サケ属魚類の産卵遡上による河川-陸域生態系への物質輸送に関する生態学的研究
サケ属魚類の産卵遡上による河川-陸域生態系への物質輸送に関する生態学的研究
批准号:
13J07035
负责人:
越野 陽介
金额:
$1.15万
依托单位:
依托单位国家:
日本
项目类别:
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
财政年份:
2013
资助国家:
日本
项目状态:
已结题
起止时间:
2013-04-01 至 2015-03-31
中文摘要
我が国では河口のサケ捕獲施設や河川改修などの影響により,サケがほとんどの河川に遡上していないため,これまでサケ属魚類が河川生態系に果たす役割については,ほとんど研究されてこなかった。そこで,サケ属魚類の産卵遡上による河川生態系へのMDN輸送経路の把握と,その質的および量的な評価を目的とした解析を行った。河川内におけるサケ死骸数が多い河川では,水生生物に多くの海由来栄養(MDN)が取りこまれており,それらに含まれる窒素の約10~30%はサケによるものであると考えられた。一方,ヒグマや洪水により多くの死骸が陸上へ運ばれる河川では,河畔植物により多くのサケ由来の栄養が取りこまれていることが確認された。サケの死骸が河川に長く残存する河川では,春季まで河床の有機物や水生生物の窒素安定同位体比が高かった。したがって,MDNが長期間河床や生物に貯留されている可能性が示唆された。水生生物の窒素安定同位体比は,サケの死骸密度の他に各生物の食性や生息環境の影響を受けて,様々な河川環境要因との相関がみられた。また,同じ生物の窒素安定同位体比は,河川内および河川間スケールでも異なっていた。これらのことから,水生生物によるMDNの取り込みは,生物の生活史特性に応じて異なると考えられた。北海道でサケ属魚類が遡上した35河川における各生物の窒素安定同位体比を効果量としてメタ解析で統合した結果,サケ属魚類の卵や肉片を直接的に摂餌する水生生物では効果量が有意であった。しかし,それ以外の水生生物では効果量が有意でない傾向が検出された。このことは,サケ属魚類由来物質は,北海道では水生生物にとって低次からのボトムアップ効果よりも,直接的な餌物質としての効果の方が大きいことを示唆している。
英文摘要
我が国では河口のサケ捕獲施設や河川改修などの影響により,サケがほとんどの河川に遡上していないため,これまでサケ属魚類が河川生態系に果たす役割については,ほとんど研究されてこなかった。そこで,サケ属魚類の産卵遡上による河川生態系へのMDN輸送経路の把握と,その質的および量的な評価を目的とした解析を行った。河川内におけるサケ死骸数が多い河川では,水生生物に多くの海由来栄養(MDN)が取りこまれており,それらに含まれる窒素の約10~30%はサケによるものであると考えられた。一方,ヒグマや洪水により多くの死骸が陸上へ運ばれる河川では,河畔植物により多くのサケ由来の栄養が取りこまれていることが確認された。サケの死骸が河川に長く残存する河川では,春季まで河床の有機物や水生生物の窒素安定同位体比が高かった。したがって,MDNが長期間河床や生物に貯留されている可能性が示唆された。水生生物の窒素安定同位体比は,サケの死骸密度の他に各生物の食性や生息環境の影響を受けて,様々な河川環境要因との相関がみられた。また,同じ生物の窒素安定同位体比は,河川内および河川間スケールでも異なっていた。これらのことから,水生生物によるMDNの取り込みは,生物の生活史特性に応じて異なると考えられた。北海道でサケ属魚類が遡上した35河川における各生物の窒素安定同位体比を効果量としてメタ解析で統合した結果,サケ属魚類の卵や肉片を直接的に摂餌する水生生物では効果量が有意であった。しかし,それ以外の水生生物では効果量が有意でない傾向が検出された。このことは,サケ属魚類由来物質は,北海道では水生生物にとって低次からのボトムアップ効果よりも,直接的な餌物質としての効果の方が大きいことを示唆している。
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Dorsal hump morphology in pink salmon (Oncorhynchus gorbuscha)
粉红鲑鱼(Oncorhynchus gorbuscha)的背驼峰形态
DOI:
10.1002/jmor.20234
发表时间:
2014
期刊:
Journal of Morphology
影响因子:
1.5
作者:
[Kanta susuki, Masaki Ichimura, Yosuke Koshino, Masehide Kaeriyama, Yasuyuki Takagi, Shinji Adechi, Kudo Hideaki]
通讯作者:
Kudo Hideaki
サケの産卵遡上が河川性魚類の胃内容物に与える影響
鲑鱼产卵洄游对河鱼胃内容物的影响
DOI:
--
发表时间:
2015
期刊:
影响因子:
--
作者:
[Yosuke Koshino, Hideaki Kudo, Masahide Kaeriyama, 越野陽介]
通讯作者:
越野陽介
北海道知床半島におけるヒグマによる河畔林へのサケ由来栄養塩の輸送
北海道知床半岛棕熊将鲑鱼来源的营养物质运输到河岸森林
DOI:
--
发表时间:
2014
期刊:
影响因子:
--
作者:
[越野陽介, 野別貴博, 工藤秀明, 桜井泰憲, 帰山雅秀]
通讯作者:
帰山雅秀
サケ学大全
鲑鱼研究百科全书
DOI:
--
发表时间:
2013
期刊:
影响因子:
--
作者:
[Mizuta, H., Luo, W., Ito, Y., Mushirobira, Y., Todo, T., Hara, A., Reading, B. J., Sullivan, C. V., Hiramatsu, N., 大平辰朗, 薄 健太・工藤秀明・井尻成保・都木靖彰・足立伸次・今野久仁彦・帰山雅秀, 帰山雅秀,永田光博,中川大介]
通讯作者:
帰山雅秀,永田光博,中川大介
河川生活期におけるサケ野生魚とふ化場魚の生息場所選択と食性に関する研究
野生鲑鱼和孵化鱼河流生命阶段生境选择和摄食习性研究
DOI:
--
发表时间:
2014
期刊:
影响因子:
--
作者:
[Kogura, Kaeriyama, M., et al, 薄健太・工藤秀明・越野陽介・伴真俊・市村政樹・足立伸次, 瓜生大輔・越野陽介・工藤秀明・市村政樹・山崎忠仁・西山易男・桜井泰憲]
通讯作者:
瓜生大輔・越野陽介・工藤秀明・市村政樹・山崎忠仁・西山易男・桜井泰憲
ふ化場魚を野生魚に近づける:環境エンリッチメントを利用したサケ稚魚の種苗性向上
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批准号:21K14908
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项目类别:Grant-in-Aid for Early-Career Scientists
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资助金额:$2.91万
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财政年份:2021
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负责人:越野 陽介
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依托单位:
海外基金