ルネサンスの家庭生活におけるイメージの位相研究-ロレンツォ・ロットの芸術を例に-
ルネサンスの家庭生活におけるイメージの位相研究-ロレンツォ・ロットの芸術を例に-
批准号:
14710032
负责人:
水野 千依
金额:
$2.11万
依托单位国家:
日本
项目类别:
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
财政年份:
2002
资助国家:
日本
项目状态:
已结题
起止时间:
2002 至 2004
中文摘要
昨年度に続き、当時の北イタリアに流布したさまざまな図像資料や言説(特に幻視や終末論的預言に関連)の収集・解読を進め、ロレンツォ・ロットの作例と比較対照した。そこから、改革思想やカトリック内部の不安だけでなく戦争や自然災害にも疲弊していた当時の民衆の心性と、それを操作するイメージや言説の網目の中で、ロットの作品の機能やメッセージ性を問うことができた。トレスコーレのスアルディ家礼拝堂装飾は、家族を教化し、日々の瞑想に役立てられただけでなく、それを目にした多様な階層に異なるメッセージを発しうる多義性を孕んでいた。また主題の一つ、聖女ブリジェットの預言が、当時の終末論的状況の中で特別の意味をもって解釈されたことも示唆された。さらに、家庭生活で消費されるイメージが、見るものの内面に結ばれる「心のイメージ」にも作用して「心の瞑想」という特殊な信仰形態に貢献したことに着目し、内面のイメージとの関わりにも問題の射程を広げた。そこから、そうした瞑想を助けた「記憶術」との関わりという新たな問題も浮上してきた。これについては、ロットとも関連深いヴァラッロのサクロ・モンテをめぐる厳修会士B・カイーミの構想における記憶術の役割についての論文を大学紀要次号に掲載予定。これらの研究成果は、今年度の美学会で発表する。さらに、ルネサンス期の上流階級の家庭を装飾した写実肖像に目を向け、その起源に「実物型取」という中世の工房の伝統が残存していることに注目した。写実芸術の発展として単線的に捉えられがちなルネサンス芸術における「逆行」を考察することで、「もう一つの系譜」を考察した。実物型取との関連から、デスマスク、古代の葬礼のイマーゴ、中世以降のイギリスやフランス国王の似像による二重葬儀、さらに奉納像(ex-voto)との関連に目を向け、歴史人類学的視点から写実肖像を解釈し、本学比較芸術学研究センターで発表した。
英文摘要
昨年度に続き、当時の北イタリアに流布したさまざまな図像資料や言説(特に幻視や終末論的預言に関連)の収集・解読を進め、ロレンツォ・ロットの作例と比較対照した。そこから、改革思想やカトリック内部の不安だけでなく戦争や自然災害にも疲弊していた当時の民衆の心性と、それを操作するイメージや言説の網目の中で、ロットの作品の機能やメッセージ性を問うことができた。トレスコーレのスアルディ家礼拝堂装飾は、家族を教化し、日々の瞑想に役立てられただけでなく、それを目にした多様な階層に異なるメッセージを発しうる多義性を孕んでいた。また主題の一つ、聖女ブリジェットの預言が、当時の終末論的状況の中で特別の意味をもって解釈されたことも示唆された。さらに、家庭生活で消費されるイメージが、見るものの内面に結ばれる「心のイメージ」にも作用して「心の瞑想」という特殊な信仰形態に貢献したことに着目し、内面のイメージとの関わりにも問題の射程を広げた。そこから、そうした瞑想を助けた「記憶術」との関わりという新たな問題も浮上してきた。これについては、ロットとも関連深いヴァラッロのサクロ・モンテをめぐる厳修会士B・カイーミの構想における記憶術の役割についての論文を大学紀要次号に掲載予定。これらの研究成果は、今年度の美学会で発表する。さらに、ルネサンス期の上流階級の家庭を装飾した写実肖像に目を向け、その起源に「実物型取」という中世の工房の伝統が残存していることに注目した。写実芸術の発展として単線的に捉えられがちなルネサンス芸術における「逆行」を考察することで、「もう一つの系譜」を考察した。実物型取との関連から、デスマスク、古代の葬礼のイマーゴ、中世以降のイギリスやフランス国王の似像による二重葬儀、さらに奉納像(ex-voto)との関連に目を向け、歴史人類学的視点から写実肖像を解釈し、本学比較芸術学研究センターで発表した。
期刊论文(5)
专著(0)
科研奖励(0)
会议论文
登录
查看更多内容
水野 千依: "死と蘇生の<物神(フェティッシュ)>-サンタ・マリア・デッレ・クラーツィエ聖堂奉納像"美術フォーラム21. 第8号. 31-40 (2003)
水野千代:“死亡与复活的崇拜——疯狂圣母大教堂的雕像”艺术论坛 21. No. 8. 31-40 (2003)
DOI:
--
发表时间:
期刊:
影响因子:
--
作者:
[]
通讯作者:
アレッサンドロ・コンティ: "修復の鑑-交差する美学と歴史と思想-"ありな書房-松村豊. 686 (2002)
亚历山德罗·康蒂:“修复指南 - 美学、历史和思想的交叉”Arina Shobo - Yutaka Matsumura 686 (2002)。
DOI:
--
发表时间:
期刊:
影响因子:
--
作者:
[]
通讯作者:
残存するイメージ--アビ・ヴァールブルクによる美術史と幽霊たちの時間
《残留的影像:艺术史与幽灵时代》作者:阿维·瓦尔堡
DOI:
--
发表时间:
2005
期刊:
影响因子:
--
作者:
[ジョルジュ・ディディ=ユベルマン(翻訳:水野千依, 竹内孝宏)]
通讯作者:
竹内孝宏)
水野 千依: "死と蘇生の<物神>(フェティッシュ)-サンタ・マリア・デッレ・ブラーツェエ聖堂奉納像-"美術フォーラム21. 第8号(未定). (2003)
Chiyori Mizuno:“死亡与复活的迷信 - 圣玛利亚大教堂的雕像 -”艺术论坛 21。第 8 期(待定)。
DOI:
--
发表时间:
期刊:
影响因子:
--
作者:
[]
通讯作者:
ヴァラッロのサクロ・モンテ創設期におけるベルナルディーノ・カイーミの構想-<場の記憶>と<心の巡礼>
贝纳迪诺·凯米 (Bernardino Caimi) 在瓦拉洛圣山 (Sacro Monte) 创立期间提出的理念 - <地点的记忆> 和 <心灵的朝圣>
DOI:
--
发表时间:
2005
期刊:
京都造形芸術大学紀要(GENESIS) 第9号
影响因子:
--
作者:
[児島建次郎, 定金計次, 他4名, 太田昌子, 原口志津子, 太田昌子, 原口志津子, 原口志津子, 太田昌子, 太田昌子, 太田昌子, 原口 志津子, 太田 昌子, 原口志津子, 山崎 剛, 山崎 剛, 山崎 剛, 山崎 剛, 原口 志津子, 原口志津子, 山崎 剛, 山崎 剛, 原口 志津子, 太田 昌子, 原口志津子, 原口志津子, 太田昌子, 原口志津子, 原口 志津子, 石崎誠和/太田昌子/原口志津子, 原口志津子/山崎剛(分担執筆), 山崎剛(共著)「工芸」シンポジウム記録集編集委員会編, 山崎剛(共著), 富山県南砺市教育委員会(原口志津子・山崎剛 分担執筆), 太田昌子(編集・監修), 太田 昌子(編集・監修), 山崎 剛(分担執筆), 太田 昌子 編・監, 長岡龍作/太田昌子/木下直之/海老根聰郎/高橋範子/榊原悟/根立研介/加須屋誠/奥健夫/大久保純一, 宮島新一/今井成亨/末柄豊/定塚武敏/原口志津子/鴨川達夫/久保尚文/佐伯安一/金龍教英/古岡英明, 原口 志津子(共著), 井口 淳子, 井口淳子(IGUCHI Junko), IGUCHI Junko, IGUCHI Junko, IGUCHI Junko, IGUCHI Junko, 井口淳子(IGUCHI Junko), 井口 淳子, IGUCHI Junko, IGUCHI Junko, IGUCHI Junko, IGUCHI Junko, 内藤正人, 水野千依, Masato Naito, 水野千依, 内藤正人, 水野千依, Masato Naito, 水野千依, 水野千依, 内藤正人, 水野千依, 内藤正人, ゲアハルト・ヴォルフ 翻訳 : 水野千依, 内藤正人, アントニオ・ナターリ 翻訳 : 水野千依, 水野千依, 内藤正人, 水野千依, 内藤正人, 水野 千依, Masato Naito, 水野 千依, 水野千依, 水野千依, 水野 千依, 水野 千依]
通讯作者:
水野 千依
フラ・アンジェリコと形象(figura)-聖性と物質性をめぐる研究
-
批准号:24K03511
-
项目类别:Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
-
资助金额:$2.0万
-
财政年份:2024
-
负责人:水野 千依
-
依托单位:
西欧中・近世における思考・記憶の実践とイメージをめぐる歴史人類学的研究
-
批准号:19K00175
-
项目类别:Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
-
资助金额:$1.91万
-
财政年份:2019
-
负责人:水野 千依
-
依托单位:
海外基金