薬物依存の形成における内因性カンナビノイド系の役割の解明
薬物依存の形成における内因性カンナビノイド系の役割の解明
批准号:
10J05681
负责人:
谷村 あさみ
金额:
$1.34万
依托单位:
依托单位国家:
日本
项目类别:
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
财政年份:
2010
资助国家:
日本
项目状态:
已结题
起止时间:
2010 至 2012
关键词:
中文摘要
1)内因性カンナビノイド受容体(CB1受容体)と2-アラキドノイルグリセロール(2-AG)産生酵素であるジアシルグリセロールリパーゼα(DGLα)の遺伝子欠損マウスでは、側坐核の中型有棘ニューロン(MSニューロン)の興奮性シナプスにおいて、NR2Bサブユニットを含むNMDA受容体を介するシナプス応答が減弱していることが分かった。これらの実験結果は、CB1-KO,DGLα-KOでは機能的なNR2Bサブユニットを含むNMDA受容体が減少していることを示唆している。CB1-KO,DGLα-KOのNMDA受容体のサブユニット構成の変化を引き起こす原因として、両KOマウスのMSニューロンで活動性が変化している可能性を考え調べた。その結果、CB1-KOマウスでは強いシナプス入力に対して、ニューロンの発火が起こりやすくなっていることが分かった。以上の結果から、内因性カンナビノイドシグナルが消失している状態では、MSニューロンの活性化が起こりやすくなっており、その結果としてNMDA受容体のサブユニット構成が変化したことが考えられる。また、CB1-KO,DGLα-KOにみられたNR2Bサブユニットを含むNMDA受容体を介するシナプス応答の変化が、シナプス可塑性に影響するのかについて調べた。LTPを計測したところ、CB1-KO,DGLα-KOではLTPが障害されていることが分かった。DGLα-KOでモルヒネによる場所嗜好性テストを行ったところ、モルヒネの嗜好性が形成されないことが分かった。以上の結果より、CB1-KO,DGLα-KOでモルヒネの嗜好性が形成されないのは、両KOマウスのMSニューロン興奮性シナプスにおいて、機能的なNR2BサブユニットからなるNMDA受容体が減少することで、LTPが障害された結果による可能性が考えられる。本研究により、内因性カンナビノイドシグナルの欠損は、ニューロンの活動性の変化を引き起こし、機能的なNMDA受容体のサブユニット構成の発現に影響を与え、シナプス可塑性に異常を引き起こすことが明らかとなった。2)MGL-KOマウスでは、CB1受容体の感受性が低下していることがCB1受容体のアゴニストによる薬理学的実験によって分かった。MGL-KOマウスでは、2-AGの蓄積による持続的なCB1受容体の活性化により、CB1受容体のダウンレギュレーションが起きていることが考えられる。一方で、抑制性シナプスにおけるオピオイド受容体を介するシナプス可塑性について薬理学的方法で調べた。その結果、アゴニストによるオピオイド受容体の活性化による抑制性シナプス応答の減弱は、MGL-KOマウスでより強く起きる事が分かった。先行研究において、オピオイド受容体とCB1受容体の相互関係について、生化学的、形態学的に調べられており、CB1受容体の活性化は、オピオイド受容体の活性化を促進することが推測されている。電気生理学的解析により、MGL-KOマウスにおいて、オピオイド受容体の活性化によって引き起こされるシナプス応答の減弱が増強されていることを明らかとし、シナプスレベルでのオピオイド受容体とCB1受容体との相互関係を明らかにすることができた。
英文摘要
1)内因性カンナビノイド受容体(CB1受容体)と2-アラキドノイルグリセロール(2-AG)産生酵素であるジアシルグリセロールリパーゼα(DGLα)の遺伝子欠損マウスでは、側坐核の中型有棘ニューロン(MSニューロン)の興奮性シナプスにおいて、NR2Bサブユニットを含むNMDA受容体を介するシナプス応答が減弱していることが分かった。これらの実験結果は、CB1-KO,DGLα-KOでは機能的なNR2Bサブユニットを含むNMDA受容体が減少していることを示唆している。CB1-KO,DGLα-KOのNMDA受容体のサブユニット構成の変化を引き起こす原因として、両KOマウスのMSニューロンで活動性が変化している可能性を考え調べた。その結果、CB1-KOマウスでは強いシナプス入力に対して、ニューロンの発火が起こりやすくなっていることが分かった。以上の結果から、内因性カンナビノイドシグナルが消失している状態では、MSニューロンの活性化が起こりやすくなっており、その結果としてNMDA受容体のサブユニット構成が変化したことが考えられる。また、CB1-KO,DGLα-KOにみられたNR2Bサブユニットを含むNMDA受容体を介するシナプス応答の変化が、シナプス可塑性に影響するのかについて調べた。LTPを計測したところ、CB1-KO,DGLα-KOではLTPが障害されていることが分かった。DGLα-KOでモルヒネによる場所嗜好性テストを行ったところ、モルヒネの嗜好性が形成されないことが分かった。以上の結果より、CB1-KO,DGLα-KOでモルヒネの嗜好性が形成されないのは、両KOマウスのMSニューロン興奮性シナプスにおいて、機能的なNR2BサブユニットからなるNMDA受容体が減少することで、LTPが障害された結果による可能性が考えられる。本研究により、内因性カンナビノイドシグナルの欠損は、ニューロンの活動性の変化を引き起こし、機能的なNMDA受容体のサブユニット構成の発現に影響を与え、シナプス可塑性に異常を引き起こすことが明らかとなった。2)MGL-KOマウスでは、CB1受容体の感受性が低下していることがCB1受容体のアゴニストによる薬理学的実験によって分かった。MGL-KOマウスでは、2-AGの蓄積による持続的なCB1受容体の活性化により、CB1受容体のダウンレギュレーションが起きていることが考えられる。一方で、抑制性シナプスにおけるオピオイド受容体を介するシナプス可塑性について薬理学的方法で調べた。その結果、アゴニストによるオピオイド受容体の活性化による抑制性シナプス応答の減弱は、MGL-KOマウスでより強く起きる事が分かった。先行研究において、オピオイド受容体とCB1受容体の相互関係について、生化学的、形態学的に調べられており、CB1受容体の活性化は、オピオイド受容体の活性化を促進することが推測されている。電気生理学的解析により、MGL-KOマウスにおいて、オピオイド受容体の活性化によって引き起こされるシナプス応答の減弱が増強されていることを明らかとし、シナプスレベルでのオピオイド受容体とCB1受容体との相互関係を明らかにすることができた。
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2-Arachidonoylglycerol produced by diacylglycerol lipase α mediates retrograde suppression of synaptic transmission in the CNS.
二酰基甘油脂肪酶 α 产生的 2-花生四烯酰甘油介导中枢神经系统突触传递的逆行抑制。
DOI:
--
发表时间:
2010
期刊:
影响因子:
--
作者:
[橋本谷裕輝, 谷村あさみ, 狩野方伸, 谷村あさみ, 菅谷佑樹, Barbara Cagniard, 谷村あさみ, 谷村あさみ, 谷村あさみ, 谷村あさみ]
通讯作者:
谷村あさみ
DOI:
10.1177/1073858410397377
发表时间:
2012-04
期刊:
The Neuroscientist
影响因子:
--
作者:
[T. Ohno-Shosaku;A. Tanimura;Y. Hashimotodani;M. Kano]
通讯作者:
T. Ohno-Shosaku;A. Tanimura;Y. Hashimotodani;M. Kano
Synapse "non-specific" degradation of the endocannabinoid 2-arachidonoylglycerol mediating depolarization-induced retrograde synaptic suppression in cerebellar Purkinje cells
内源性大麻素 2-花生四烯酰甘油的突触“非特异性”降解介导小脑浦肯野细胞去极化诱导的逆行突触抑制
DOI:
--
发表时间:
2011
期刊:
影响因子:
--
作者:
[橋本谷裕輝, 谷村あさみ, 狩野方伸, 谷村あさみ, 菅谷佑樹, Barbara Cagniard, 谷村あさみ]
通讯作者:
谷村あさみ
Production and degradation of endocannabinoida mediating retro grade suppression of synaptic transmission.
内源性大麻素的产生和降解介导突触传递的逆行抑制。
DOI:
--
发表时间:
2010
期刊:
影响因子:
--
作者:
[橋本谷裕輝, 谷村あさみ, 狩野方伸, 谷村あさみ, 菅谷佑樹, Barbara Cagniard, 谷村あさみ, 谷村あさみ, 谷村あさみ, 谷村あさみ, Asami Tanimura, Masanobu Kano]
通讯作者:
Masanobu Kano
DOI:
10.1523/jneurosci.5665-10.2011
发表时间:
2011-05-25
期刊:
JOURNAL OF NEUROSCIENCE
影响因子:
5.3
作者:
[Uchigashima, Motokazu, Yamazaki, Maya, Watanabe, Masahiko]
通讯作者:
Watanabe, Masahiko
共 15 条
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