近現代文学作品に描出される「場所をめぐる記憶」の研究――大江健三郎作品を中心に
近現代文学作品に描出される「場所をめぐる記憶」の研究――大江健三郎作品を中心に
批准号:
16J03616
负责人:
菊間 晴子
金额:
$0.58万
依托单位:
依托单位国家:
日本
项目类别:
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
财政年份:
2016
资助国家:
日本
项目状态:
已结题
起止时间:
2016-04-22 至 2018-03-31
中文摘要
点击翻译按钮获取中文摘要
英文摘要
平成29年度は前年度に引き続き、特に1970年代後半以降の大江作品を対象とし、それらの作品中に繰り返し描出される特権的なトポスとしての「谷間の村」──「谷間」および「在」と呼ばれる集落と、それらの高みに広がる「森」によって構成される──に着目して、研究を行った。大江は、自らが幼少時代を過ごした故郷、愛媛県喜多郡内子町大瀬(旧:大瀬村)の地形、特徴的な自然物や建造物、そしてその地が有する歴史・伝承を明らかに参照しつつも、それを独自に歪形することで、彼の作品世界における「谷間の村」のランドスケープ、そしてそのランドスケープと密接に結びついた形で語られる、「谷間の村」の神話と歴史を創出した。本研究の第一の目的は、この「谷間の村」のランドスケープの作品ごとの変遷、そして登場人物が「谷間の村」において、特定の「場所」に根ざした集合的記憶に接触する際の描写を分析し、大江作品における「場所」と「記憶」の問題系の相関を明らかにすることであった。ここで言う「場所」に根ざした集合的記憶との接触とは、単にその地で起きた過去の出来事を史実として認識するのではなく、登場人物が何ものかとのシャーマニックな交感を通して、過去の事象を体感する、という形をとるものである。本年度は、昨年度から取り組んでいるこのようなシャーマニックな交感の描写の分析を、大江が80年代以降集中的に取り組んだ「魂」、あるいは「神」といった超越的存在をめぐる思索とも結びつけて考えることで、大江の中期から後期の作品群を「場所」という共通の切り口から体系的に考察することを試みた。また、昨年度行った内子町大瀬での現地調査の結果を踏まえ、大江がその故郷の地形や歴史に対しどのようなまなざしを向けていたのかを明らかにすることで、現実世界と作品世界を横断する形で「谷間の村」というトポスを作り上げた彼の想像力のダイナミズムを明らかにした。
期刊论文(0)
专著(0)
科研奖励(0)
会议论文
「後期の仕事(レイト・ワーク)」にあった「希望」──大江健三郎の小説作品における死者とのコミュニケーションに着目して
《迟到的工作》中的“希望”——聚焦大江健三郎小说中与死者的沟通
DOI:
--
发表时间:
2017
期刊:
日本近代文学
影响因子:
--
作者:
[菊間 晴子]
通讯作者:
菊間 晴子
『宙返り』 における「反キリスト」の死──「始原」への希求に抗って
《筋斗》中“敌基督”之死:抵制对“原初”的渴望
DOI:
--
发表时间:
2017
期刊:
影响因子:
--
作者:
[菊間 晴子, 菊間晴子]
通讯作者:
菊間晴子
大江健三郎作品における異界表象──「『罪のゆるし』のあお草」を中心に
大江健三郎作品中的异世界再现:以“罪孽的宽恕”中的青草为中心
DOI:
--
发表时间:
2017
期刊:
影响因子:
--
作者:
[菊間 晴子, 菊間晴子, 菊間晴子]
通讯作者:
菊間晴子
海外基金