新奇の電荷秩序相転移を示す分子性導体を用いた光誘起相転移現象の探索
新奇の電荷秩序相転移を示す分子性導体を用いた光誘起相転移現象の探索
批准号:
10J09103
负责人:
深澤 直人
金额:
$0.9万
依托单位国家:
日本
项目类别:
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
财政年份:
2010
资助国家:
日本
项目状态:
已结题
起止时间:
2010 至 2011
中文摘要
電荷移動錯体β"-(BEDT-TTF)(TCNQ)は、1/4filledの系であり室温で電荷秩序絶縁体、低温で徐々に金属化をする新規な物質である。この物質に光照射を行うことによって、電荷の局在性の制御およびその検出手法の開発が研究の目的である。研究の過程で、電荷に敏感な分子振動に着目することで電荷のダイナミクスを詳細に捉えられるのではないかと考え、時間分解振動分光測定を行うことにした。従来のポンプ・プローブの手法による時間分解振動分光を、典型的な光誘起相転移物質であるカチオンラジカル塩(EDO-TTF)_2PF_6に適用した。その結果、電子遷移吸収帯の変化からは知ることのできなかった、ピコ秒オーダーでの分子の電荷および構造の変化を捉えることに初めて成功し、J.Phys.Chem.Cに成果が掲載された。この従来の方法では、高精度の測定が難しいため多チャンネルMCT検出器を用いた新しい光学系を開発し、結果的に世界最高水準の精度を有する時間分解振動分光用光学系の開発を達成した。この装置を用いて、β"-(BEDT-TTF)(TCNQ)の時間分解振動分光測定を行ったが、電荷の局在性が変化する様子は捉えられなかった。すでに光誘起相転移を起こすことが知られていたX[Pd(dmit)_2]_2(X=Cs,(C_2H_5)_2(CH_3)_2Sb)を対象に測定を行った結果、温度相転移の次数と関係した応答速度の違いを初めて発見した。ほかにも、金属錯体を対象に測定を行い、^<fac>-Re(CO)^3Clの光異性化ダイナミクスを明らかにしたり、[Ru(bmy)^2(bpm)]^<2+>の光励起による電荷分布の変化も初めて明らかにした。本研究はβ"-(BEDT-TTF)(TCNQ)の光励起による新奇な変化を期待したが、光キャリアの注入による変化である可能性が高い。この研究の過程で開発した時間分解振動分光装置は、光誘起相転移物質や金属錯体の光励起ダイナミクスを検証するために非常に有用であることを実例をもって示したことが、本研究の最大の成果であると考えている。
英文摘要
電荷移動錯体β"-(BEDT-TTF)(TCNQ)は、1/4filledの系であり室温で電荷秩序絶縁体、低温で徐々に金属化をする新規な物質である。この物質に光照射を行うことによって、電荷の局在性の制御およびその検出手法の開発が研究の目的である。研究の過程で、電荷に敏感な分子振動に着目することで電荷のダイナミクスを詳細に捉えられるのではないかと考え、時間分解振動分光測定を行うことにした。従来のポンプ・プローブの手法による時間分解振動分光を、典型的な光誘起相転移物質であるカチオンラジカル塩(EDO-TTF)_2PF_6に適用した。その結果、電子遷移吸収帯の変化からは知ることのできなかった、ピコ秒オーダーでの分子の電荷および構造の変化を捉えることに初めて成功し、J.Phys.Chem.Cに成果が掲載された。この従来の方法では、高精度の測定が難しいため多チャンネルMCT検出器を用いた新しい光学系を開発し、結果的に世界最高水準の精度を有する時間分解振動分光用光学系の開発を達成した。この装置を用いて、β"-(BEDT-TTF)(TCNQ)の時間分解振動分光測定を行ったが、電荷の局在性が変化する様子は捉えられなかった。すでに光誘起相転移を起こすことが知られていたX[Pd(dmit)_2]_2(X=Cs,(C_2H_5)_2(CH_3)_2Sb)を対象に測定を行った結果、温度相転移の次数と関係した応答速度の違いを初めて発見した。ほかにも、金属錯体を対象に測定を行い、^<fac>-Re(CO)^3Clの光異性化ダイナミクスを明らかにしたり、[Ru(bmy)^2(bpm)]^<2+>の光励起による電荷分布の変化も初めて明らかにした。本研究はβ"-(BEDT-TTF)(TCNQ)の光励起による新奇な変化を期待したが、光キャリアの注入による変化である可能性が高い。この研究の過程で開発した時間分解振動分光装置は、光誘起相転移物質や金属錯体の光励起ダイナミクスを検証するために非常に有用であることを実例をもって示したことが、本研究の最大の成果であると考えている。
期刊论文(0)
专著(0)
科研奖励(0)
会议论文
登录
查看更多内容
Ps to μs dynamics of organometallic compounds using time-resolved infrared vibrational spectroscopy
使用时间分辨红外振动光谱研究有机金属化合物的 Ps 至 μs 动力学
DOI:
--
发表时间:
2011
期刊:
影响因子:
--
作者:
[Fukazawa, Naoto; Matsubara, Yoshitaka; Murata, Kei; Inagaki, Akiko; Akita, Munetaka; Onda, Ken]
通讯作者:
Ken
時間分解分子振動分光によるEt_2Me_2Sb[Pd(dmit)_2]_2の超高速光誘起現象の探索
时间分辨分子振动光谱探索Et_2Me_2Sb[Pd(dmit)_2]_2超快光致现象
DOI:
--
发表时间:
2010
期刊:
影响因子:
--
作者:
[深澤直人, 石川忠彦, 沖本洋一, 腰原伸也, 山本貴, 田村雅史, 加藤礼三, 恩田健]
通讯作者:
恩田健
Slow dynamics of the photoinduced phase transition in Pd(dmit)_2 salt
Pd(dmit)_2 盐中光致相变的慢速动力学
DOI:
--
发表时间:
2012
期刊:
Acta Physica Polonica A
影响因子:
0.7
作者:
[T.Ishikawa, T.Tanaka, N.Fukazawa, Y.Matsubara, Y.Okimoto, K.Onda, S.Koshihara, M.Tamura, R.Kato]
通讯作者:
R.Kato
Charge and structural dynamics in the photoinduced phase transition process of (EDO-TTF)_2PF_6 studied by picosecond time-resolved vibrational spectroscopy
皮秒时间分辨振动光谱研究(EDO-TTF)_2PF_6光致相变过程中的电荷和结构动力学
DOI:
10.1021/jp210708q
发表时间:
2012
期刊:
The Journal of Physical Chemistry C
影响因子:
--
作者:
[N.Fukazawa, M.Shimizu, T.Ishikawa, Y.Okimoto, S.Koshihara, T.Hiramatsu, Y.Nakano, H.Yamochi, G.Saito, K.Onda]
通讯作者:
K.Onda
Time-resolved infrared vibrational spectroscopy for studying dynamics of molecular crystals
用于研究分子晶体动力学的时间分辨红外振动光谱
DOI:
--
发表时间:
2010
期刊:
影响因子:
--
作者:
[N.Fukazawa, M.Yoshitaka, T.Ishikawa, Y.Okimoto, S.Koshihara, K.Onda]
通讯作者:
K.Onda
共 8 条
海外基金