弾性体方程式系に対する正則性理論と亀裂の進展を記述する特異変分問題の解析
弾性体方程式系に対する正則性理論と亀裂の進展を記述する特異変分問題の解析
批准号:
22KJ0176
负责人:
佐藤 光汰朗
金额:
$1.41万
依托单位:
依托单位国家:
日本
项目类别:
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
财政年份:
2023
资助国家:
日本
项目状态:
已结题
起止时间:
2023-03-08 至 2024-03-31
中文摘要
材料の破壊現象,特に亀裂発生現象への現代数学的アプローチはFrancfort-Marigo理論(FM理論)が有名である.FM理論では,亀裂の進展を変分問題,すなわちエネルギー汎関数の最小化問題として定式化し,より現代数学の言葉に則した形に問題を書き換えた.しかし,このような問題に方程式論的立場から接近した研究は多くない. 本研究の扱ういわゆる非線形放物型方程式はAmbrosio-Tortorelliによる正則化汎関数に対する制約条件付きEuler-Lagrange方程式である.ここで最小化の対象は材料の内部エネルギーに対応する汎関数であり,入力変数は材料の破壊状態をスカラー値で表すパラメータ関数,いわゆる相変数(phase field)である.本研究で扱う方程式の特徴として,方程式の解は上述のFM理論において提唱された亀裂進展に関する次の3つの原則,不可逆性,準静的平衡条件,およびエネルギー保存則を満たす点がある.これらは材料に亀裂が進展する条件を表したものであり,破壊現象の不可逆性は相変数の単調性により表現される.さらに,これらの性質に伴って,方程式の時間微分項に退化かつ特異な劣微分作用素が現れる.このことによって,例えば解のアプリオリ評価の導出といった基本的な解析が妨げられるなど,本方程式は既存の他の方程式には現れない大きな障壁を含んでいる.本年度はエネルギー法を基にした時間離散化法を退化作用素を含む方程式に順応させる新しい手法を導入し,解のアプリオリ評価を導くことで方程式の解の存在を示し,さらに解の一意性および与えられたデータに対する連続依存性を証明した.加えて,解の定常極限を定常問題の解として特徴づけるための十分条件を特定した.以上の研究結果は下記の通り日本数学会や国内および国外で開催された研究集会等にて発表しており,また学術論文として発表する準備も進めている.
英文摘要
材料の破壊現象,特に亀裂発生現象への現代数学的アプローチはFrancfort-Marigo理論(FM理論)が有名である.FM理論では,亀裂の進展を変分問題,すなわちエネルギー汎関数の最小化問題として定式化し,より現代数学の言葉に則した形に問題を書き換えた.しかし,このような問題に方程式論的立場から接近した研究は多くない. 本研究の扱ういわゆる非線形放物型方程式はAmbrosio-Tortorelliによる正則化汎関数に対する制約条件付きEuler-Lagrange方程式である.ここで最小化の対象は材料の内部エネルギーに対応する汎関数であり,入力変数は材料の破壊状態をスカラー値で表すパラメータ関数,いわゆる相変数(phase field)である.本研究で扱う方程式の特徴として,方程式の解は上述のFM理論において提唱された亀裂進展に関する次の3つの原則,不可逆性,準静的平衡条件,およびエネルギー保存則を満たす点がある.これらは材料に亀裂が進展する条件を表したものであり,破壊現象の不可逆性は相変数の単調性により表現される.さらに,これらの性質に伴って,方程式の時間微分項に退化かつ特異な劣微分作用素が現れる.このことによって,例えば解のアプリオリ評価の導出といった基本的な解析が妨げられるなど,本方程式は既存の他の方程式には現れない大きな障壁を含んでいる.本年度はエネルギー法を基にした時間離散化法を退化作用素を含む方程式に順応させる新しい手法を導入し,解のアプリオリ評価を導くことで方程式の解の存在を示し,さらに解の一意性および与えられたデータに対する連続依存性を証明した.加えて,解の定常極限を定常問題の解として特徴づけるための十分条件を特定した.以上の研究結果は下記の通り日本数学会や国内および国外で開催された研究集会等にて発表しており,また学術論文として発表する準備も進めている.
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