共犯における「共同責任」の再構築―現代型犯罪における新展開―

重构共犯中的“连带责任”：现代犯罪的新发展

• 批准号: 11J09691
• 负责人: 金子 博
• 金额: $ 0.26万
• 依托单位: Ritsumeikan University
• 依托单位国家: 日本
• 项目类别: Grant-in-Aid for JSPS Fellows
• 财政年份: 2011
• 资助国家: 日本
• 起止时间: 2011 至 2012
• 项目状态: 已结题
• 来源: https://kaken.nii.ac.jp/grant/KAKENHI-PROJECT-11J09691/
• 关键词: 共同正犯; 不作為犯; 共犯

本研究は、製造物責任や医療過誤といった分野で問題となる過失不作為の共働を念頭に置きつつ、不作為形態という観点から、不作為犯の共同正犯について考察し、不作為犯の共同行為における共同性の根拠ならびに作為義務の法的性質および射程を明らかにすることを目的とする。本年度の研究成果は、先行研究の「過失犯の共同正犯」に関する研究で明らかにされた研究成果をもとに、「不作為」という行為態様の観点から、共同正犯における「共同性」の根拠および成立範囲を明らかにしたことにある。従来、わが国における不作為共同正犯は、「意思の疎通」を共同責任の根拠とした、故意作為犯を前提とする共同性理論であった。しかし、従来の理論によれば、例えば、リコールの権限をもつ複数人が欠陥商品のリコールを怠った際、(意図的・不注意を問わず)「リコールをしない」という意思の疎通がなければ、刑事責任を問えないという問題点が生じることになる。それゆえ、上記のような場合でも刑事責任を問いうる新たな「共同責任」の理論を明らかにする必要がある。かかる問題点を克服するために、不作為共犯についてもっとも影響を受けているドイツの議論を比較対象とし、不作為犯における共同性の根拠を明らかにするという手法を採用した。そして、ドイツにおける「不作為による共同正犯」に関する議論の変遷過程を分析する中で、我が国における先行研究の不十分性を指摘するとともに、「共同正犯」の根拠として「共同義務の共同違反」を提示し、規範的側面から基礎づける共同性理論を明らかにした。このような新たな「共同性」理論を採用することにより、行為者間に「現実の」意思の疎通がない場合にも共同責任を問うことが可能となると同時に、単なる「事実的な」競合では因果関係が認められえないが、共働によってはじめて結果が回避されうる場合に構成要件の実現を阻止すべき保障人的地位という観点から刑法上の共同責任を認めうるようになる。

This study focuses on the issues of product responsibility and medical error, the problem of negligent omission, the problem of common crime, the problem of common crime. The research results of this year include the research results of "negligent crime and joint principal crime" of the previous research, the research results of "omission" and the behavior of "common" and the establishment scope of "common crime". The theory of commonality is based on the principle of "mutual responsibility" and "mutual responsibility". In the case of the theory of "coming", the case of coming ", the case of coming" The theory of joint responsibility should be clarified. To overcome the problem, not to act as an accomplice, not to act as an accomplice. The analysis of the process of discussion and transition of "joint principal offense" in China, the preliminary study of "joint principal offense", the root of "joint principal offense" and the common violation of joint obligation, the basis of norms, and the theory of commonality. The theory of commonality is adopted, and the meaning of commonality is communicated between actors. In the case of common responsibility, it is possible, simultaneous, and causal relationship is recognized. The status of the guarantor shall be determined by the joint responsibility of the criminal law.

项目成果

過失犯の共同正犯について-過失不作為犯を中心に-

关于过失犯的共同主犯——以过失犯和不作为犯为重点——

• 发表时间: 2012
• 作者: Junpei Kuroda;Mitsutoshi Nakamura;Masashi Yoshida;Haruka Yamamoto;Takaaki Maeda;Kiichiro Taniguchi;Naotaka Nakazawa;Ryo Hatori;Akira Ishio;Ayumi Ozaki;Shunsuke Shimaoka;Tamiko Ito;Hironao Iida;Takashi Okumura;Reo Maeda;Kenji Matsuno;藤永 貴久;金子博
• 通讯作者: 金子博

量刑の実務(二)

量刑练习（二）

• 发表时间: 2011
• 期刊: 関西大学法学論集
• 作者: 葛原力三(監訳);飯島暢、金子博(共訳)
• 通讯作者: 飯島暢、金子博(共訳)

犯罪体系と共犯体系

犯罪系统和共犯系统

• 发表时间: 2011
• 期刊: 立命館法学
• 作者: 佐川友佳子;金子博
• 通讯作者: 金子博