発現解析による筋原線維結合型セリンプロテアーゼの機能の解明
発現解析による筋原線維結合型セリンプロテアーゼの機能の解明
批准号:
22K05827
负责人:
大久保 誠
金额:
$2.66万
依托单位国家:
日本
项目类别:
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
财政年份:
2022
资助国家:
日本
项目状态:
未结题
起止时间:
2022-04-01 至 2025-03-31
中文摘要
魚類筋肉から発見された新規セリンプロテアーゼである筋原線維結合型セリンプロテアーゼ(Myofibril-bound serine protease, MBSP)の発現解析を行うため、コイの全ゲノムからMBSPのcDNA塩基配列を推定した。既報のコイMBSPのN末端アミノ酸配列をクエリーとして相同性検索を行い、コイのゲノム情報からMBSP遺伝子が存在する染色体及びその染色体上の領域を推定した。次に、GenomeBrowserを利用してMBSP遺伝子が存在すると思われる領域から、合計3種のMBSP遺伝子情報を得た。RT-PCRによる解析により、これらの遺伝子のうち、2種のMBSP遺伝子はコイの筋肉で発現していることが確認された。RT-PCRによる増幅産物の塩基配列からMBSPの全一次構造を推定した結果、既報のN末端アミノ酸配列40残基のうち、35残基が一致した。バイオインフォマティクス解析により、コイMBSP遺伝子座位が判明したため、他の魚種においてもシンテニー解析によってMBSP遺伝子を探索した結果、ゼブラフィッシュ、キンギョ等のコイ科魚類にもMBSP遺伝子が存在することが判明した。一方、デンキウナギやブラインドケープカラシン、ゴンズイでは同座位にMBSP遺伝子は存在しなかった。MBSP及び他のセリンプロテアーゼの全一次構造をもとに分子系統樹を作成した結果、MBSPは、消化酵素のトリプシンに最も近縁であることが判明した。さらに、トリプシンのシンテニー解析から、トリプシン遺伝子の近傍にはトリプシン及びMBSPの中間的な配列を持つセリンプロテアーゼの遺伝子が複数存在することが判明した。以上の結果から、コイ科魚類の祖先種においてトリプシン遺伝子の重複が起こり、重複した遺伝子の一部がさらに別の遺伝子座位へ転移した結果、MBSP遺伝子が出現したことが推定された。
英文摘要
魚類筋肉から発見された新規セリンプロテアーゼである筋原線維結合型セリンプロテアーゼ(Myofibril-bound serine protease, MBSP)の発現解析を行うため、コイの全ゲノムからMBSPのcDNA塩基配列を推定した。既報のコイMBSPのN末端アミノ酸配列をクエリーとして相同性検索を行い、コイのゲノム情報からMBSP遺伝子が存在する染色体及びその染色体上の領域を推定した。次に、GenomeBrowserを利用してMBSP遺伝子が存在すると思われる領域から、合計3種のMBSP遺伝子情報を得た。RT-PCRによる解析により、これらの遺伝子のうち、2種のMBSP遺伝子はコイの筋肉で発現していることが確認された。RT-PCRによる増幅産物の塩基配列からMBSPの全一次構造を推定した結果、既報のN末端アミノ酸配列40残基のうち、35残基が一致した。バイオインフォマティクス解析により、コイMBSP遺伝子座位が判明したため、他の魚種においてもシンテニー解析によってMBSP遺伝子を探索した結果、ゼブラフィッシュ、キンギョ等のコイ科魚類にもMBSP遺伝子が存在することが判明した。一方、デンキウナギやブラインドケープカラシン、ゴンズイでは同座位にMBSP遺伝子は存在しなかった。MBSP及び他のセリンプロテアーゼの全一次構造をもとに分子系統樹を作成した結果、MBSPは、消化酵素のトリプシンに最も近縁であることが判明した。さらに、トリプシンのシンテニー解析から、トリプシン遺伝子の近傍にはトリプシン及びMBSPの中間的な配列を持つセリンプロテアーゼの遺伝子が複数存在することが判明した。以上の結果から、コイ科魚類の祖先種においてトリプシン遺伝子の重複が起こり、重複した遺伝子の一部がさらに別の遺伝子座位へ転移した結果、MBSP遺伝子が出現したことが推定された。
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