日本とスウェーデンの共同墓の比較―血縁突破・共同性・福祉国家の視点から

日本和瑞典的公共坟墓比较：从突破血缘关系、社区性和福利国家的角度

• 批准号: 13710132
• 负责人: 大岡 頼光
• 金额: $ 1.28万
• 依托单位: Chukyo University
• 依托单位国家: 日本
• 项目类别: Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
• 财政年份: 2001
• 资助国家: 日本
• 起止时间: 2001 至 2002
• 项目状态: 已结题
• 来源: https://kaken.nii.ac.jp/grant/KAKENHI-PROJECT-13710132/
• 关键词: 福祉国家; 祖先崇拝; 遺族; 縁; 私的追憶; 平等; 共同墓; 家の境界; 福祉国家比較; 個別主義と普遍主義; デュルケムの「人格崇拝」; 祖霊と自然霊体; 柳田國男と伝統的世界観; 無縁; ベルグソンの「開いた宗教」; 共同墓と「家の境界」

元は縁のない人びとが共に眠るスウェーデンの共同墓が、公的福祉サービスが家の中に入り込むことを拒否する「家の境界」の意識の突破を象徴するものかどうかという視点から、死者の追憶のありかたと共同性の関係を考察した。まず、スウェーデンの火葬運動と共同墓の背景と特徴を明らかにした。その中で、共同墓にあるのは、あくまで死後の平等性、匿名性であること、水俣の「自然霊体への融合回帰」から生まれる全生命の基本的な平等性といった発想は、共同墓でありうるとしても、強制されていないことを明らかにした。次に、共同墓の共同性とは反するようにも見える、死者の「私的追憶」の重視がスウェーデンにあることを指摘した。第一に、万聖節での死者への灯火という「私的追憶」が、共同墓の浸透と並行して高まった。第二に、遺族との縁を絶ち遺族への負担をなくそうという故人の共同墓への意志よりも、死者を追憶したいという遺族の願いが優先されている。少なくとも葬儀の実際においては、死者の追憶の拠点を築き、「私的追憶」を保とうという姿勢がみられる。第三に、既存の調査によれば、死での全人間の平等性という理想主義的考えは大してなく、遺族に迷惑をかけたくないこと、自分の墓の手入れがされなくなる怖れから共同墓が選ばれている。第四に、遺灰の場所すら分からない共同墓の徹底した匿名性には不満があり、遺族の要望でネームプレートが置ける「遺灰の木立」が導入されつつある。スウェーデンの墓での死者の追憶は「私的追憶」であるが、日本でも祖先崇拝が私的情愛を感じる死者のみを選択的に崇拝する「私的追憶」に向かう傾向がある。スウェーデンの「私的追憶」が福祉国家化の徹底を妨げなかったように、日本の「私的追憶」も福祉国家化の徹底の妨げとはならず、福祉国家を下支えする思想へと変容しうる可能性があることを指摘した。

The relationship between the common grave and the common well-being of the public and the breakthrough in the consciousness of the "state of home" is examined. The background and characteristics of the cremation movement in the Ming Dynasty Equality, anonymity, Minamata's "fusion of natural bodies" and the basic equality of life. Second, the commonality of the tomb and the opposite of the "private memory" of the deceased and the importance of the "private memory" The first, Halloween, the dead, the lights,"private memories," the common grave, the penetration, the parallel high. Second, the bereaved family and the bereaved family's burden and the common will of the deceased and the bereaved family's wishes are preferred. The funeral ceremony is held in the middle of the night, the memory of the dead is built, and the "private memory" is kept in the middle of the night. Third, the investigation of the existing problems, the equality of the whole world, the idealistic examination of the great problems, the confusion of the bereaved families, the separation of the tomb, the selection of the common tomb. Fourth, the location of the ashes is divided into two parts, the common tomb is completely anonymous, and the family's hope is to be born. The memory of the deceased in the tomb is "private memory". Japan's ancestors worship private love. The memory of the deceased is "private memory". The possibility of "private remembrance" in Japan and the possibility of "private remembrance" in Japan and the possibility of "private remembrance" in Japan

项目成果

大岡 頼光: "死者の追憶と共同性-スウェーデンの葬制と共同墓研究をてがかりに"中京大学社会学部紀要. 17・1. 67-94 (2003)

大冈赖光：“死者的纪念和集体性 - 基于对瑞典葬礼制度和公共坟墓的研究”，中京大学社会学部通报 17・1（2003）。