唱導資料を通した延慶本『平家物語』の思想史的研究
唱導資料を通した延慶本『平家物語』の思想史的研究
批准号:
03J00547
负责人:
牧野 淳司
金额:
$2.11万
依托单位:
依托单位国家:
日本
项目类别:
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
财政年份:
2003
资助国家:
日本
项目状态:
已结题
起止时间:
2003 至 2005
中文摘要
延慶本『平家物語』について、唱導(説経)資料を通した研究を行った。特に、延慶本に多く挿入されている寺院関係記事について、これが盛り込まれた社会的・宗教的背景を考察した。その結果、十三世紀から十四世紀に頻発した寺院間の相論(訴訟)が背景にあることが分かった。相論に当たっては、訴えの内容を述べた「申状」「奏状」「事書」などが作成された。この時、大寺院は、多くの証拠文書を朝廷に提出するだけでなく、裁判を優位に進めるために、自らの主張の補強材料となるような物語や説話を積極的に喧伝するようになった。また、これらの訴訟文書を作成し、物語や説話を喧伝する際には、平安時代後期より隆盛を極めた唱導の成果が取り入れられていることを明らかにできた。すなわち、唱導活動においては、縁起・説話・物語などが用いられ、自らの寺社の霊験を顕揚する対句仕立ての美文が作成されたが、これらの成果が訴訟関係文書作成に用いられているのである。具体的には、延慶本『平家物語』巻六における白河院高野御幸説話が成立した背景に、十三世紀初頭の東寺と延暦寺との諡号相論があることを明らかにした。延慶本の高野御幸説話は、院政期・鎌倉時代の唱導を継承しつつ、鎌倉時代末期の東寺を中心とする真言宗興隆運動の中で整備されたものである。また、延慶本『平家物語』巻五における南都炎上記事は、平安時代末、平重衡によって焼討ちされた南都を復興するために行われた重源や弁暁の唱導活動を背景にして生まれた言説をもとにしていることを明らかにした。さらに、『平家物語』は寺院から発信された歴史認識の枠組みを用いて歴史叙述を立ち上げていること、また、寺院間の対立の影響を受けて変容した箇所があることも明らかにできた。
英文摘要
延慶本『平家物語』について、唱導(説経)資料を通した研究を行った。特に、延慶本に多く挿入されている寺院関係記事について、これが盛り込まれた社会的・宗教的背景を考察した。その結果、十三世紀から十四世紀に頻発した寺院間の相論(訴訟)が背景にあることが分かった。相論に当たっては、訴えの内容を述べた「申状」「奏状」「事書」などが作成された。この時、大寺院は、多くの証拠文書を朝廷に提出するだけでなく、裁判を優位に進めるために、自らの主張の補強材料となるような物語や説話を積極的に喧伝するようになった。また、これらの訴訟文書を作成し、物語や説話を喧伝する際には、平安時代後期より隆盛を極めた唱導の成果が取り入れられていることを明らかにできた。すなわち、唱導活動においては、縁起・説話・物語などが用いられ、自らの寺社の霊験を顕揚する対句仕立ての美文が作成されたが、これらの成果が訴訟関係文書作成に用いられているのである。具体的には、延慶本『平家物語』巻六における白河院高野御幸説話が成立した背景に、十三世紀初頭の東寺と延暦寺との諡号相論があることを明らかにした。延慶本の高野御幸説話は、院政期・鎌倉時代の唱導を継承しつつ、鎌倉時代末期の東寺を中心とする真言宗興隆運動の中で整備されたものである。また、延慶本『平家物語』巻五における南都炎上記事は、平安時代末、平重衡によって焼討ちされた南都を復興するために行われた重源や弁暁の唱導活動を背景にして生まれた言説をもとにしていることを明らかにした。さらに、『平家物語』は寺院から発信された歴史認識の枠組みを用いて歴史叙述を立ち上げていること、また、寺院間の対立の影響を受けて変容した箇所があることも明らかにできた。
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『真福寺善本叢刊 第二期第十一巻 法儀表白集』収録書目のうち、『表白集巻第四」の翻刻・解題を分担執筆
参与《新福寺全本总观第二卷第11卷《法白集》第4卷》的抄写和注释。
DOI:
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发表时间:
2005
期刊:
影响因子:
--
作者:
[内田 良, 内田 良, 内田 良, 牧野淳司, 牧野淳司, Y.Miyashita他, 牧野淳司, K.Shiokawa他, 武久堅先生古稀記念論文集刊行世話人会編, Y.Miyashita他, 国文学研究資料館編]
通讯作者:
国文学研究資料館編
延慶本『平家物語』「山門滅亡事」の表現--唱導世界における<法滅>の言説との関わりから--
延庆《平家物语》中“三门湮灭”的表达——从与倡导界《宝光》话语的关系看——
DOI:
--
发表时间:
2004
期刊:
唱導文学研究 4
影响因子:
--
作者:
[内田 良, 内田 良, 内田 良, 牧野淳司, 牧野淳司, Y.Miyashita他, 牧野淳司]
通讯作者:
牧野淳司
福田晃: "唱導文学研究 第四集のうち、論文「延慶本『平家物語』「山門滅亡事」の表現-唱達世界における(法滅)の言説との関わりから-」"三弥井書店(107-128を掲載予定)(未定). (2004)
福田明:《胜道文学研究》第四辑中的散文《远庆的《平家物语》和《三门废墟》的表达——从与世界(方目)话语的关系看《正达》三井书店(107-128 预定出版)(待定)(2004 年)。
DOI:
--
发表时间:
期刊:
影响因子:
--
作者:
[]
通讯作者:
東大寺と『平家物語』-唱導・歴史認識・相論-
东大寺与《平家物语》——倡导、历史感悟和比较讨论——
DOI:
--
发表时间:
2006
期刊:
軍記と語り物(軍記・語り物研究会) 第42号(未定)
影响因子:
--
作者:
[内田 良, 内田 良, 内田 良, 牧野淳司]
通讯作者:
牧野淳司
延慶本『平家物語』高野御幸説話の背景
延庆版《平家物语》中高野美雪的故事背景
DOI:
--
发表时间:
2005
期刊:
巡礼記研究(巡礼記研究会) 第二集
影响因子:
--
作者:
[内田 良, 内田 良, 内田 良, 牧野淳司, 牧野淳司]
通讯作者:
牧野淳司
共 8 条
中近世毛利家における知的体系の復原的研究―明治大学図書館所蔵毛利家旧蔵書を起点に
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批准号:23K25302
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项目类别:Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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资助金额:$8.74万
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财政年份:2024
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负责人:牧野 淳司
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依托单位:
中近世毛利家における知的体系の復原的研究―明治大学図書館所蔵毛利家旧蔵書を起点に
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批准号:23H00605
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项目类别:Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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资助金额:$11.98万
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财政年份:2023
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负责人:牧野 淳司
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依托单位:
唱導の場から見た日本古代中世文学の特質についての総合的研究
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批准号:20H01235
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项目类别:Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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资助金额:$10.9万
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财政年份:2020
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负责人:牧野 淳司
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依托单位:
寺院社会から見た延慶本『平家物語』の文化史的研究
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批准号:19820029
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项目类别:Grant-in-Aid for Young Scientists (Start-up)
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资助金额:$1.45万
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财政年份:2007
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负责人:牧野 淳司
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依托单位:
仏事法会の詞と延慶本『平家物語』の関わりについての研究
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批准号:98J03293
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项目类别:Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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资助金额:$0.64万
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财政年份:1998
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负责人:牧野 淳司
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依托单位:
海外基金