤尾未由希・菊池良和・原由紀・原恵子・北洋輔・中井昭夫・岩永竜一郎, 福間 具子, 福間 具子]
通讯作者:
福間 具子
生誕100年 パウル・ツェラン -その翻訳と受容の多様性-
保罗·策兰诞辰 100 周年 - 翻译和接受的多样性 -
DOI:
--
发表时间:
2021
期刊:
影响因子:
--
作者:
[Natsumi Matsuda, Maiko Nonaka, Toshiaki Kono, Miyuki Fujio, Marina Nobuyoshi, Yukiko Kano, 日本発達障害連盟, 稲垣真澄・松田なつみ・藤尾未由希・菊池良和・原由紀・原恵子・北洋輔・中井昭夫・岩永竜一郎, 福間 具子, 福間 具子, 福間 具子, 福間 具子, 福間 具子, 福間 具子]
通讯作者:
福間 具子
過去/現在の動的調停―ローベルト・シンデル『生まれ』論
过去/现在的动态调解:罗伯特·辛德尔的“诞生”理论
DOI:
--
发表时间:
2018
期刊:
文芸研究
影响因子:
--
作者:
[Natsumi Matsuda, Maiko Nonaka, Toshiaki Kono, Miyuki Fujio, Marina Nobuyoshi, Yukiko Kano, 日本発達障害連盟, 稲垣真澄・松田なつみ・藤尾未由希・菊池良和・原由紀・原恵子・北洋輔・中井昭夫・岩永竜一郎, 福間 具子, 福間 具子, 福間 具子]
通讯作者:
福間 具子
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