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ハイパーラマン分子近接場効果によるナノメートル局所振動分光法の開発

利用超拉曼分子近场效应开发纳米局域振动光谱

基本信息

批准号：
21655004
负责人：
浜口宏夫
金额：
$ 2.11万
依托单位：
The University of Tokyo
依托单位国家：
日本
项目类别：
Grant-in-Aid for Challenging Exploratory Research
财政年份：
2009
资助国家：
日本
起止时间：
2009 至无数据
项目状态：
已结题

项目摘要

顕微ハイパーラマン分光装置を製作した。本装置を用いてまず、不均一な場のモデルとしてリポソーム中に封入したβ-カロテンにおける「分子近接場効果」を観測した。さらに、本手法を生細胞に応用した。その結果以下に挙げる2点について新たな知見を得ることができた。1)均一溶液中における場合と同様にリポソーム中に封入したβ-カロテンについても近傍分子のハイパーラマン散乱が増強される「分子近接場効果」が観測された。リポソーム構成分子(DPPC)の分子構造を系統的に置換することにより、増強された信号は、リポソーム分子の疎水性脂肪鎖由来の振動と帰属した。DPPCの赤外吸収スペクトルでは、主に親水性部分に存在する官能基が強く観測されているが、これらのバンドは増強されない。これまでの均一溶液を用いた研究では主に赤外吸収スペクトルで強く観測されるバンドが「分子近接場効果」により増強されることが分かっているが、本結果はこれとは異なる傾向を示している。リポソーム中のDPPCは脂肪鎖がよく配向していることが知られており、封入されたβ-カロテンも周囲のDPPC分子に対して特定の配向を取っていると考えられる。本研究において、近傍分子に対してβ-カロテンが特定の配向をとることにより、周囲の分子の特定の振動モードを増強し観測し得る可能性が示唆された。2)植物細胞のモデル生物としてオオカナダモの葉緑体のハイパーラマン散乱を測定し、カロテノイド由来の信号を検出することに成功した。生細胞由来のハイパーラマン散乱の観測はこれまでに報告がなく、今後「分子近接場効果」の生細胞における応用が期待される。

A micro-spectrometer was fabricated. The device is used to measure the effect of molecular near field in the presence of a medium and a heterogeneous field. Today, this method is used to produce cells. The results are as follows: 1)In homogeneous solutions, the molecular proximity effect is enhanced by the inclusion of β-molecules in the same solution. The molecular structure of DPPC is composed of two parts: one part is the displacement of DPPC and the other part is the vibration of DPPC. DPPC has a strong functional group in the presence of a hydrophilic moiety. The results show that the molecular near field effect is stronger than that in the homogeneous solution. The DPPC molecules in the lipid chain are aligned with each other, and the DPPC molecules in the β-chain are aligned with each other. This study shows the possibility of increasing the specific vibrational orientation of the molecules in the vicinity of the molecule. 2)Plant cell biology and the identification of chloroplasts The origin of living cells is unknown, and the use of living cells in the future is expected.