多様な薬理活性を有するポリエーテル系ポリケチドの全合成と標的タンパク質の同定
多様な薬理活性を有するポリエーテル系ポリケチドの全合成と標的タンパク質の同定
批准号:
19J12608
负责人:
毛利 朋世
金额:
$1.34万
依托单位:
依托单位国家:
日本
项目类别:
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
财政年份:
2019
资助国家:
日本
项目状态:
已结题
起止时间:
2019-04-25 至 2021-03-31
中文摘要
タイの水田から採取されたイネの根圏土壌より分離された希少放線菌の培養液から単離された天然有機化合物であるノンスミシンは、抗菌活性、癌細胞浸潤阻害、オートファジー亢進および抗パーキンソン病活性などそれぞれが独立していると思われる複数の生理作用を示す。したがって本化合物には複数の標的タンパク質が存在する可能性が示唆される。生理活性物質と標的タンパク質の関係はしばしば鍵と鍵穴の関係に例えられるが、近年1つの生理活性物質は複数のタンパク質と結合できる鍵束として働くことが分かってきており、本化合物はまさにその好例である。本申請課題ではノンスミシンの全合成、構造活性相関、標的タンパク質の同定までを目標とし、ケミカルバイオロジー研究へと繋げることを意図している。1つの天然物の多様な薬理活性を個々に分離し、各活性を持つ薬剤を開発する研究の実例は無いため、本申請課題を通じて天然物ケミカルバイオロジー研究の進展と新薬創製に貢献できると考える。ノンスミシンの合成を行うにあたり、申請者は本化合物を3つのセグメント (西側, 北側, 南東)に分け、それぞれを調製した後に連結するという収束的な合成経路を立案した。収束的な合成経路は、合成の効率を高めるのみならず、多様な類縁体の合成にも応用できるために構造活性相関研究を行う上でも有意義である。前年度はこの合成計画に則って北側セグメントの合成に着手したが、初発工程であるビニロガス向山アルドール反応が進行しないという結果に終わっていた。当該年度は引き続き本セグメントの合成を行った。ルイス酸条件を克服するために保護基を変更することでビニロガス向山アルドール反応を成功させ、続く種々の変換を経て現在までに安孫子型anti-アルドール反応前駆体であるアルデヒドの調製までを完了した。
英文摘要
タイの水田から採取されたイネの根圏土壌より分離された希少放線菌の培養液から単離された天然有機化合物であるノンスミシンは、抗菌活性、癌細胞浸潤阻害、オートファジー亢進および抗パーキンソン病活性などそれぞれが独立していると思われる複数の生理作用を示す。したがって本化合物には複数の標的タンパク質が存在する可能性が示唆される。生理活性物質と標的タンパク質の関係はしばしば鍵と鍵穴の関係に例えられるが、近年1つの生理活性物質は複数のタンパク質と結合できる鍵束として働くことが分かってきており、本化合物はまさにその好例である。本申請課題ではノンスミシンの全合成、構造活性相関、標的タンパク質の同定までを目標とし、ケミカルバイオロジー研究へと繋げることを意図している。1つの天然物の多様な薬理活性を個々に分離し、各活性を持つ薬剤を開発する研究の実例は無いため、本申請課題を通じて天然物ケミカルバイオロジー研究の進展と新薬創製に貢献できると考える。ノンスミシンの合成を行うにあたり、申請者は本化合物を3つのセグメント (西側, 北側, 南東)に分け、それぞれを調製した後に連結するという収束的な合成経路を立案した。収束的な合成経路は、合成の効率を高めるのみならず、多様な類縁体の合成にも応用できるために構造活性相関研究を行う上でも有意義である。前年度はこの合成計画に則って北側セグメントの合成に着手したが、初発工程であるビニロガス向山アルドール反応が進行しないという結果に終わっていた。当該年度は引き続き本セグメントの合成を行った。ルイス酸条件を克服するために保護基を変更することでビニロガス向山アルドール反応を成功させ、続く種々の変換を経て現在までに安孫子型anti-アルドール反応前駆体であるアルデヒドの調製までを完了した。
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