胎盤栄養膜細胞における胎児特異的蛋白ミッドカインの役割
胎盤栄養膜細胞における胎児特異的蛋白ミッドカインの役割
批准号:
22K09583
负责人:
飯田 哲士
金额:
$2.58万
依托单位:
依托单位国家:
日本
项目类别:
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
财政年份:
2022
资助国家:
日本
项目状态:
未结题
起止时间:
2022-04-01 至 2025-03-31
中文摘要
ヒト胎盤形成障害は、妊娠高血圧腎症や胎児発育不全を生じ母児の予後を大きく左右する。よって予防法や治療法の開発を行うためには、胎盤形成機序の理解は欠かせない。しかし胎盤栄養膜細胞(trophoblast; TB)の増殖、分化、浸潤制御機構は十分に解明されていない。我々は、細胞生存、増殖、分化、遊走の促進など多彩な生物活性を有する胎児特異的蛋白ミッドカイン(Midkine; MK)に着目し研究を進めている。我々の予備的検討では、ヒト胎盤におけるMK発現は妊娠初期には高レベルだが妊娠中期以降発現レベルは激減する。本研究ではTB における MK の役割を明らかにすることを目的としている。我々はTBにおけるMK機能解明の手がかりを得るため、予備実験としてJEG3細胞を用い一過性にMKを強制発現させ、RNA-seq解析を行った。すると、MK強制発現で5倍以上の発現増加が認められた遺伝子の中に、miRNAをコードするMIR1307が含まれていた。一方、JEG3細胞において特異的siRNAによりMKを20%にまで発現抑制しRNA-seq解析した結果では、MIR1307は最も発現レベルが低下(約20%)した遺伝子であった。そこでMKがMIR1307 の発現増強を介して生物学的作用を及ぼしているのではないかと考えられた。しかし今年度に細胞性栄養膜細胞(CTB)モデル細胞株の安定的midkine強発現が可能となり、これを用いて網羅的解析を行ったところ、midkineが複数の合胞体化促進因子の発現を制御している可能性が示唆された。そこで今後はまずこの解明に注力し、MKの合胞体化促進作用の詳細について検討する予定である。
英文摘要
ヒト胎盤形成障害は、妊娠高血圧腎症や胎児発育不全を生じ母児の予後を大きく左右する。よって予防法や治療法の開発を行うためには、胎盤形成機序の理解は欠かせない。しかし胎盤栄養膜細胞(trophoblast; TB)の増殖、分化、浸潤制御機構は十分に解明されていない。我々は、細胞生存、増殖、分化、遊走の促進など多彩な生物活性を有する胎児特異的蛋白ミッドカイン(Midkine; MK)に着目し研究を進めている。我々の予備的検討では、ヒト胎盤におけるMK発現は妊娠初期には高レベルだが妊娠中期以降発現レベルは激減する。本研究ではTB における MK の役割を明らかにすることを目的としている。我々はTBにおけるMK機能解明の手がかりを得るため、予備実験としてJEG3細胞を用い一過性にMKを強制発現させ、RNA-seq解析を行った。すると、MK強制発現で5倍以上の発現増加が認められた遺伝子の中に、miRNAをコードするMIR1307が含まれていた。一方、JEG3細胞において特異的siRNAによりMKを20%にまで発現抑制しRNA-seq解析した結果では、MIR1307は最も発現レベルが低下(約20%)した遺伝子であった。そこでMKがMIR1307 の発現増強を介して生物学的作用を及ぼしているのではないかと考えられた。しかし今年度に細胞性栄養膜細胞(CTB)モデル細胞株の安定的midkine強発現が可能となり、これを用いて網羅的解析を行ったところ、midkineが複数の合胞体化促進因子の発現を制御している可能性が示唆された。そこで今後はまずこの解明に注力し、MKの合胞体化促進作用の詳細について検討する予定である。
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