医療的ケアを要する障がい児をもつ両親の育児ストレス測定尺度開発のための基礎的研究
医療的ケアを要する障がい児をもつ両親の育児ストレス測定尺度開発のための基礎的研究
批准号:
22933013
负责人:
村上 育穂
金额:
$0.36万
依托单位国家:
日本
项目类别:
Grant-in-Aid for Encouragement of Scientists
财政年份:
2010
资助国家:
日本
项目状态:
已结题
起止时间:
2010 至 --
中文摘要
【研究目的・方法】療育施設・養護学校に通園・通学し、医療的ケアを要する障がい児(以下、子どもとする)をもつ両親を対象とし、育児ストレスの内容および特徴を(1)インタビュー(2)日本版PSIのデータと比較検討し、障がい児特有の育児ストレスの特徴を明らかにする。【研究成果】1.対象者の概要:母親6名(29~40歳)、父親1名(46歳)で、育児時間は平均10.8時間。子どもは6歳8ヶ月~15歳6ヶ月で、先天性神経疾患が5名、後天性神経疾患が1名。医療的ケアは、吸引・吸入・経管栄養が主であった。家族構成は核家族が5名、片親家族が1名、うちきょうだいがいるのは4名であった。2.日本版PSIと面接結果からの検討:育児ストレスの総点は平均203.5点(標準偏差±28.40)、うち子どもに関するストレスは平均96.3点(標準偏差±7.55)、親自身のストレスは平均107.5点(標準偏差±22.27)であった。育児ストレスの総点は、先行研究の健常な子どもを対象とした母親(平均190.8±29.84)や先天性疾患の子どもをもつ母親(平均194.0±41.03)より高い結果を示した。子どもに関する育児ストレスも同様に高い結果を示したが、親自身のストレスは、先行研究とほぼ同等の結果を示した。子どもに関するストレスでは、「子どもに問題を感じる」「刺激に敏感・物になれにくい」という項目が先行研究より得点が高く、これは、出生時より健康障害があり入退院を繰り返している事や、障がいによる発達上の不安、さらに、障がいによる過敏性や知識・技術の習得が健常児より遅い特徴を持つことが影響していた。逆に「子どもの気が散りやすい・多動」は低い結果を示し、これは肢体不自由により歩行困難があるためと考えられ、障がいの特徴にあわせた下位尺度の選定の必要性が示唆された。親自身のストレスに関しては、「退院後の気持ち」の得点が先行研究より高く、面接では特に最初の入院後から在宅へ移行した1ヶ月間の孤独感と将来への不安感が述べられ、家族内サポートだけでは補えない、子どもの疾患や発達に応じた専門的な情報提供や、サービスの利用等のソーシャルサポートの希薄さが伺われた。面接結果から日本版PSIの項目に含まれない内容として、医療的ケアにより、レスパイトや移動サービス等のサポートがスムーズに受けられない疎外感・不公平感が新たに抽出された。【先行研究】・丸光恵,兼松百合子,中村美保,他(1997)慢性疾患患児をもつ母親の育児ストレスの特徴と関連要因健康児の母親との比較から,千葉大学看護学部紀要.19.45-51.・中村美保(1997)術後鎖肛患児の排便の自立と母親の養育,ストレスに関する研究,千葉看護学会会誌.3 (1).24-31.
英文摘要
【研究目的・方法】療育施設・養護学校に通園・通学し、医療的ケアを要する障がい児(以下、子どもとする)をもつ両親を対象とし、育児ストレスの内容および特徴を(1)インタビュー(2)日本版PSIのデータと比較検討し、障がい児特有の育児ストレスの特徴を明らかにする。【研究成果】1.対象者の概要:母親6名(29~40歳)、父親1名(46歳)で、育児時間は平均10.8時間。子どもは6歳8ヶ月~15歳6ヶ月で、先天性神経疾患が5名、後天性神経疾患が1名。医療的ケアは、吸引・吸入・経管栄養が主であった。家族構成は核家族が5名、片親家族が1名、うちきょうだいがいるのは4名であった。2.日本版PSIと面接結果からの検討:育児ストレスの総点は平均203.5点(標準偏差±28.40)、うち子どもに関するストレスは平均96.3点(標準偏差±7.55)、親自身のストレスは平均107.5点(標準偏差±22.27)であった。育児ストレスの総点は、先行研究の健常な子どもを対象とした母親(平均190.8±29.84)や先天性疾患の子どもをもつ母親(平均194.0±41.03)より高い結果を示した。子どもに関する育児ストレスも同様に高い結果を示したが、親自身のストレスは、先行研究とほぼ同等の結果を示した。子どもに関するストレスでは、「子どもに問題を感じる」「刺激に敏感・物になれにくい」という項目が先行研究より得点が高く、これは、出生時より健康障害があり入退院を繰り返している事や、障がいによる発達上の不安、さらに、障がいによる過敏性や知識・技術の習得が健常児より遅い特徴を持つことが影響していた。逆に「子どもの気が散りやすい・多動」は低い結果を示し、これは肢体不自由により歩行困難があるためと考えられ、障がいの特徴にあわせた下位尺度の選定の必要性が示唆された。親自身のストレスに関しては、「退院後の気持ち」の得点が先行研究より高く、面接では特に最初の入院後から在宅へ移行した1ヶ月間の孤独感と将来への不安感が述べられ、家族内サポートだけでは補えない、子どもの疾患や発達に応じた専門的な情報提供や、サービスの利用等のソーシャルサポートの希薄さが伺われた。面接結果から日本版PSIの項目に含まれない内容として、医療的ケアにより、レスパイトや移動サービス等のサポートがスムーズに受けられない疎外感・不公平感が新たに抽出された。【先行研究】・丸光恵,兼松百合子,中村美保,他(1997)慢性疾患患児をもつ母親の育児ストレスの特徴と関連要因健康児の母親との比較から,千葉大学看護学部紀要.19.45-51.・中村美保(1997)術後鎖肛患児の排便の自立と母親の養育,ストレスに関する研究,千葉看護学会会誌.3 (1).24-31.
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