水田における亜酸化窒素生成機構の解明
水田における亜酸化窒素生成機構の解明
批准号:
12J02706
负责人:
利谷 翔平
金额:
$1.15万
依托单位国家:
日本
项目类别:
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
财政年份:
2012
资助国家:
日本
项目状态:
已结题
起止时间:
2012 至 2013
中文摘要
今年度は、湛水土壌が落水(土壌面が大気に暴露された状態)した際に突発的に発生する亜酸化窒素(N_2O)の、土壌中における生成に寄与する微生物反応の特定を試みた。水田土壌を充填した土壌カラムを湛水とし, 100kgN/haの負荷で窒素を施肥した後に落水を開始し, 微小電極により土壌表層0~2cmのN_2O濃度およびO_2濃度を測定した。また、N_2Oの生成において重要な微生物反応である、硝化反応および脱窒反応の活性指標であるmRNAを深さ毎に計測し、N_2O生成位置の推定を行った。その結果、落水から1時間以内に土壌深さ約10mmを最大濃度とするN_2O濃度分布が形成された。さらに、酸素濃度分布およびN_2O濃度分布に基づいて推定したN_2O生成速度分布を解析した結果、8-14mmの還元層におけるN_2O生成が示唆された。一方、N_2O生成に関与する機能遺伝子の現量(mRNA)量を深さ毎に測定したところ、硝化に関与する機能遺伝子(amo4)のmRNA量は、落水後徐々に増加した。一方、脱窒に関与する機能遺伝子(ntrKのmRNA量は落水6時間後において、深さ5-10mmにおいて落水前の10倍にまで急激な上昇を示した。土壌深さ0-5mmにおいて硝酸の生成が確認されたことから、落水後のN_2O生成は表層で生成した硝酸が還元的な下層に拡散し、脱窒を受けることで起こることが示唆された。さらに、還元的な土壌環境への硝酸の流入がnirKの発現およびN_2Oの生成を促すことを確認するために、嫌気土壌スラリーに硝酸を添加し、N_2O濃度、ntK mRNAの経時変化を追跡した。その結果、硝酸添加1時間後に、nir(f)K mRNA量が添加前の100倍に急増し、48時間後にはN_2Oの濃度の増加が確認された。以上の結果から、落水後の水田土壌において、土壌表層の酸化層に存在するNH_4+が硝化反応によりNO_3 -に変化した後、拡散により還元層に移動する。還元層への硝酸の流入は、脱窒菌を活性化し、N_2Oが生成される、ことが示唆された。
英文摘要
今年度は、湛水土壌が落水(土壌面が大気に暴露された状態)した際に突発的に発生する亜酸化窒素(N_2O)の、土壌中における生成に寄与する微生物反応の特定を試みた。水田土壌を充填した土壌カラムを湛水とし, 100kgN/haの負荷で窒素を施肥した後に落水を開始し, 微小電極により土壌表層0~2cmのN_2O濃度およびO_2濃度を測定した。また、N_2Oの生成において重要な微生物反応である、硝化反応および脱窒反応の活性指標であるmRNAを深さ毎に計測し、N_2O生成位置の推定を行った。その結果、落水から1時間以内に土壌深さ約10mmを最大濃度とするN_2O濃度分布が形成された。さらに、酸素濃度分布およびN_2O濃度分布に基づいて推定したN_2O生成速度分布を解析した結果、8-14mmの還元層におけるN_2O生成が示唆された。一方、N_2O生成に関与する機能遺伝子の現量(mRNA)量を深さ毎に測定したところ、硝化に関与する機能遺伝子(amo4)のmRNA量は、落水後徐々に増加した。一方、脱窒に関与する機能遺伝子(ntrKのmRNA量は落水6時間後において、深さ5-10mmにおいて落水前の10倍にまで急激な上昇を示した。土壌深さ0-5mmにおいて硝酸の生成が確認されたことから、落水後のN_2O生成は表層で生成した硝酸が還元的な下層に拡散し、脱窒を受けることで起こることが示唆された。さらに、還元的な土壌環境への硝酸の流入がnirKの発現およびN_2Oの生成を促すことを確認するために、嫌気土壌スラリーに硝酸を添加し、N_2O濃度、ntK mRNAの経時変化を追跡した。その結果、硝酸添加1時間後に、nir(f)K mRNA量が添加前の100倍に急増し、48時間後にはN_2Oの濃度の増加が確認された。以上の結果から、落水後の水田土壌において、土壌表層の酸化層に存在するNH_4+が硝化反応によりNO_3 -に変化した後、拡散により還元層に移動する。還元層への硝酸の流入は、脱窒菌を活性化し、N_2Oが生成される、ことが示唆された。
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Spatio-temporal analysis of nitrous oxide production and emission after drainage of fooded soil
耕作土壤排水后一氧化二氮产生和排放的时空分析
DOI:
--
发表时间:
2013
期刊:
影响因子:
--
作者:
[S. Riya, S. Zhou, A. Terada, Y. Kobara, M. Hosomi]
通讯作者:
M. Hosomi
CH_4 and N_2O emissions from different varieties of forage rice(Oryzasativa L.) treating liquid cattle waste
不同品种饲用稻(Oryzasativa L.)处理牛粪液体的CH_4和N_2O排放
DOI:
--
发表时间:
2012
期刊:
Science of the Total Environment
影响因子:
9.8
作者:
[S. Riya, S. Zhou, Y. Watanabe, M. Sagehashi, A. Terada, M. Hosomi]
通讯作者:
M. Hosomi
空間分布解析による落水後の水田における突発的な亜酸化窒素排出挙動の解明
通过空间分布分析阐明洪水后稻田一氧化二氮突然排放行为
DOI:
--
发表时间:
2013
期刊:
影响因子:
--
作者:
[利谷翔平, 上村美羽, 周勝, 寺田昭彦, 小原裕三, 細見正明]
通讯作者:
細見正明
Assessing nitrification and denitrification in a paddy soil with different water dynamics and applied liquid cattle waste using the _<15>N isotopic technique
使用 _<15>N 同位素技术评估具有不同水动力和施用液体牛粪的水稻土中的硝化和反硝化作用
DOI:
--
发表时间:
2012
期刊:
Science of the Total Environment
影响因子:
9.8
作者:
[S. Zhou, Y. Sakiyama, S. Riya, X. Song, A. Terada, M. Hosomi]
通讯作者:
M. Hosomi
畜産排水を施肥した飼料イネ水田におけるCH_4およびN_2Oの同時削減-水管理と施肥方法の検討-
畜牧废水施肥饲料稻田CH_4和N_2O的同时减排-水管理和施肥方法的考虑-
DOI:
--
发表时间:
2013
期刊:
影响因子:
--
作者:
[利谷翔平, 室井友里恵, 上村美羽, 周勝, 小原裕三, 寺田昭彦, 細見正明]
通讯作者:
細見正明
共 10 条
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