カロリング期フランク王国の理想的君主像ー説教と聖書注釈書の分析を通してー
カロリング期フランク王国の理想的君主像ー説教と聖書注釈書の分析を通してー
批准号:
22KJ1162
负责人:
長澤 咲耶
金额:
$1.6万
依托单位:
依托单位国家:
日本
项目类别:
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
财政年份:
2023
资助国家:
日本
项目状态:
未结题
起止时间:
2023-03-08 至 2025-03-31
关键词:
中文摘要
カロリング期の理想的君主像をラバヌス・マウルスの著作の分析を通して考察するにあたり、彼自身の著作執筆の意図および背景を探る必要があった。彼が執筆した史料を現代の研究者は特定の史料ジャンルを想定した上で見ているが、そうした特定の史料ジャンル理解にこだわり、視野を狭めることで、ラバヌス自身の著作執筆の意図や著作同士の連関、さらには著作を依頼する側の連続した要望を見逃してしまいかねないと判断した。そのため彼がロタール1世から依頼されて執筆したCommentaria in JeremiamとHomiliae in Evangelia et Epistolas, ad Lotharorum Augustumに着目し、従来「説教」「聖書注釈」とそれぞれ異なる史料ジャンルに振り分けられて分析されていた両テクストの関係性を、依頼時・献呈時の書簡と史料本文を用いて分析した。結論は以下の通りである。まず、ロタール1世からの依頼書簡やラバヌスの献呈時の書簡を見る限りでは、現代の研究者の間でしばしば区別されてきたexpositio、sermones、homiliaの3語を当事者たちは相互に置き換え可能なものとして使用しているように思われる。加えて「聖書注釈」であってもテクストを黙読するのではなく、朗読することもある(=説教的行為)。ただし、両テクストは該当章句を一節一節解釈して説明していくというスタイルには違いがないものの、解説の分量で違いが生じ、且つ引用資料にも相違が見られる。執筆者の意図によって異なったテクストが引用され、こうした著作の相違が生まれるのである。しかし説教テクストと聖書注釈を指し示す同時代の用語法の曖昧さや内容のオーバーラップ、使用方法・場面の近似性を踏まえるならば、今後両史料類型を隔てることなく、双方に目を向けながらテクストの内容の検討に取り組んでいくのがよいだろう。
英文摘要
カロリング期の理想的君主像をラバヌス・マウルスの著作の分析を通して考察するにあたり、彼自身の著作執筆の意図および背景を探る必要があった。彼が執筆した史料を現代の研究者は特定の史料ジャンルを想定した上で見ているが、そうした特定の史料ジャンル理解にこだわり、視野を狭めることで、ラバヌス自身の著作執筆の意図や著作同士の連関、さらには著作を依頼する側の連続した要望を見逃してしまいかねないと判断した。そのため彼がロタール1世から依頼されて執筆したCommentaria in JeremiamとHomiliae in Evangelia et Epistolas, ad Lotharorum Augustumに着目し、従来「説教」「聖書注釈」とそれぞれ異なる史料ジャンルに振り分けられて分析されていた両テクストの関係性を、依頼時・献呈時の書簡と史料本文を用いて分析した。結論は以下の通りである。まず、ロタール1世からの依頼書簡やラバヌスの献呈時の書簡を見る限りでは、現代の研究者の間でしばしば区別されてきたexpositio、sermones、homiliaの3語を当事者たちは相互に置き換え可能なものとして使用しているように思われる。加えて「聖書注釈」であってもテクストを黙読するのではなく、朗読することもある(=説教的行為)。ただし、両テクストは該当章句を一節一節解釈して説明していくというスタイルには違いがないものの、解説の分量で違いが生じ、且つ引用資料にも相違が見られる。執筆者の意図によって異なったテクストが引用され、こうした著作の相違が生まれるのである。しかし説教テクストと聖書注釈を指し示す同時代の用語法の曖昧さや内容のオーバーラップ、使用方法・場面の近似性を踏まえるならば、今後両史料類型を隔てることなく、双方に目を向けながらテクストの内容の検討に取り組んでいくのがよいだろう。
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会议论文
カロリング期フランク王国の説教テクストと聖書注釈の比較ー研究領域の融合性の提示ー
加洛林时期法兰克王国讲道文本与圣经注释的比较 - 呈现研究领域的融合 -
DOI:
--
发表时间:
2022
期刊:
影响因子:
--
作者:
[原口直哉, 内田さやか, 長澤咲耶]
通讯作者:
長澤咲耶
カロリング期の説教テクストと聖書注釈についてーラバヌス・マウルスの著作を中心にー
加洛林时期的讲道文本和圣经注释——以拉巴努斯·莫鲁斯的著作为中心
DOI:
--
发表时间:
2022
期刊:
影响因子:
--
作者:
[原口直哉, 内田さやか, 長澤咲耶, 長澤咲耶]
通讯作者:
長澤咲耶
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