古代ギリシアの共同体間交渉における「使節」の総合的研究
古代ギリシアの共同体間交渉における「使節」の総合的研究
批准号:
16J04166
负责人:
岸本 廣大
金额:
$2.83万
依托单位:
依托单位国家:
日本
项目类别:
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
财政年份:
2016
资助国家:
日本
项目状态:
已结题
起止时间:
2016-04-22 至 2019-03-31
中文摘要
本研究の目的は、古代ギリシアの共同体間の相互交渉を分析し、当時の実態に即した新たなネットワーク論の構築をめざすことである。昨年度は、外人判事と共同体間の仲裁に焦点を絞り、ボイオティア人のコイノンの事例を調査した。2年目となる本年度は、アカイア人のコイノンに対象を移して同様の調査を実施し、さらにボイオティアとの比較を行った。アカイアでは、加盟ポリス間の紛争解決をコイノンではなく、外部の共同体に委ねる傾向があったが、それは「アカイア人の裁判所の決定に基づいて」なされ、コイノンが間接的に関与していた様子が窺われた。その一方、加盟ポリスと外部の共同体との間の紛争には積極的に関与していた。加盟ポリスはコイノンを利用して有利な解決を図り、コイノンはそうした関与を通じて、外部に自身の勢力範囲を誇示していたと思われる。両地域ともコイノンが加盟ポリスの紛争解決に何らかの形で寄与し、共同体同士のやりとりを促進する役割を果たしていた点が共通する。しかし、その関与の度合いには違いがあり、ボイオティアではコイノンが紛争解決を主導する一方、アカイアではコイノンの直接的な関与はあまりみられない。その背景には各コイノンに住む人々のアイデンティティの多様性の差があると思われるが、仮説の域を出ないため、さらなる検討の必要がある。しかし、コイノンの置かれた状況の違いが、紛争解決の手段にも影響を与えることは大いにありうるであろう。以上に加え、ゲロントゥライに関わる紛争の事例からは、かつて外人判事として活動した人物が、共同体同士の紛争解決にゲロントゥライ側を擁護する立場で関わっていることが示された。これは、外人判事のネットワークを通じて仲裁に関わり得たことを示しており、コイノン内部で外人判事を利用しなかったボイオティア諸都市が、仲裁を通じて同様の手続きに親しんでいたという、昨年度の考察を補強する事例となる。
英文摘要
本研究の目的は、古代ギリシアの共同体間の相互交渉を分析し、当時の実態に即した新たなネットワーク論の構築をめざすことである。昨年度は、外人判事と共同体間の仲裁に焦点を絞り、ボイオティア人のコイノンの事例を調査した。2年目となる本年度は、アカイア人のコイノンに対象を移して同様の調査を実施し、さらにボイオティアとの比較を行った。アカイアでは、加盟ポリス間の紛争解決をコイノンではなく、外部の共同体に委ねる傾向があったが、それは「アカイア人の裁判所の決定に基づいて」なされ、コイノンが間接的に関与していた様子が窺われた。その一方、加盟ポリスと外部の共同体との間の紛争には積極的に関与していた。加盟ポリスはコイノンを利用して有利な解決を図り、コイノンはそうした関与を通じて、外部に自身の勢力範囲を誇示していたと思われる。両地域ともコイノンが加盟ポリスの紛争解決に何らかの形で寄与し、共同体同士のやりとりを促進する役割を果たしていた点が共通する。しかし、その関与の度合いには違いがあり、ボイオティアではコイノンが紛争解決を主導する一方、アカイアではコイノンの直接的な関与はあまりみられない。その背景には各コイノンに住む人々のアイデンティティの多様性の差があると思われるが、仮説の域を出ないため、さらなる検討の必要がある。しかし、コイノンの置かれた状況の違いが、紛争解決の手段にも影響を与えることは大いにありうるであろう。以上に加え、ゲロントゥライに関わる紛争の事例からは、かつて外人判事として活動した人物が、共同体同士の紛争解決にゲロントゥライ側を擁護する立場で関わっていることが示された。これは、外人判事のネットワークを通じて仲裁に関わり得たことを示しており、コイノン内部で外人判事を利用しなかったボイオティア諸都市が、仲裁を通じて同様の手続きに親しんでいたという、昨年度の考察を補強する事例となる。
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Decline behind the Rise of Rome: Decline-Narrative of the Achaean Koinon
罗马崛起背后的衰落:亚该亚 Koinon 的衰落叙事
DOI:
--
发表时间:
2017
期刊:
Decline and Decline-Narratives in the Greek and Roman World. Proceedings of a Conference held at the University of Oxford in March 2017
影响因子:
--
作者:
[藤原佐知子, 大橋一正, 水野健作, Kota Kishimoto]
通讯作者:
Kota Kishimoto
DOI:
--
发表时间:
2018
期刊:
影响因子:
--
作者:
[Sachiko Fujiwara, Tsubasa S. Matsui, Kazumasa Ohashi, Thomas M. Magin, Kensaku Mizuno, Shinji Deguchi, Kota Kishimoto]
通讯作者:
Kota Kishimoto
<研究ノート>紀元2世紀のリュキア人のコイノンにおける名誉と過去― “πολ(ε)ιτευομενοs δε και εν ταιs κατα Λυκιαν πολεσι πασαιs”の用法から―
<研究笔记>公元2世纪利西亚语中的荣誉和过去 - 从“πολ(ε)ιτευομενοs δε και εν ταιs κατα Λυκιαν πολεσι πασαιs”的用法来看 -
DOI:
--
发表时间:
2017
期刊:
西洋古代史研究
影响因子:
--
作者:
[Ryosuke Oyanagi, Atsushi Okamoto, Yumiko Harigane, Noriyoshi Tsuchiya, 岸本廣大]
通讯作者:
岸本廣大
古代ギリシアのコイノンにおける紛争解決 ―アカイアとボイオティアの事例から―
古希腊 Koinon 的争议解决——以亚该亚和维奥蒂亚为例——
DOI:
--
发表时间:
2017
期刊:
影响因子:
--
作者:
[廣中貴則, 仲矢道雄, 大場悠生, 長坂明臣, 黒瀬等, 岸本廣大]
通讯作者:
岸本廣大
共同体の関係「断絶」にみる古代ギリシア世界の外交文化とその変遷
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批准号:19K13395
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项目类别:Grant-in-Aid for Early-Career Scientists
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资助金额:$2.66万
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财政年份:2019
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负责人:岸本 廣大
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依托单位:
古代ギリシアの連邦認識に対するローマ支配の影響
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批准号:13J05650
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项目类别:Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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资助金额:$0.64万
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财政年份:2013
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负责人:岸本 廣大
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依托单位:
海外基金