東西ドイツにおける教科書の教育学的・教授学的機能に関する研究の展開
東西ドイツにおける教科書の教育学的・教授学的機能に関する研究の展開
批准号:
10J10489
负责人:
中園 有希
金额:
$0.51万
依托单位:
依托单位国家:
日本
项目类别:
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
财政年份:
2010
资助国家:
日本
项目状态:
已结题
起止时间:
2010 至 2011
中文摘要
研究員は平成23年度、東西両ドイツにおける教授学的教科書研究の展開を主題とする博士論文の完成に向けて尽力した。その際とりわけ重要だったのは、ドイツ、ベルリンにおいて3週間にわたり実施した資料調査である。この調査では、連邦文書館(Bundesarchiv)を訪問し、公開されたばかりだった、:東ドイツの教科書出版社「人民と知識」出版(Verlag Volk und Wissen)の資料を重点的に収集した。そこで明らかになったのは、次の三点である。まず第一点目として、60年代の同出版では、社会主義国、資本主義国を問わず、50冊を超える諸外国の教科書が綿密に分析されていた。この時期の東ドイツは、教科書改革の途上にあり、その新しいモデルを模索している最中だった。そこにおいてとりわけ注目を集めていたのは、授業における子どもの自発性や創造性を教科書がどのような形で支えうるのか、ということだった。多くの教科書分析者が指摘したのが、諸外国、とりわけ社会主義国の教科書が、問いや課題、資料など様々な要素を通して子どもめ学びを支えようとしているということだった。そのような教科書は「ワークブック(Arbeitsbuch)としての教科書」とされ、新しい教科書モデルの一つとなっていった。第二点目として、東ドイツでは、優れたデザインを持つ本に与えられる「ドイツ民主共和国の最も美しい本(Die schonsten Bucher der Deutscken Demokratischen Republik)」賞において、ほぼ毎年のように教科書が入選していた。このことは、一方では、東ドイツが様々な形で教科書に権威を与えようとしていたことを示している。他方で、教科書のデザインがこのようなコンテストの対象となるのは極めて珍しく、教科書の内容だけでなく、書籍としてのデザインの向上が、同国において強い関心の対象だったことがうかがわれる。実際、このコンテストに入選した教科書の一部が、後述するように、西ドイツの教科書出版社の目にとまり、西ドイツでの出版にも至っていることは極めて興味深い。第三点目として、とりわけ60年代、東西両ドイツの教科書出版社は極めて積極的に交流し、教科書をはじめとする出版物の交換を行っていた。その契機となったのは、65年にフランクフルトで開催された書籍見本市だった。ここで展示された東ドイツの新しい教科書シリーズに、複数の西ドイツの教科書出版社が興味を示し、その後版権の売買の交渉に入ることになった。物理、化学、生物の便覧や実験教則本、語学の教科書がその主たる対象であり、実際に西ドイツではこれらが出版されて広く用いられることになった。研究員は、現在、これらの成果をも反映した博士論文を執筆しており、早ければ今年度の前半にも提出が見込まれている。
英文摘要
研究員は平成23年度、東西両ドイツにおける教授学的教科書研究の展開を主題とする博士論文の完成に向けて尽力した。その際とりわけ重要だったのは、ドイツ、ベルリンにおいて3週間にわたり実施した資料調査である。この調査では、連邦文書館(Bundesarchiv)を訪問し、公開されたばかりだった、:東ドイツの教科書出版社「人民と知識」出版(Verlag Volk und Wissen)の資料を重点的に収集した。そこで明らかになったのは、次の三点である。まず第一点目として、60年代の同出版では、社会主義国、資本主義国を問わず、50冊を超える諸外国の教科書が綿密に分析されていた。この時期の東ドイツは、教科書改革の途上にあり、その新しいモデルを模索している最中だった。そこにおいてとりわけ注目を集めていたのは、授業における子どもの自発性や創造性を教科書がどのような形で支えうるのか、ということだった。多くの教科書分析者が指摘したのが、諸外国、とりわけ社会主義国の教科書が、問いや課題、資料など様々な要素を通して子どもめ学びを支えようとしているということだった。そのような教科書は「ワークブック(Arbeitsbuch)としての教科書」とされ、新しい教科書モデルの一つとなっていった。第二点目として、東ドイツでは、優れたデザインを持つ本に与えられる「ドイツ民主共和国の最も美しい本(Die schonsten Bucher der Deutscken Demokratischen Republik)」賞において、ほぼ毎年のように教科書が入選していた。このことは、一方では、東ドイツが様々な形で教科書に権威を与えようとしていたことを示している。他方で、教科書のデザインがこのようなコンテストの対象となるのは極めて珍しく、教科書の内容だけでなく、書籍としてのデザインの向上が、同国において強い関心の対象だったことがうかがわれる。実際、このコンテストに入選した教科書の一部が、後述するように、西ドイツの教科書出版社の目にとまり、西ドイツでの出版にも至っていることは極めて興味深い。第三点目として、とりわけ60年代、東西両ドイツの教科書出版社は極めて積極的に交流し、教科書をはじめとする出版物の交換を行っていた。その契機となったのは、65年にフランクフルトで開催された書籍見本市だった。ここで展示された東ドイツの新しい教科書シリーズに、複数の西ドイツの教科書出版社が興味を示し、その後版権の売買の交渉に入ることになった。物理、化学、生物の便覧や実験教則本、語学の教科書がその主たる対象であり、実際に西ドイツではこれらが出版されて広く用いられることになった。研究員は、現在、これらの成果をも反映した博士論文を執筆しており、早ければ今年度の前半にも提出が見込まれている。
期刊论文(0)
专著(0)
科研奖励(0)
会议论文
Development of research on the didactical functions of textbooks in East and West Germany
东德和西德教科书教学功能研究进展
DOI:
--
发表时间:
2011
期刊:
Local, National and Transactional identities in textbooks and Educational Media. Ten International Conference on Research on Textbooks and Educational Media
影响因子:
--
作者:
[Nakazono, Yuki]
通讯作者:
Yuki
東西ドイツにおける探究的な学びを支える教科書開発―両国の交流に着目して―
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批准号:22K02210
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项目类别:Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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资助金额:$2.5万
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财政年份:2022
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负责人:中園 有希
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依托单位:
海外基金