ラジカル消去反応機構に基づく新規抗酸剤の開発
ラジカル消去反応機構に基づく新規抗酸剤の開発
批准号:
15790032
负责人:
中西 郁夫
金额:
$2.18万
依托单位国家:
日本
项目类别:
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
财政年份:
2003
资助国家:
日本
项目状态:
已结题
起止时间:
2003 至 2004
中文摘要
天然抗酸化剤によるラジカル消去の反応機構に対する溶媒効果について、ストップトフロー法による速度論的手法により検討した。非プロトン性溶媒であるアセトニトリル(MeCN)中、ビタミンEのモデル化合物である2,2,5,7,8-pentamethylchroman-6-ol(PMC)による2,2-diphenyl-1-picrylhydrazylラジカル(DPPH^・)またはgalvinoxylラジカル(GO^・)消去速度は、反応系にマグネシウムイオン(Mg^<2+>)を加えても変化しなかった。このことから非プロトン性溶媒中におけるPMCによるラジカル消去反応は、金属イオンによって加速される性質をもつ電子移動反応を経由せず、一段階の水素原子移動機構で進行していることが明らかとなった。一方、プロトン性溶媒であるメタノール(MeOH)中では、MeCN中の場合とは異なり、Mg^<2+>の添加により反応が顕著に加速された。これはラジカル消去反応に、PMCからDPPH^・またはGO^・への電子移動過程が含まれていることを示している。次に、PMCの一電子酸化電位に対する溶媒効果を調べるために、PMCのセカンドハーモニック交流ボルタモグラム(SHACV)を測定した。その結果、MeOH中における一電子酸化電位は0.63V vs SCEとなり、MeCN中の値(0.97V)から大きく負側にシフトした。このことから、MeOH中では、PMCの一電子酸化によって生成するラジカルカチオン種が、MeOHによる溶媒和によって顕著に安定化されるために、MeCN中よりも電子移動反応が起こりやすくなったと考えられる。さらに、このラジカルカチオン種を安定化するために、反応系にピリジン誘導体を加えると、反応は顕著に加速された。また、ピリジン誘導体の塩基性が強いほど、反応は大きく加速された。一方、我々は、緑茶の成分である(+)-カテキンによるラジカル消去反応はMeCN中でも電子移動反応を経由して進行するこを明らかにしているが、この反応系に水を加えると、反応速度が顕著に増大することを明らかにした。この場合にも、水が(+)-カテキンの一電子酸化によって生成するラジカルカチオン種を顕著に安定化しているためと考えられる。以上の結果から、抗酸化剤によるラジカル消去の反応機構は、溶媒などのまわりの環境によって大きく変わることが明らかとなった。次に、以上の知見に基づき、ピリジン骨格を有する新規ビタミンE類縁体を合成し、ラジカル消去活性について検討した。その結果、分子内にピリジルチオ基をもつビタミンE誘導体は、ラジカル消去活性がPMCよりも3倍高いことがわかった。今年度に得られた成果は、原著論文に3編、学会で27件発表した。また、日経産業新聞(2/18)、日刊工業新聞(2/18)、および科学新聞(3/4)にてプレス発表を行なった。
英文摘要
天然抗酸化剤によるラジカル消去の反応機構に対する溶媒効果について、ストップトフロー法による速度論的手法により検討した。非プロトン性溶媒であるアセトニトリル(MeCN)中、ビタミンEのモデル化合物である2,2,5,7,8-pentamethylchroman-6-ol(PMC)による2,2-diphenyl-1-picrylhydrazylラジカル(DPPH^・)またはgalvinoxylラジカル(GO^・)消去速度は、反応系にマグネシウムイオン(Mg^<2+>)を加えても変化しなかった。このことから非プロトン性溶媒中におけるPMCによるラジカル消去反応は、金属イオンによって加速される性質をもつ電子移動反応を経由せず、一段階の水素原子移動機構で進行していることが明らかとなった。一方、プロトン性溶媒であるメタノール(MeOH)中では、MeCN中の場合とは異なり、Mg^<2+>の添加により反応が顕著に加速された。これはラジカル消去反応に、PMCからDPPH^・またはGO^・への電子移動過程が含まれていることを示している。次に、PMCの一電子酸化電位に対する溶媒効果を調べるために、PMCのセカンドハーモニック交流ボルタモグラム(SHACV)を測定した。その結果、MeOH中における一電子酸化電位は0.63V vs SCEとなり、MeCN中の値(0.97V)から大きく負側にシフトした。このことから、MeOH中では、PMCの一電子酸化によって生成するラジカルカチオン種が、MeOHによる溶媒和によって顕著に安定化されるために、MeCN中よりも電子移動反応が起こりやすくなったと考えられる。さらに、このラジカルカチオン種を安定化するために、反応系にピリジン誘導体を加えると、反応は顕著に加速された。また、ピリジン誘導体の塩基性が強いほど、反応は大きく加速された。一方、我々は、緑茶の成分である(+)-カテキンによるラジカル消去反応はMeCN中でも電子移動反応を経由して進行するこを明らかにしているが、この反応系に水を加えると、反応速度が顕著に増大することを明らかにした。この場合にも、水が(+)-カテキンの一電子酸化によって生成するラジカルカチオン種を顕著に安定化しているためと考えられる。以上の結果から、抗酸化剤によるラジカル消去の反応機構は、溶媒などのまわりの環境によって大きく変わることが明らかとなった。次に、以上の知見に基づき、ピリジン骨格を有する新規ビタミンE類縁体を合成し、ラジカル消去活性について検討した。その結果、分子内にピリジルチオ基をもつビタミンE誘導体は、ラジカル消去活性がPMCよりも3倍高いことがわかった。今年度に得られた成果は、原著論文に3編、学会で27件発表した。また、日経産業新聞(2/18)、日刊工業新聞(2/18)、および科学新聞(3/4)にてプレス発表を行なった。
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I.Nakanishi et al.: "Kinetic Study of the Electron-Transfer Oxidation of the Phenolate Anion of a Vitamin E Model by Molecular Oxygen Generating Superoxide Anion in an Aprotic Medium"Org.Biomol.Chem.. 1(22). 4085-4088 (2003)
I.Nakanishi 等人:“通过在非质子介质中产生超氧阴离子的分子氧对维生素 E 模型的酚盐阴离子进行电子转移氧化的动力学研究”Org.Biomol.Chem.. 1(22)。
DOI:
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发表时间:
期刊:
影响因子:
--
作者:
[]
通讯作者:
K.Fukuhara et al.: "A Planar Catechin Analogue as a Promising Antioxidant with Reduced Prooxidant Activity"Chem.Res.Toxicol.. 16(1). 81-86 (2003)
K.Fukuhara 等人:“平面儿茶素类似物作为一种有前途的抗氧化剂,具有降低的促氧化活性”Chem.Res.Toxicol.. 16(1)。
DOI:
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发表时间:
期刊:
影响因子:
--
作者:
[]
通讯作者:
Water-Accelerated Radical-Scavenging Reaction of (+)-Catechin in an Aprotic Medium.
()-儿茶素在非质子介质中的水加速自由基清除反应。
DOI:
--
发表时间:
2004
期刊:
ITE Lett. 5・6
影响因子:
--
作者:
[Ikuo Nakanishi, et al.]
通讯作者:
et al.
Effects of Metal Ions on the Stability of Oxygen and Nitrogen Radicals
金属离子对氧自由基和氮自由基稳定性的影响
DOI:
--
发表时间:
2004
期刊:
J.Pharm.Soc.Jpn. 124(Suppl. 1)
影响因子:
--
作者:
[G.W.Hwang, Y.Furuoya, A.Hiroshima, T.Furuchi, A.Naganuma, I.Nakanishi et al., I.Nakanishi et al., I.Nakanishi et al., I.Nakanishi et al., I.Nakanishi et al.]
通讯作者:
I.Nakanishi et al.
Radical-Scavenging Reactions of 4-Hydroxycinnamic Acid Derivatives in the Presence of Metal Ions
金属离子存在下 4-羟基肉桂酸衍生物的自由基清除反应
DOI:
--
发表时间:
2004
期刊:
J.Pharm.Soc.Jpn. 124(Suppl. 1)
影响因子:
--
作者:
[G.W.Hwang, Y.Furuoya, A.Hiroshima, T.Furuchi, A.Naganuma, I.Nakanishi et al., I.Nakanishi et al., I.Nakanishi et al., I.Nakanishi et al.]
通讯作者:
I.Nakanishi et al.
共 13 条
塩基による電子移動触媒作用を利用した強力な新規抗酸化物質の開発
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批准号:17790044
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项目类别:Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
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资助金额:$2.05万
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财政年份:2005
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负责人:中西 郁夫
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依托单位:
酸化還元系補酵素類の活性中間体の検出とその触媒機能の解明
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批准号:98J01008
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项目类别:Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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资助金额:$1.15万
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财政年份:1998
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负责人:中西 郁夫
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依托单位:
海外基金