熱ショックタンパク発現と細胞分化の関係の解明
熱ショックタンパク発現と細胞分化の関係の解明
批准号:
19926007
负责人:
竹内 亀一
金额:
$0.42万
依托单位:
依托单位国家:
日本
项目类别:
Grant-in-Aid for Encouragement of Scientists
财政年份:
2007
资助国家:
日本
项目状态:
已结题
起止时间:
2007 至 --
中文摘要
Hsp25は熱や化学的刺激などのさまざまなストレスから防御、細胞内のシグナル伝達を担う熱ショックタンパクのひとつである。近年、このタンパクが細胞分化に関与する可能性が示唆されるようになったが、細胞分化過程におけるHsp25の役割は未だ不明である。本研究の目的はラット切歯を用いて、歯の形成過程におけるHsp25の発現様式を検討することにより、Hsp25と細胞分化の関係を明らかにすることである。1.Hsp25タンパクの発現希釈濃度を250、500、1,000、5000、10,000, 20,000倍としたHsp25抗体を用いて、ラット切歯脱灰切片で免疫組織化学を行った。Hsp25の免疫反応は抗体の希釈倍率に応じて、その反応出現部位が異なっていた。すなわち、高濃度の抗体を用いるほど、未分化な細胞が染色され、より希釈倍率が増加するにつれ、反応出現部位は切縁側に移動した。刷子縁を持つエナメル芽細胞は強陽性であったが刷子縁を欠くエナメル芽細胞は陰性であった。一方、歯肉上皮細胞を観察すると、低濃度の抗体では基底細胞は陰性であったが、高濃度の抗体での染色では基底細胞も強く染め出された。さらに細胞質の豊かな破歯細胞、破骨細胞も強く染め出された。2.器官培養による検討Hsp25の合成オリゴヌクレオチドを用いた阻害実験を計画していたが、器官培養法によるラット切歯歯胚は長期間培養できなかった。現在、最適な培養法を検討中である。細胞質が発達するとHsp25の発現が見られること、抗体濃度の相違によりHsp25反応の出現部位が異なるという今回の免疫組織学的結果は、Hsp25はアクチンのシャペロン機能を持つことから、Hsp25の免疫発現は細胞分化過程に関与するよりむしろ細胞質の体積に伴うアクチン量の増加により生じていると考えられた。
英文摘要
Hsp25は熱や化学的刺激などのさまざまなストレスから防御、細胞内のシグナル伝達を担う熱ショックタンパクのひとつである。近年、このタンパクが細胞分化に関与する可能性が示唆されるようになったが、細胞分化過程におけるHsp25の役割は未だ不明である。本研究の目的はラット切歯を用いて、歯の形成過程におけるHsp25の発現様式を検討することにより、Hsp25と細胞分化の関係を明らかにすることである。1.Hsp25タンパクの発現希釈濃度を250、500、1,000、5000、10,000, 20,000倍としたHsp25抗体を用いて、ラット切歯脱灰切片で免疫組織化学を行った。Hsp25の免疫反応は抗体の希釈倍率に応じて、その反応出現部位が異なっていた。すなわち、高濃度の抗体を用いるほど、未分化な細胞が染色され、より希釈倍率が増加するにつれ、反応出現部位は切縁側に移動した。刷子縁を持つエナメル芽細胞は強陽性であったが刷子縁を欠くエナメル芽細胞は陰性であった。一方、歯肉上皮細胞を観察すると、低濃度の抗体では基底細胞は陰性であったが、高濃度の抗体での染色では基底細胞も強く染め出された。さらに細胞質の豊かな破歯細胞、破骨細胞も強く染め出された。2.器官培養による検討Hsp25の合成オリゴヌクレオチドを用いた阻害実験を計画していたが、器官培養法によるラット切歯歯胚は長期間培養できなかった。現在、最適な培養法を検討中である。細胞質が発達するとHsp25の発現が見られること、抗体濃度の相違によりHsp25反応の出現部位が異なるという今回の免疫組織学的結果は、Hsp25はアクチンのシャペロン機能を持つことから、Hsp25の免疫発現は細胞分化過程に関与するよりむしろ細胞質の体積に伴うアクチン量の増加により生じていると考えられた。
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