ジベレリン関連遺伝子を用いたイネの分子育種
ジベレリン関連遺伝子を用いたイネの分子育種
批准号:
03J00816
负责人:
佐々木 章江
金额:
$1.22万
依托单位:
依托单位国家:
日本
项目类别:
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
财政年份:
2003
资助国家:
日本
项目状态:
已结题
起止时间:
2003 至 2004
中文摘要
植物ホルモンのジベレリン(GA)の生合成や情報伝達に関わる遺伝子の発現変化がイネの草丈にどのような影響を及ぼすかを調べるために、申請者はこれまでに単離したGA生合成酵素遺伝子、20酸化酵素遺伝子(GA20ox-2)のアンチセンス及びRNAi形質転換体を作成した。これらの形質転換体の表現形を観察した結果、矮性を示す個体が多く見られた。この矮性は導入した遺伝子の発現によるものであり、発現が強くなるほど矮性度が強くなることを確認した。また子実については、穎花は発達するものの種子ができない個体が多く、矮性の度合いが強くなるほどその傾向は高くなった。また前年度単離したGA非感受性矮性変異体の原因遺伝子、GID2遺伝子の各ドメインを欠失させ、過剰発現させた形質転換体を作成し、表現形を観察した。GID2遺伝子のF-boxドメインよりC末端側のドメイン(F-box、GGF、LSLのドメイン)を欠失させた形質転換体はgid2変異体と同様な矮性の表現形を示した。この結果から、ジベレリンの情報伝達を介したイネの正常な伸長反応にGID2遺伝子のF-box、GGF、LSLの3つのドメインが重要な役割を果たすことが考えられ、このドメインの発現を抑制することは草型の制御に有用であることが示唆された。以上の結果から、GAの生合成やシグナル伝達に関わる遺伝子は草丈の制御を目的とした分子育種に有用な遺伝子であることが明らかとなった。しかし、GA関連遺伝子の発現制御により作出された矮性の個体は不稔を示す場合が多いため、現状での優性のsd1変異体の作出は難しい。育種的利用を目指すために、発現を適切に制御するための特異的プロモーターに関する研究やGAと不稔に関する分子レベルでの研究がさらに必要と思われる。
英文摘要
植物ホルモンのジベレリン(GA)の生合成や情報伝達に関わる遺伝子の発現変化がイネの草丈にどのような影響を及ぼすかを調べるために、申請者はこれまでに単離したGA生合成酵素遺伝子、20酸化酵素遺伝子(GA20ox-2)のアンチセンス及びRNAi形質転換体を作成した。これらの形質転換体の表現形を観察した結果、矮性を示す個体が多く見られた。この矮性は導入した遺伝子の発現によるものであり、発現が強くなるほど矮性度が強くなることを確認した。また子実については、穎花は発達するものの種子ができない個体が多く、矮性の度合いが強くなるほどその傾向は高くなった。また前年度単離したGA非感受性矮性変異体の原因遺伝子、GID2遺伝子の各ドメインを欠失させ、過剰発現させた形質転換体を作成し、表現形を観察した。GID2遺伝子のF-boxドメインよりC末端側のドメイン(F-box、GGF、LSLのドメイン)を欠失させた形質転換体はgid2変異体と同様な矮性の表現形を示した。この結果から、ジベレリンの情報伝達を介したイネの正常な伸長反応にGID2遺伝子のF-box、GGF、LSLの3つのドメインが重要な役割を果たすことが考えられ、このドメインの発現を抑制することは草型の制御に有用であることが示唆された。以上の結果から、GAの生合成やシグナル伝達に関わる遺伝子は草丈の制御を目的とした分子育種に有用な遺伝子であることが明らかとなった。しかし、GA関連遺伝子の発現制御により作出された矮性の個体は不稔を示す場合が多いため、現状での優性のsd1変異体の作出は難しい。育種的利用を目指すために、発現を適切に制御するための特異的プロモーターに関する研究やGAと不稔に関する分子レベルでの研究がさらに必要と思われる。
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